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(2)NGN内の速度測定で原因を切り分け

 次に調べたいのが、NGN網内での速度だ。混雑が疑われる網終端装置(NTE)を通る前の、NGN内のサーバーに対して通信速度を測定する。

 契約回線からフレッツ光のポータルサイトを開くと、メニューのひとつに「速度の確認」などの通信速度測定サービスへのリンクがある。なおURLは、NTT東日本とNTT西日本とで異なる。

NTT東西のフレッツ速度測定サイト
NGN上にあるため、契約回線からでなければアクセスできない。
事業者URL
NTT東日本http://syutoken-speed.flets-east.jp/keniki.html
NTT西日本http://www.flets-west.jp/speed/

 先に測定したインターネット上の測定サイトの結果より速いようであれば、速度低下の原因はNTEより先と判断できる。

フレッツ速度測定サイトの実行例。NGN内の速度測定サーバーに対する通信速度を測定できる
[画像のクリックで拡大表示]

(3)宅内ネットワークにも注意

 NGN内の速度が遅い場合は、ブロードバンドルーターから内側の宅内ネットワークが低速かどうか確認しておこう。ファイル共有サーバーである「NAS(Network Attached Storage)」またはブロードバンドルーターのNAS機能などを使い、ファイル転送の速度を測るのが手軽だ。

 Windowsで通信速度を手早く測定するには、[Ctrl+Shift+ESC]キーでタスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」タブでネットワークのスループットを確認する。送信と受信のそれぞれでデータ転送速度を測定できる。

 なお、通常のファイルコピーで速度を確認する場合、ファイル転送の速度は「MB」などバイト単位で表示される。インターネットやNGNの速度測定サイトが示すビット単位の8分の1の値になる点は忘れないようにしよう。

 宅内ネットワークの速度が十分、かつインターネットもNGN内も低速な場合は、宅内ネットワークとNGNの途中にある光配線やマンション内のVDSL/LANに障害が起こっている可能性が高い。自身で測定した結果を基に、NTT東西の故障問い合わせ窓口に相談するのが解決への近道になるだろう。