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作曲家・筒美京平のこの10曲を選ぶ

マイ・フェイヴァリット編

ほとんどの人がそうだと思うんだけど、音楽ファンになるっていうことは、洋楽ファンになるってことだと思うんですよね。で、洋楽の耳で聴くと、日本の歌謡曲ってダサく聞こえるものだと思うんですよ。でも、そうじゃなくて、日本の音楽でもこんなにすごいものがあるんだ、こんなに洋楽を昇華してる音楽があるんだって、そういうふうに思わせてくれたのが京平先生なんです。で、僕が勉強不足だったこともあって、村井邦彦さんやいずみたくさん、中村八大さん、浜口庫之助さんといった、京平先生以外のすごい作曲家の方はあとで知ることになるわけですけど、そういう作曲家の方が作った音楽があり、日本の音楽は捨てたモンじゃないと思わせてくれるきっかけを作ってくれたのは京平先生なんですよね。だけど、そうやっていろいろな作曲家の方の曲を聴いていくと、京平先生の音楽っていちばん歌謡曲っぽいというか、まさにヒットメイカーだなってことをすごく感じますね。それから、京平先生はヒットメイカーであると同時に、キングメイカーでもあると思うな。京平先生のすごい話っていっぱいあって、その昔、京平先生が“米米クラブの新しいアルバム聴いたんだけど、○曲目の○○○○っていう曲がすごくイイんだよね”って言ってて、その曲が数か月後に売れた〈浪漫飛行〉だったりとか。そういう話は、僕が知ってる以外にもいっぱいあるみたいなんだけど、たぶん京平先生には見えてるんだろうね、何が売れるのかとか

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  1. ダンシング・セブンティーン
    オックス

    初めて買ったオックスのシングルは「スワンの涙」で、そのB面の「オックス・クライ」っていう曲がチョー好きだったの。でも、ここではこの曲を。スタックス・ソウル風の歌謡曲なんだけど、間奏はモータウンだったりするんですよね。オックスといえば、「真夏のフラメンコ」っていう曲を最近知ったんですけど、DJでかけまくってます(笑)。大好き。

  2. また逢う日まで
    尾崎紀世彦

    この曲にはすごく想い出があるんですよ。小学6年生の時に家族で大阪の万国博覧会に行ったんですけど、出発する日の朝にTVで「ヤング720」を観てたら、「今週の歌」っていってこの曲がかかってたんですよ。なんてかっこいい曲なんだ!って思いながら、新幹線に乗った記憶がある(笑)。でも、その日もっとすごいことがあって、大阪の駅に着いてタクシー乗ったら、ラジオから「今日、ビートルズからポール・マッカートニーが脱退しました」っていうニュースが流れてたの。この曲を初めて聴いた日は、僕にとってすごい一日だったんですよ。

  3. さらば恋人
    堺正章

    京平先生はグループ・サウンズOBの方の曲もたくさん書いてますけど、洋楽っぽいオシャレさがあるから、OBの方たちに歓迎されたところもあるんじゃないですかね。マチャアキの曲には名曲が多いですけど、京平先生が書いた曲の中ではやっぱりこれですね。

  4. 真夏の出来事
    平山三紀

    僕ね、音楽に興味を持つ以前は、漫画とか美術好きの少年だったのね。で、当時、久里洋二さんの短篇アニメーション展を見に行ったんだけど、そしたら、アニメーションの劇伴でこの曲が勝手に使われてたの(笑)。それで知ったんですよ、この曲は。すごくいい曲だなあって。

  5. 魚たちはどこへ
    南沙織

    京平先生が書いた南沙織さんのシングルはコンプリートしてます。で、その中から1曲といったら、「早春の港」のB面に入ってるこの曲。これはソフト・ロック。昔、京平先生がピチカート・ファイヴのラジオ番組に出てくださった時にかけたんですけど、先生は「覚えてない」って(笑)。ウーリッツァーのエレクトリック・ピアノをフィーチャーしている曲で、「この曲を聴くたびにステレオラブを思い出すんですよね」って、番組の中で先生に言った記憶がある。

  6. 恋の弱味
    郷ひろみ

    ここまでで選んだ5曲は、筒美京平さんが作曲したっていうことを意識する前から好んで聴いていた曲なんだけど、初めて筒美京平という作曲家を意識したのがこの曲。この曲なにがすごいかって、この曲をTVで初めて聴いたとき、バックでティンバレスを叩いてたの。かっこいい!と思って。で、シングルを買いに行ったんだけど、レコードにはティンバレスが入ってなかった(笑)。でも、シングルのアレンジもすごくかっこよくって。誰の曲なんだろう?って見たら、筒美京平っていう人だったと。それから京平先生のシングルを買い漁るようになったんですよ。

  7. センチメンタル
    岩崎宏美

    フィリー歌謡ですね。この頃、僕はホンモノのフィリー・サウンドも好きだったから、筒美京平っていう人はホントにすごいなって思ってた。彼女の曲で「霧のめぐり逢い」っていう曲があるんですけど、当時の新聞のコラムで「TVの楽団の人が、最近の曲は難しすぎて演奏できないと嘆いている」みたいなことの例として挙げられてた。

  8. ABC
    少年隊

    これはゼッタイはずせないですね。名曲中の名曲。いつかこの曲のリミックスをやるっていうのが僕の野望なんですよ(笑)。ハードルは高いですけど、だからこそやりたい。僕ね、四つ打ちみたいな音楽から遠ざかってたんだけど、最近、昔のディスコのリエディットみたいなものにすごく興味があって、そういう意味でもこの曲のリミックスをやりたい。僕の中でこの曲は、アース・ウィンド&ファイアの「September」を越えてますから(笑)。

  9. 空想Kiss
    C-C-B

    「Romanticが止まらない」もすごくいい曲なんだけど、僕はやっぱりこれかな。僕ね、大ヒットした曲よりも、そのあとに出た曲のほうが好きだったりするんですよね。

  10. 午後のヒルサイドテラス
    小泉今日子

    「まっ赤な女の子」のB面ですね。この曲がなければピチカート・ファイヴは存在しなかったと言ってもいい曲。当時、高浪(敬太郎)クンが「この曲いいんですよね」ってシングルを聴かせてくれて、僕も「ホントいいよねえ」みたいな感じで意気投合して、それから一緒に曲を作るようになったの。小泉今日子さんも僕にとって大きい存在なんですよね。