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ディライトワークス塩川氏が語る社員向け「ボードゲームカフェ」新設の理由

『Fate/Grand Order(FGO)』や『バンドやろうぜ!』の企画・開発で知られるディライトワークス。そのオフィススペースの増床が行われ、オフィス内に約260種類のボードゲームを備える本格的な「ボードゲームカフェ」が新設された。

▼ボードゲームカフェの一部。壁一面にボードゲームが並べてある。


このボードゲームカフェはディライトワークスの従業員向けに設置され、設計にあたっては日本のボードゲームカフェの第一人者であるJELLY JELLY CAFEが協力・監修しているという。

本日3月28日(水)に、ディライトワークス株式会社 執行役員 クリエイティブオフィサー / FGO PROJECTクリエイティブディレクターの塩川洋介氏とJELLY JELLY CAFEのオーナーである白坂翔氏によってカフェのメディア向け説明会が行われた。ここではその内容をレポートしていこう。(文:カワチ)

▼左はディライトワークスの塩川洋介氏、右はボードゲームカフェJELLY JELLY CAFEのオーナーである白坂翔氏。


▼説明会では、昨今話題になることが多いボードゲームの現状や魅力、オフィス内にボードゲームカフェを設置する狙いについて語られた。


ボードゲームはおもしろさを突き詰めたジャンル

カフェ設立の経緯

塩川氏:もともと社内にはボードゲームが好きなスタッフがたくさんいて、私物のゲームが棚に入っていたり、業務時間外に社内の会議室で遊んでいたりしたんです。

オフィスを増床することになったときに、みんながやりたいと思っていることを会社としてやりたいと思い、社内にボードゲームカフェを作ることにしました。しかし、やるからには本気でやりたいと思ったんです。

個人的にJELLY JELLY CAFEに通っていたこともあり、白坂さんに協力してもらいました。ここには現在263個のボードゲームがあり、週に1個遊んだとしてもコンプリートまで約5年かかる本格的なスペースになっています。もちろん今後ボードゲームは増えていく予定です。

ボードゲームカフェを作った狙いとは?

塩川氏:まず、社員同士、クリエイター同士がボードゲームを通じて交流すること自体がクリエイティブの力となって大きく跳ね返ってくると思っています。

ボードゲームというジャンルはおもしろさを突き詰めたジャンルであると自分は感じており、おもしろさとは何かを考えることを文化として社内に根付かせることができるのではないかと考えました。そういった理由から、この規模のボードゲームカフェを作らせていただきました。

現在のボードゲーム業界について

白坂氏:ここ数年、ボードゲームが盛り上がっていると言われています。もともとのJELLY JELLY CAFEはボードゲームも遊べるカフェとして2011年に開店し、お店には20個ぐらいしかボードゲームを置いていませんでした。

ただ、その後に「人狼」(汝は人狼なりや?)ブームが起こり、その「人狼」をきっかけにボードゲームに興味を持つ方も多かったです。JELLY JELLY CAFEも当初は一部のファンに好まれるお店でしたが、テレビやラジオの取材を受けるようになり客層も広がりました。

渋谷店しかなかったお店も、2016年から2018年に6店舗増えて全7店舗になりました。ボードゲームカフェ自体の数もJELLY JELLY CAFEのオープン当初は日本に十数店舗しかありませんでしたが、現在は280店舗くらいあります。

お客さんの男女比も半々ぐらいになり、なかにはボードゲーム女子会などを行っているグループもあり、一般認知されている印象があります。

もともとボードゲームはドイツが盛んであり、このカフェに置いてあるゲームも八割はドイツ産です。しかし最近は日本も注目されていて、日本人のデザイナーが作ったゲームもドイツのゲーム大賞にノミネートされています。

『ラブレター』を筆頭に『街コロ』や『ワンナイト人狼』、『タイムボム』といった人気のゲームはどれも日本のデザイナーさんが作ったものですね。

塩川氏と白坂氏がオススメするアナログゲーム

カフェの説明のあとは、塩川氏と白坂氏による対談形式でボードゲームの魅力について語られれることとなった。

塩川氏:もともと自分は人とのコミュニケーションが得意ではなく、モノポリーや人生ゲームぐらいしか遊んだことがありませんでした。ハマり始めたきっかけは、2017年の春に知り合いに誘われてゲームマーケットに行ったことでした。

作る側の視点で見たときに、今のデジタルゲームとはいい意味で違う自由度があることに気付いたんです。デジタルだとゲームのデザインがフォーマット化されてしまいますが、アナログゲームはコンポーネントを自由に作れたりといい意味でニッチで尖ったゲームデザインも採用できるんです。そこに気付いてからドハマりしました。

白坂氏:塩川さんのボードゲーム歴は1年ぐらいですね。社内にはボードゲームファンは多いんですか?

