こんばんは、Kokokakuです
息子“たける”は小さい時から、
・声が届かない
・気持ちや言葉が通じない
・ママやパパが聞いていない・見ていない
といった状況を極端に嫌っていました。
そういう時はどうなるかというと、
・不安を強く感じる
・混乱
・激怒
などといった反応が起こり、
コミュニケーションの状況が改善されれば次第に落ち着くけれど、
できなかった時は状態が悪化して大泣きしたり、お互いに辛い気持ちになったりすることもありました。
8歳の現在は、言葉での意思疎通が十分にできるので、事態の収束は早いものです。
それでもやはり、とても敏感なHSC気質のたけるにとって、
・声が届かない
・気持ちや言葉が通じない
・ママやパパが聞いていない・見ていない
といった状況が嫌い(苦手)なのは変わりません。
それらの状況とは、例えば・・・
「声が届かない」状況とは?
例えば身長差。
ママとたけるの身長差が大きいほど、歩いていると声が届きません。
腰を下ろして対話をすればいいけれど、それが頻繁に続いたり、
ママが聴き取れずに何度か尋ねなおしたりすると、不安が強まってとても泣きやすくなるので、外出先、特にスーパーなどの施設内では3歳頃までほとんど抱っこ。
3歳すぎても、けっこう大きくなるまで大きなカートに乗せることがよくありました。
あと、大きなBGMが流れていたり、イベントが行われていて声が届かなくなると、強く不安を感じているのが表情や身体の硬直からも伝わってきていました。
幼稚園に行っていた時、特にイベントや、私語・自由行動が許されない場や集団行動が極端に苦手だったのも、これが原因かなと思います。
「気持ちや言葉が通じない状況」とは?
ママが誰かと話をする
ママの心がここにあらず
ママが忙しくしている
この辺はスイッチの問題かな、と思っています。
誰かと話をする時も、心ここにあらずになる時も、忙しくしている時も、
自分の世界中心モードに切り替わって、子どもとの心のつながりが遮断される。
そんなイメージです。
こうなってしまうとだいたいは負のスパイラル突入。
良いことひとつもありません。
「ママやパパが聞いていない・見ていない状況」とは?
これは家にいる時に多く、自分が何かを話す、行動する時、タイミングよく聞いていてほしい、見ていて、ちゃんとリアクションしてほしいという欲求が強いのだけれど、それは子どもの声や行動に、常に意識を向けていないとできないこと。
ボクを見て!声を聴いて!存在を感じて!
言葉ではない、この欲求の圧は、重い!
重いけれども、この欲求が満たされなかったことで、大人になって、この欲求を過剰に夫に向けた自覚が、私にはあります。
トラブルになり、自分が悪いと反省ばかりだったけど、違う違う。
子どもの頃に親に満たしてもらえなかった欲求は、後になって、甘えられる相手に向けてしまう。
それも過剰に。時に強迫的に。そしてトラブルに・・・。
それがわかってからは、ずいぶん気を付けました。
話は戻りますが、
料理、特に片付けや掃除には、
『衝動的ともいえるスイッチ』が入らないと取りかかれないことが多い私が、
『ある程度計画をたてて、たけるへ意思表示をして同意を得る』という
【交渉】を行うのは、ほとんど修行でした。
夫婦の会話や仕事なども、それをスムーズにするためにはやっぱり交渉は大事で、怠るとことごとく邪魔が入ってうまくいきません。
言葉が通じる今はそんなに厳しくなくなりましたが、交渉は今でも大事なルーティンです。
邪魔をするのはわがままなのではなく、「対等に尊重されるべき家族の一員であることの主張」なのでしょう。
安定した愛着と【安全基地】
実は、ここまでお話したようなたけるの欲求や反応というのは、
敏感で刺激を強く受け、不安を強く感じやすい気質の子にとって、
特に必要な【安全基地】を、
母親である私がしっかり機能させられるようになるための働き
だったことが、最近改めて、ちょっと違った角度で明確になりました。
それは、心の【安全基地】に欠かせないものともいえる、
「感受性」と「応答性」という概念に触れたことで。
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感受性と応答性
子どもの安定した愛着を育むには、子どもの安全感を守ることが第一と言われます。
(不安を感じやすいHSCなら、なおさらこれが大事になります。)
そこで、親が子どもの安全基地となり、
子どもと安定した愛着を結ぶのに重要なのが、
『感受性』と『応答性』です。
ここでいう『感受性』とは、
子どもが何を感じているのか、
どんな気持ちなのか、
何を求めているのか、
これらを感じ取る力のこと。
『応答性』とは、
応じてあげること。
子どもからの働きかけ、声やしぐさに反応する、
子どもが求めていることを満たす
困って助けを求めていたら、サポートする。
これらが適切に行われることで安全基地となり、
いざというときに「何でも話せる」「助けを求められる」「守ってもらえる」という
安心感につながるのです。
安全基地(あんぜんきち、英: Secure Base)とは、アメリカ合衆国の心理学者であるメアリー・エインスワースが1982年に提唱した人間の愛着行動に関する概念である。子供は親との信頼関係によって育まれる『心の安全基地』の存在によって外の世界を探索でき、戻ってきたときには喜んで迎えられると確信することで帰還することができる。現代においては子供に限らず成人においてもこの概念は適用されると考えられている
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ママの心を見抜く敏感さ
ママの心を見抜くたけるの感覚はごまかせません。
- 求められていないのに余計なことをする
- 聞いていないのに聞いてるふりをする
- わかっていないのにわかったふりをする
- 的外れな答えや対応をする
など、つまり、
“『感受性』と『応答性』から外れた対応” には手厳しく反応します。
それが幼少期であれば、イヤイヤ、ぐずぐず、イライラ、かんしゃくを招き、
現在であればストレートに怒ります。
(*それでも『反応しない』よりはまだいいです。)
【『感受性』と『応答性』】の効果
でも、ママだって忙しいし、悩みを抱えて心ここにあらずになる時だってあります。
なので、いつだって【安全基地】を正常に機能させなければならないとなると、ずいぶんプレッシャーを感じますよね。
ついつい子どもの気持ちや欲求を感じ取れなくなること、
応じてあげられなくなることがやっぱりあります。
そんな時、ふと「あ、感受性」「あ、応答性」と思い出せると、
けっこうな割合で、何とかムカムカせずに、心(意識)を子どもに向けられる時が多くなると感じています。
ムカムカせずに応答できてしまうのと、そうでないのとでは、
子どももママも気持ちが全然違います。
だから、この言葉をインプットしていて肝心な時に思い出せると、
得したな、と思うのです。
『感受性』と『応答性』の意識、ぜひちょっと試して実感してもらえたらいいなと思います。
さいごまでお読みくださりありがとうございました。
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*『HSC子育てラボ』の記事も更新しました。
『過保護』と言われやすい、捉えられやすいHSC子育ての葛藤についてのお話です。