東横イン「12年前の失態」から遂げた大変身
車いす利用者が格段に使いやすいホテルに
平昌2018オリンピックに続いて、平昌2018パラリンピックが3月9日から18日まで韓国・平昌で開かれた。
2年後の2020年夏にも東京でオリンピックが開かれた後に、パラリンピックの開催が予定されている。各種競技で奮闘するパラリンピック選手の姿は、体に何らかの不自由を抱えつつ生きている障害者たちにとっての希望。そしてバリアフリーやユニバーサルデザイン、障害者雇用など、一般の障害者と社会がどう向き合っていったらいいかということを考える機会にもなっているはずだ。
車いすでも気軽に泊まれる宿泊施設
私は1996年に遭った交通事故が原因で脊髄損傷になり、車いす生活を送っている。それをきっかけに全国のバリアフリースポットの調査も続けている。今日に至るまで、バリアフリー法の制定をはじめとする環境整備が整う中で、徐々に車いすでも利用できるスポットは増えてきていると実感しているが、なかなか苦労するのが、車いすでも気軽に泊まれる宿泊施設を探すことだ。
公共施設や商業施設と違って宿泊施設では入浴したり、就寝したりなどの生活のワンシーンが溶け込み、車いす利用者にとっていろいろと難しい面がある。たとえば、私が車いす生活になってから初めて泊まった大手チェーンのホテルは、バリアフリールームをうたいながら、私には使えない部屋だった。トイレ・風呂の入口のドアは車いすの幅より狭く、さらに大きな段差があり、単に広いだけだった。
そんなことから主にバリアフリーの観点から、これまでさまざまな宿泊施設に泊まってきた。全国展開するチェーン系の中で、私自身も、また同じような境遇にある複数の車いす利用者からも総じて評価の高いホテルがある。東横インである。