貴乃花親方に解雇要求も　きょう臨時年寄総会

　日本相撲協会は２８日にエディオンアリーナ大阪で臨時年寄総会を開く。元横綱日馬富士による傷害事件以降、協会に反発する言動を続けた貴乃花親方（元横綱）に対し、意図や経緯などの説明を求める。協会関係者によると、一部親方から「解雇」に相当する「契約解除」を含めた厳罰の要求が出る見通しという。

　年寄総会は全親方で構成される。関係者によると、貴乃花親方との質疑応答後に処分案が出た場合、理事ら役員以外の親方約８０人からなる年寄会として決議する方針。八角理事長（元横綱北勝海）ら執行部は年寄会の総意を重視する意向で、処分を協議する２９日の理事会に影響を与えそうだ。

　年寄会の幹部は２７日「大きな問題を起こしたのだから、まずは貴乃花親方の話を聞いてから進めたい。その状況によって（決議する）可能性はある」と述べた。

　貴乃花親方は弟子の十両貴ノ岩が被害者となった傷害事件を巡る協会対応を問題視し、９日に内閣府の公益認定等委員会に告発状を提出した。１１日の春場所初日から欠勤するなど物議を醸したが、１８日に起きた弟子の十両貴公俊の暴行問題を機に態度を一変。役員室へ出勤し、告発状を取り下げる意向を示した。

　年寄会では当初、臨時年寄会への出席を求めたが、八角理事長らと協議し、年寄総会に拡大して実施することになった。