出会うべきして出会った猫と少年がいる。
親友となるのは必然であり運命だったのだ。
先週、口唇口蓋裂の子供を持つ母親たちのSNSグループに、ミネソタ州で保護された猫の写真が投稿された。
オクラホマ州に住むこのグループに所属する1人の母親は、この猫が自分の家族の一員になる運命を持っていることを悟った。
猫は、口唇口蓋裂だけでなく、左右の眼で虹彩の色が異なる虹彩異色症(オッドアイ)だった。それは彼女の7歳の息子、マッデンくんとまったく同じだったのだ。左右の眼の色も同じだ。
母親はすぐにこの猫を家族に迎え入れた。
そして予想通り、猫と少年は大親友となったのである。
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出会うべきして出会ったそっくりな猫と少年
虹彩異色症とは左右の眼の虹彩の色が異なる症状だ。人間の場合、眼の色が左右でまったく異なる完全な虹彩異色症は非常に珍しく、人口の1パーセント未満と言われている。口唇の一部に裂け目が現れる口唇口蓋裂も稀だ。
マッデンくんの母親は、友人たちの支援を受け、オクラホマからミネソタまで猫を迎えに行った。
猫はムーンと名付けられた。すぐにマッデンくんと完璧なコンビになった。ムーンとマッデンくんは出会うべきして出会ったのだ。人生のどこかで必ず巡り合うことが運命づけられていたのかもしれない。
ムーンはマッデンくんにとってかけがえのない存在となった。人と違うことは特別なことで「魔法」みたいに素敵なことなんだって気が付かせてくれた。
ムーンとマッデンくんは魔法にかけられた神秘の存在なのだ。
いじめにあっていたマッデンくんの勇気の動画
ムーンはマッデンくんに勇気をくれた。彼はこれまで容姿が人と違うことでいじめにあっていた。彼はいじめっ子、いじめられっ子に向けてスピーチした。
「自分と違うからっていじめないで」
動画内で彼はいじめっ子に語りかける。
「みんなに親切にしよう!黙って下ばかり向いていたら、みんなのスゴいところを見逃しちゃうよ。誰かから意地悪されたら君は親切にするんだ。意地悪をする子って本当は寂しくて、すごく愛を必要としているんだ。」いじめられっ子に対しても語りかけた。
事実、マッデンくんにひどいことを言う子もいた。彼は打ちひしがれて塞ぎ込んだ。しばらくはいじけて意地悪にもなった。
残念なことに、どこへ行っても心無い人に出会うことはある。それは心がチクチク痛むことだが、他人の行動をコントロールすることはできない。ならば自分たちの心構えを変えるしかない。
同じ境遇のムーンが教えてくれたこと
ムーンは生きているだけで幸せなのだということをマッデンくんに教えてくれた。マッデンくんに愛することの尊さを教えてくれた。愛されることの心地よさを教えてくれた。
ムーンはいつでもマッデンくんのそばにいる。まっすぐにマッデンくんに駆け寄り、抱っこしてとねだる。マッデンくんは誰かに必要とされることに戸惑いを感じながらムーンの愛情を受け入れる。
ムーンもマッデンくんも他の猫や人と違うところがある。でも逆に他の猫や人と違うところが、両者は一緒だ。
世界は広い。出会っていないだけで、どこかに必ず自分とそっくりだったり、同じ境遇の者が存在するはずだ。
ムーンもマッデンくんは運よく出会うことができた。人と猫、たとえ言葉は通じなくても、心は強く通じ合うことだろう。
References:sunnyskyz / lovewhatmatters/ written by hiroching / edited by parumo
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コメント
1. 匿名処理班
完全に一致
2. 匿名処理班
目も心もきれいやな
3. 匿名処理班
日本でこんな眼してるやついたら間違いなくヒーローやで
4. 匿名処理班
こうも完璧に一致していると運命的な物を感じずにはいられないな
5. 匿名処理班
普通にかっこいい...
