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静岡伊東のメガソーラー建設 差し止め求める◆「漁業権侵害」申し立て
伊東市南部の八幡野地区に民間事業者が建設を計画する大規模太陽光発電所(メガソーラー)をめぐり、計画に反対する地元を中心とした漁業者やダイバーの有志が二十八日、漁業権や営業権などが侵害されるとして、建設の差し止めを求める仮処分を静岡地裁沼津支部に申し立てた。 弁護団によると、メガソーラー建設で漁業権の観点から工事差し止めを求めるのは全国的にも珍しいという。 申立人は、伊東漁協理事の稲葉功さん(56)やダイビング事業者の福田航平さん(42)ら二十一人。申立書では、大規模な森林伐採や開発工事で、雨水や土砂が海に流入して海の環境に影響し、漁業者やダイバーの生業にも影響する懸念があると指摘。事業者はすでに市の工事許可は得ており、県の開発の許可が下りれば即着工する考えで、漁業者らは「差し止めには緊急性がある」と主張する。 申立人と弁護団は沼津市内で会見し、稲葉さんは「この海を残すことが、ここに生きる人たちの定め」と述べ、福田さんは「きれいな自然を皆に見てもらいたいからダイバーの仕事を始めた。事業を食い止めたい」と語った。事業者の伊豆メガソーラーパーク合同会社(東京都中央区)は「申立書の内容を見てから対応を考えたい」とコメントした。 (中谷秀樹) 今、あなたにオススメ
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