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周囲の混雑を無線LAN解析ツールで把握
自宅外の無線LANアクセスポイントの状況を把握するには、使用している周波数帯域や電波強度を可視化してくれる解析ツールが便利だ。
Windowsであれば「inSSIDer」が定番だ。149ドルからの商用製品だが、1週間試用できる。インストールして起動すると、無線LANアクセスポイントを識別するSSIDや使用しているチャネル、電波強度などを一覧できる。
IEEE 802.11nや11acといった高速無線LAN仕様は複数のチャネルを束ねて高速化する技術を採用しており、inSSIDerでは2.4GHz帯と5GHz帯のそれぞれの使用状況を可視化できる。無償のAndroidアプリ「Wi-Fiオーバービュー360」も利用チャネルを図示してくれる。
同じチャネルを使う無線LANアクセスポイントが多いのであれば、自身の無線LANルーターのマニュアルを参考に干渉を自動回避する機能を有効にする。
2.4GHz帯と5GHz帯、2つの周波数帯に端末を分散させる「バンドステアリング」機能も有効だ。無線LANの電波状況や通信量を交換するIEEE 802.11k仕様、および通信設定を切り替えるIEEE 802.11v仕様で実現している。バッファローやアイ・オー・データ機器、NECといった機器メーカーが上位機を中心に実装しており、混雑の解消を期待できる。
ただしチャネルや周波数帯の自動切り替えは予定外の回線断が発生するため、安定して接続したいニーズには向かない。周囲の無線LANアクセスポイントの状況を継続的に把握しているのであれば、チャネルを手動で切り替えるほうが無難だ。