越路吹雪物語 #55[解][字] 2018.03.26
日本の文化を紹介するのは必要なこと…。
そうなの。
ねえ。
じゃあ頑張ってください。
ありがとうございます。
どうもありがとうございました。
津川雅彦さんでした。
「あなたの燃える手で」『紅白』ってさいつまで出続ければいいんだろう?言ってやりなさいよ越路吹雪は『紅白』を卒業するって。
(美川憲一)嬉しそうにはいさよならなんて言わないでよ。
(美保子の声)私はどうせなら笑って卒業したいな。
大変!大変!法美さんの曲大ヒットだって!
(阿部純一)今日はお時さんは?お母さんの具合があんまり良くないらしくてね…。
大丈夫ですか?お仕事にお母様の看護にと大変でしょう?
(電話)はい内藤でございます。
(時子)「コーちゃん?」あのねお母さんが…。
お母ちゃんがどうかしたの!?お時さん…いい?あんたは一人なんかじゃないんだからね。
私がいるんだから。
私と法美さんがいるんだからね!一人ぼっちになったなんて思うんじゃないわよ!コーちゃん?今行くから。
すぐに行くからね。
ちょ…ちょっと待って。
…えっ?おはようございます。
昨日は本当にごめん!ごめん…。
ううんいいのよ。
てっきり亡くなったんだと思っちゃって…。
ああごめん…!あっちょっと…。
奥様奥様!あの離してさしあげないと岩谷さんまだお靴が…。
あっ…ごめんごめん。
いいのよ。
私こそごめんなさい。
もう嬉しくてつい…。
最近はねこちらがいくら話しかけてもなんの反応もしてくれなくなっちゃったの。
ただぼーっと宙を見つめてるだけで。
それがゆうべはいきなり「コーちゃんは元気にしてるの?」って。
お母ちゃんがそう言ったの?うん。
それも怪しいろれつじゃなくてはっきりと。
そんな事もう1年以上なかったから私もう嬉しくなっちゃってつい電話しちゃったの。
1年以上って…そんなに?もう年だから仕方がないわよね。
またすぐに元に戻っちゃった。
会いに行く。
えっ?そしたらまた何かを思い出してくれるかもしれないし。
ねっ?いいでしょ?思い出さないかもしれないし…。
今はねまるで昔の面影がないのよ。
コーちゃんもびっくりしちゃうかもしれないし。
それにお母さんなんにもわかってないからなんか変な事言っちゃうかもしれない。
出来ればコーちゃんにはお母ちゃんとのいい思い出だけで…。
会いたい!えっ…。
覚えてなくても…どんなになってもお母ちゃんは私のお母ちゃんだもの。
会いたい!
(美保子の声)お母ちゃんこれ切ればいいの?
(秋子)うんお願い。
さてあとは…。
お時さんお母ちゃんにもちゃんと謝らなきゃ駄目でしょ?あの…「お母ちゃん」って…。
おばちゃんの事はお母ちゃんって呼ぶ事にしたの。
娘が1人増えちゃった。
(2人)ね〜!このままもし…。
会えないままもし…。
ごめんね。
うん…そうよね。
コーちゃんが会いに来てくれたらお母さんもきっと喜ぶわ。
お母ちゃん?コーちゃんだよ。
来てくれたよ。
お母ちゃん会いに来たよ。
コーちゃんは…。
いい子ねえ。
お母ちゃん?そうよ。
お母さんコーちゃんよ。
お母ちゃん?わかる?また普通のお母さんに戻っちゃった。
お母ちゃん…。
お時さんもいい子だよ。
お母ちゃんも…いい子。
コーちゃんは相変わらずかわいいわね。
お仕事も頑張ってるし。
あなたは本当にいい子。
いい子ね。
(3人)「待つは君ひとり」ああ…うわあもう…。
じゃあコーちゃんお手の物じゃないの。
きっとうまくいくわね。
お母ちゃん…。
大好き…。
それから数日後秋子は静かに息を引き取りました
(店内の音楽)大丈夫?ええ。
ちゃんと食べてる?ああ…まあ今はね。
そうじゃなくて…。
大丈夫よ。
もう随分前から覚悟してたし。
そっか…。
あっでもあれは絶対に忘れないでよ。
あれって?ほら…この前私が勘違いして電話で言った事。
私がいるんだから。
私と法美さんがいるんだからね!一人ぼっちになったなんて思うんじゃないわよ!いいわね?はい。
ありがとう。
お時さんの面倒は死ぬまで私が見るからね。
あっでもちょっとそれはごめんだわ。
なんでよ。
私じゃ嫌なの?あっ私の事大雑把だと思って心配してるんでしょ?ちょっとね。
失礼しちゃう。
こう見えてももう主婦になって10年以上経つのよ。
年取ったお時さん一人の世話くらいなんて事ないわ。
こう見えて私結構重いわよ。
こう見えて私結構力持ちですからね。
なんたって娘役の子たちをこう…ガーン!持ち上げてたんだから。
それは若い頃の話でしょう。
今だって植木鉢をガンガン持ち上げてるわよ。
もうコーちゃんったらああ言えばこう言うなんだから。
