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2015.07.31
筈井利人「一刀両断エコノミクス」
「戦争は経済を活性化させる」は、デタラメである なぜ戦争が終わると不況になる?
文=筈井利人/経済ジャーナリスト
私たちはネットのすばらしさに目を奪われがちだが、ここでも目に見えない費用を忘れてはならない。政府が商業利用を考えず開発した技術なので、使い勝手が必ずしもよくない。個々のパケットに異なる値付けをする仕組みがないため、回線容量を上回る利用が殺到し、しばしば通信が滞る。公営の道路と同じだ。もしネットが最初から民間企業によって民生用に開発されていたら、もっと使いやすいネットワークになっていただろう。
戦争は個人にとって痛ましい出来事であるのと同じく、個人の集団である国にとっても、痛ましい出来事なのだ。戦争が国を豊かにするなどというウソに騙されてはいけない。
(文=筈井利人/経済ジャーナリスト)