【シリコンバレー支局】米電気自動車(EV)メーカーのテスラは30日、23日にカリフォルニア州で発生した同社製車両の事故発生時に運転支援機能「オートパイロット」が作動中だったと発表した。運転支援機能に任せていたのが事故の原因ではないかとの見方から、現地で関心が高まっていた。
運転支援機能と事故の因果関係はなお不明だ。同社は声明の中で「オートパイロットはすべての事故を防ぐわけではないが、事故の発生確率は低くなる」と強気の姿勢を保った。
テスラの多目的スポーツ車(SUV)「モデルX」が道路の中央分離帯に衝突した事故は、車両前方が大破して炎上する映像が米国で繰り返し報じられた。テスラが車載機器の記録を調べたところ、車両は運転手にハンドルを握るよう複数の警告を発していたが、衝突の直前までドライバーの手がハンドルに触れた形跡はなかったという。
3月中旬には米ライドシェア最大手ウーバーテクノロジーズの自動運転車が公道実験中に歩行者を死亡させる事故を起こしたばかり。自動運転技術に対する消費者の信頼が揺らいでいる。テスラは声明の中で「自動運転車はそれ以外の車の10倍安全だとみている」とコメントした。