お時さんだってそうじゃない?フフッ…フフフ…。
(美保子の声)やっと笑ってくれた。
あの人自分じゃ気がついてないだろうけど笑顔のつもりが全然笑えてなかったりしたのよね。
そうか。
まあ無理もないね。
もう随分と長い事お母さんと2人っきりで生きてきたんだものな。
ええ。
私と違って兄弟もいないしね。
でもね私がお母ちゃんの代わりになれないのは当たり前だけどでももう少し甘えてくれてもいいのになって思うのよね。
嬉しそうに2人で仲良く並んじゃって…。
(岩谷雄三)秋さんは昔からおしゃれだからね。
あら雄さんほどじゃないわよ。
はいはい2人ともごちそうさまです。
まあ…。
フフフフ…。
コーちゃんがね私を死ぬまで世話してくれるんだって。
そんな事させられるわけないのにね。
実の親子だってあんなに大変だったのに…。
ごめんねお母さん…。
私ちょっとホッとしちゃった…。
ごめん…。
(泣き声)やっぱり…寂しいね。
しばらくはそっと見守ってあげるのが一番なんじゃないかな。
美保子さんの時だって岩谷さんはそうしてくれたんじゃなかった?うんそうだった。
しばらくしてから浅利さんの芝居に誘ってくれて浅利さんと出会わせてくれたのよね。
そうよね。
お時さんがしてくれた事を私もしてあげればいいのよね。
うん。
うん!
(鈴)ありがとうございます。
今日は本当にわざわざありがとうございました。
いえ…ご葬儀に伺えずすみませんでした。
とんでもない。
杉尾先生には本当にいろいろとお世話になって…。
こちらからご挨拶に伺わなければいけなかったのに。
いえそんな事は…。
でも…こんな事を言うのはなんですけれど忙しい中お母様の事よーく頑張られましたね。
お疲れさまでした。
(杉尾)あっあの…なんか生意気な言い方でしたね。
すみません。
いいえ。
ありがとうございます。
救われます。
あっ…どうぞ。
いただきます。
あっ熱かったですか?
(杉尾)いえフフフ…。
(時子の声)恋!?ちょっとコーちゃんあなた恋してるってどういう事?まさか浅利さん!?はあ?そうよ。
あなた昔から才能あふれる男に目がなくてすぐに恋に落ちて。
でももう駄目よ。
今あなたは人妻。
ちょっと待ってよ。
何言ってんの?なんで私が浅利さんに恋しなきゃいけないのよ。
だって今あなた恋してるって…。
違うわよ。
私は恋してる?ってお時さんに聞いたの。
えっ!?私ね思ったのよ。
お時さんは恋をするべきだって。
あっ結婚とかはともかくお時さんには今ラブが必要なの。
ねえそういう相手がいないなら私がいい人を誰か紹介しようか?結構です。
なんでよ。
えっ?もういるの?フフフ…恋してるわよ。
恋…してるの?誰?ねえ誰に?
なんとコーちゃんも寝耳に水の時子の衝撃の告白なのでした
本当に私の歌を聴きたい人なんているの?
(藤本真澄)引き際?コーちゃんの?私越路吹雪を卒業します。
2018/03/26(月) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
越路吹雪物語 #55[解][字]
名曲「愛の讃歌」を世に送り出した戦後の大スター・越路吹雪と作詞家で越路吹雪の生涯のマネージャー・岩谷時子。昭和の時代を背景に偉大な2人の友情と波乱の人生を描く。
詳細情報
◇番組内容
美保子(大地真央)は、久々に時子(市毛良枝)の母・秋子(原日出子)に会いに行く。ある時、美保子は「今までの越路吹雪を卒業して本格的な演技に挑戦したい」と希望し、演劇界の重鎮・宇野重吉(山本學)が演出する舞台に立つ。しかし千秋楽の日、猛烈な胃痛に襲われ、胃と十二指腸の間のあたりに影が見つかり入院する。闘病が続く中、美保子は突然「やりたいことはみんなやってきたから、この世に悔いはない」と時子に告げる。
◇出演者
大地真央、市毛良枝
原日出子、三倉佳奈、羽場裕一
吉田栄作
◇ナレーション
真矢ミキ
◇脚本
龍居由佳里
◇演出
藤田明二(テレビ朝日)
◇主題歌
大地真央『愛の讃歌』(ユニバーサル ミュージック)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】藤本一彦(テレビ朝日)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/koshiji/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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