初代MacBook Airレビュー「MacBook Airから見える新しい風景」(前編)の掲載から少しだけ時間が経ってしまった。その続編である中編では前編の内容を振り返りつつMacBook Airの魅力にさらに迫っていこうと思う。
MacBook Airの特徴は、1枚のアルミ板をくりぬいて作るユニボディー設計を採用したこと。圧倒的に薄いボディーにパソコンとしての動作に必要な全てを凝縮した妥協のないパフォーマンスを、驚くべき手ごろな価格で形にしたことだ。
これは単に製品を薄くするだけでなく、圧倒的な頑丈さにも貢献している。実際、スカイダイビングのために上空約300メートルを飛んでいた飛行機からMacBook Airが落下したものの、きちんと無事に動作したという報告もあり、その頑丈さが嘘ではないことを物語っている(MacBook Air survives 1,000-foot plunge out of plane/Cult of Mac)。
なお、前編では書き忘れたが、その製造には首振り型iMac、iMac G4のネック部分の製造も行った新潟県燕市の武田金型製作所が関わっている。武田金型製作所は、押し込むと完全に見えなくなってしまうロゴ入り金属の動画でお馴染みの日本屈指の金属加工技術を持つ会社だ。世界の隅々を探し、こうした工場を見つけ出して仕事で組むあたりもAppleのすごさといわざるを得ない。
MacBook Airは、発売後、その“禅的ミニマリズム”の美しさで世界中を魅了した。前編からこの中編を書くまでのほんのわずかな時間に、薄型ノートPCのブームを巻き起こし、競合他社からもたくさんの類似製品を輩出させる切っ掛けを作った。
まさに「世界に新しい風景」を生み出すパソコンだ。
「新しい風景」といえば、もう1つ、おそらくこれはAppleとしても予想外のことだったと思うが、MacBook Airに含まれる成分の一部が、世界現象を巻き起こす引き金になった。
この成分は、スターバックスコーヒー店でコーヒーを淹れるときに発生する成分と空気中で化学反応を起こし、同店で仕事や勉強をしている人の集中力をなぜか高めるという効果が現れたのだ。このおかげで日本をもとより、世界中のスターバックスコーヒーでは、MacBook Airで仕事や勉強をする(あるいはそのフリをする)人々が溢れかえった。
ここで起きたのがどのような化学反応かは、世界の薬剤会社や化粧品会社が調査中だが、どうやらMicrosoftの研究部門とネスレの研究部門の2つが、その化学反応を解明したとのウワサがある。
Microsoftは研究成果から判明したMacBook Air中の成分をSurfaceに応用。最近のスターバックスコーヒーにSurfaceユーザーが増えているのはそのためだとささやかれている。
一方、ネスレは関連会社のブルーボトルコーヒーに、スターバックスが使っている成分を採用。一部のMacユーザーがスターバックスからブルーボトルに移民を始めたのはそのためではないかと分析する人たちがいる(いずれも真相は不明だ)。
まさに世界の風景を変えることになったMacBook Air。
本来はこの製品の性能上の魅力にも触れて、このレビューを前後編で完結させるはずだったが、ちょうど記事を仕上げる前にiPad(2018年モデル)を発表するApple Special Eventに招待されてしまい、時間的な問題から記事を仕上げることができなくなってしまった。
残念だが、今回の記事は「中編」ということにさせてもらい、完結編となる「後編」は、また10年後の2028年4月1日を目標に執筆する予定だ。ほんの少しだけお待たせすることになるが、後編を楽しみにお待ちいただきたい。
※このレビューは2018年4月1日に掲載した記事です。
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