6. 匿名処理班
この猫の甘えん坊プリが可愛いねw
顔がおかしいから虐められていたのかな?
自分と極端に違うものを攻撃するのは残念ながら本能だからね。
しかし人は理性で本能を抑えているから虐めも理性で解決してほしいものだ。
7. 匿名処理班
めっちゃ眼の色綺麗だと思うんだけど
海外だと違うのかな?
8. 匿名処理班
口元ここまで綺麗になるのか!
2人ともお互いに会えてよかった!
9. 匿名処理班
大人から見れば綺麗な眼したクリクリ坊主だなって感想しかないけどガキの世界は大変だよなあ
10. 匿名処理班
なんだろう?感情を揺らされる自分の気持ちを言葉で表現できなくなる。
「猫との時間を大切に、それが幸せなものでありますように」etc
11. 匿名処理班
古い映画だけどシェール出演の『マスク』を思い出した
12. 匿名処理班
いじめって言葉すごく嫌いだ。いじめじゃなくて人権侵害と時には横領や侮辱、傷害なども絡んでる「犯罪」だってことを理解させろ
法律に明記すべき事案だ。だからいつまでたっても無くならない。嫌なら関わらなければいいだけだろ、傷つける行為を肯定すんなと声を大にしていいたいね
13. 匿名処理班
素晴らしい出会い
本当運命を感じすにはいられない
左右の目の色まで同じだもの
マッデンくんはムーンさんに出会って勇気を与えられたけどムーンさんもかけがえのない存在に出会えてほんとうよかった
それにしても両方とも綺麗なブルーだなあ
14. 匿名処理班
※7
日本人からしたら、金色とブルーの瞳なんてどっちも綺麗で
一粒で二度美味しいとしか思えないけど向こうだと違うのか
それとも妬みってのもあるのか
人口の1%だと日本でもオッドアイいそうなもんだけど
真っ黒と焦げ茶色とかでわからないレベルって事なのかな
15. 匿名処理班
※12
そうだね、子供って残酷だし、「子供の世界の話だから」で大人が誤魔化しちゃ行けない。
16. 匿名処理班
ムーンが代わってお仕置きにゃ
17. 匿名処理班
オッドアイは海外でも人気に見えるけどねえ。
神秘的で綺麗ですよね。
口蓋裂は、1%と言う割に周りに実はよくいる感じ。家族に口腔外科医がいるからかもしれないけど。
さいきんは手術が発達して段階に分けて目立たなくできるから、大人になれば知らなければ気づかないくらいになるよ。
子どもも辛いけど、親御さんがまずショックを受けるので、そんなに深刻な事じゃないっていうのが広まってほしいな。
18. 匿名処理班
賢そうなおでこのつるっと具合や凛とした性格までそっくりだね🙂
19. 匿名処理班
心無い言葉なんか受けても、この相棒がいれば全然平気だね。
20. 匿名処理班
人間でもオッドアイって居るんだな
21. 匿名処理班
こういう、種を超えて(超えなくてもいいけど)出会うべくして出逢った、みたいなコンビとかカップルとかをみると、運命やら神様やらの存在を信じたくなる。
22. 匿名処理班
口唇烈は母親のお腹にいる時に皆なってる事だし、閉じるのを忘れて生まれて来ても現代医学では手術で綺麗に治る。
目の色が違ったっていいじゃない、遺伝子の神秘を目の当たりに見れるとても幸運な機会だ。
生物のパーツなんて全く同じものなんてないよ。
よく見れば爪の形だって両手で違うし、足の形だって左右で微妙に違う、内臓だって全く同じ人なんていない、ちゃんと個性がある。
それに、今は五体満足でも明日は病気の発症や事故や事件で五体不満足になることもある。
明日は我が身かもしれないのに、障害者を攻撃する人は未来の自分をも傷つけているという事に気づいて欲しいと思う。
猫さんは若干口唇烈が残っているが、健康そうで食事に問題がないようで何よりだと思った。
心が挫けそうな時は小さな英雄の彼と猫を思い出すことにする。