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惹かれたのは、神道の懐の深さ。史上初の外国人神主はこうして生まれた

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惹かれたのは、神道の懐の深さ。史上初の外国人神主はこうして生まれた
Image: Mugendai(無限大)

日本に古くから伝わる神道。確かに神社鳥居には慣れ親しんでいるものの、われわれ日本人の多くはその実態についてあまり詳しくないのが実情ではないでしょうか。

IBMが運営するWebメディアMugendai(無限大)では、オーストリア出身ながら日本の神道に強く惹かれ、ついには初の外国人神主になった男性のインタビューが掲載されていました。外からだからこそ見える日本や神道への考え方が、目からうろこの内容となっています。

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Image: Mugendai(無限大)

神社本庁が認める外国人初の神主、ウィルチコ・フローリアンさんは、14歳で初めて来日しました。わずか3週間ほどの滞在ながら、お土産に神棚を買って帰るほどすっかり神社や神道に魅了されてしまったというウィルチコさん。高校を卒業する頃には「神主になる」と強く思っていたそうで、現在は三重県の野邊野神社で禰宜(ねぎ)を務めています。

今では日本語も完璧で、神社の境内に掲げられたこの「定書き」もウィルチコさんがしたためたそうですよ。

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Image: Mugendai(無限大)

日本文化の知恵は受け入れて進化させること

そんなウィルチコさんが神道に強く惹かれた理由は、一言でいえばその寛容さにあるといいます。「宗教」という言葉の元になった英語の「religion」は、「メンバーシップ」という意味を内包すると解説し、日本にはそもそもその概念がないと語ります。

キリスト教徒であったらイスラム教徒にはなれないというように、宗教には必ず「どこに属しているか」というメンバーシップがあり、極端な例はルターの時代のドイツです。同じゴッドを信仰しているはずなのに、プロテスタントなのかカトリックなのかで、武装闘争になるほどでした。

神社には鳥居がありますね。入り口、ゲートのようなものだということは誰にでも分かりますが、閉めることができません。このことからも見て取れるように、神社はメンバーシップを一切問わないのです。日本の神様の懐の深さとも言えますね。

また、日本人の心の広さ、懐の深さを最も端的に示しているのは、仏教を受け入れたことだとウィルチコさんは言います。日本において千年以上続いた神仏習合の考え方は「どうしたらこの国のためになるのか」ということを常に考えて、取り入れたらアレンジし、深化させ進化させるという日本文化の特徴かつ知恵だとのこと。

他にも、神道が教えてくれる「人生で最も大事なもの」という問いに対するウィルチコさんの答えなど、興味深い内容満載のインタビューは、Mugendai(無限大)よりぜひ続きをお楽しみください。


Image: Mugendai(無限大)

Source: Mugendai(無限大)

渡邊徹則

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