14年間という長い月日は様々なものを変化させますが、ふたりの愛情を変えることはありませんでした。
2004年、巨大なハリケーン『ジーン』がフロリダ州を襲った時、ペリー・マーティンさんは海岸近くの自宅で被害に遭いました。そして猛烈な嵐で混乱する中、とても大切にしていた愛猫の『トーマス・ジュニア』を失ったのです。4歳だったトーマスは家の中から逃げ出し、行方が分からなくなってしまいました。
「私の心は荒廃しました。私はあらゆる場所でトーマスを探しました。私は自由に使える全ての時間を、トーマスを探すために費やしました」とペリーさんは言いました。
トーマスがいなくなった直後は「彼を必ず見つける」と思っていたペリーさんでしたが、時間が経つに連れて、トーマスが永遠に帰ってこないのではないかと考えるようになりました。
出典:Perry Martin
それから10年以上が経ちましたが、ペリーさんは最愛のトーマスのことを決して忘れることはありませんでした。トーマスのことを世界一愛しているペリーさんは、代わりの猫を迎えようとは1度も考えなかったそうです。
ペリーさんはこの14年間、トーマスのことを考えない日は1日もありませんでした。でも例えトーマスが嵐を生き抜いたとしても、既に年齢が18歳になっているため、もう亡くなっているだろうと考えていたのです。
しかし2週間前のこと、ペリーさんのところに思いもよらない電話がかかってきました。それは保護施設のスタッフの女性からでした。スタッフが路上で保護された野良猫をスキャンしたところ、マイクロチップが見つかったというのです。
「私が電話に出るとスタッフは、『こんにちはペリーさん。私がトーマスを見つけた人がいると言ったら、あなたは何と言いますか?』と聞いてきたので、私は『あなたは正気ではないと言います』と伝えました。するとスタッフは『実は今、トーマスが私達の施設にいます。私達は彼のマイクロチップでそれを確認しました』と言ってきました。」
ペリーさんは何かの間違いだろうと思いながら、念のため施設に車を走らせました。
「私はスタッフの言っていることを全く信じていませんでした。しかし、そこにいたのは間違いなくトーマスでした。彼の顔を見た瞬間、間違いなく彼だと分かりました。」
一方のトーマスも、目の前にいる男性が誰なのかをはっきりと分かっているようでした。
出典:facebook.com
ペリーさんとトーマスは、再会するとすぐに以前のような関係に戻りました。ふたりは常に一緒に過ごし、少しの時間も無駄にすることはなかったのです。
「トーマスは再会して以来、私のそばにずっと寄り添っています。彼は私の膝の上に座って、どこまでも私の後をついてきます。彼はいつも嬉しそうに喉を鳴らしていて、ここが自分の家だということを分かっているようです。」
現在18歳のトーマスは、14年間も野良として生きてきたにも関わらず、とても健康的だそうです。歩く時に少しだけ身体がグラグラと揺れますが、安全な家の中で徐々に回復してきているそうです。
こうして14年間も行方不明になっていたトーマスは、再び幸せな生活に戻ることができました。きっとトーマスはペリーさんにたっぷりと甘えながら、会えなかった14年間を取り戻し、最期を迎える瞬間まで幸せな時間を過ごしていくことでしょう(*´ω`*)