塩川氏:興味を持っている人は多いいですね。あと、隠れファンも多くて、このカフェができてから急に語りだしたスタッフもいます(笑)。白坂さんはいかがですか?

白坂氏:私もボードゲーム歴自体はそれほど長くなくて、ボードゲームと出会って半年でお店を出しました。ボードゲーム歴としては6年くらいですね。デジタルゲーム専門で、アナログゲームはUNOか人生ゲームぐらいしか知りませんでしたが、花見で友人が持ってきたゲームをきっかけにしてハマりました。

そして、ゲームマーケットに行ったとき、アナログゲームにはフォーマットがないことに驚かされました。

塩川氏:確かにフォーマットが全然ないですね。

▼内容物のひとつひとつこだわることができるのがアナログゲームの魅力のひとつ。


白坂氏:はい。箱の大きさから対象年齢、プレイ時間も10分で終わるものもあれば5、6時間以上かかるものもあって幅が広いんです。

ジャンルも運だけのゲームや心理戦のあるもの、明確な答えがない大喜利系などたくさんありますよね。とくに他の人を納得させれば勝ちとか参加者同士でルールを決めていくといった要素はデジタルにはあまりないものでハマりました。

塩川氏:最初は大勢でゲームをするのが怖いけど、いちど輪に入ってしまえば楽しいですよね。

白坂氏:確かにプレイするまでのハードルはあります。デジタルならランキングを見て上位のものをプレイしたりする方法もありますが、ボードゲームは何からやってみればいいかわからないですよね。

塩川氏:自分が好きなゲームはオリジナルの卒業アルバムを作る『グラデュエーション・フォトレコーズ!』というゲーム。先ほど、アナログゲームは自由度が高いという話をしましたが、このゲームはキャラクターにさまざまな人間関係があるなかで、オリジナルの世界観を作れるのでとても自由度が高いんです。

そしてもうひとつが『EXIT』。ボードゲームと脱出ゲームをミックスした内容ですが、カードをハサミで切ったりするので1回しか遊べないゲームなんですよ。デジタルゲームだったら考えられませんが、値段分に見合う体験をしっかり得ることができます。こういった発想やクリエイティビティは自分のインスピレーションにもつながっています。

▼塩川氏オススメの『グラデュエーション・フォトレコーズ!』と『EXIT』。


白坂氏:なるほど。自分もオススメゲームは考えたのですが、本当に好きなものは言語化できないので難しいんですよね。

スタッフ目線でオススメするのであれば、英語や外来語、カタカナを使わずにほかのメンバーにお題の言葉を説明する『ボブジテン』や架空の映画の批評をみんなでおこなう『知ったか映画研究家』がすごく盛り上がりますよ。

▼白坂氏オススメの『知ったか映画研究家』。全員が知ったかの映画研究家という設定でゲームが進むため、言葉に詰まってもほかのメンバーからフォローしてもらえる。


いずれはディライトワークスの制作したアナログゲームが遊べる日も?

最後に塩川氏よりボードゲームカフェを通じた今後のディライトワークスの展望が語られた。

塩川氏:ディライトワークスは今後、ボードゲームにも力を入れていきたいと思っています。先日発表した『Fate/Grand Order Duel -collection figure- 』もゲームパートを中心にディライトワークスが作っています。

あえてフィギュア単体ではなくボードゲームにした理由は、ボードゲームを盛り上げたい、本気で作りたいという気持ちがあったからです。カードをシャッフルするといった戦略などもあり、絶対に楽しい作品になりますので続報をお待ちください。

また、ボードゲームのクリエイターはみなさん個性的で素晴らしいゲームを作っており、そのおもしろさの文化を会社で根付かせて発展させていきたく思います。その知見をデジタルゲームに生かすほか、いずれはオリジナルのアナログゲームの制作にも挑戦したいと思います。

▼『FGO Duel -collection figure-』の展示も。(写真は開発中のもの)



最後の質疑応答で『FGO Duel -collection figure- 』について塩川氏にお聞きしたところ、詳細はまだ明かせないものの、『FGO』プレイヤーが楽しめるものを目指して制作しており、決して重たいルールにはならないことを明かしてくれた。ファンは安心して待とう。

Fate/Grand Order ・販売元: Aniplex Inc.
・掲載時のDL価格: 無料
・カテゴリ: ゲーム
・容量: 188.1 MB
・バージョン: 1.37.1

©TYPE-MOON / FGO PROJECT

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