ライトノベル(少女小説)と私とラノベブログのはなし


ラノベサイト昔語り(WINDBIRD)
ラノベサイト今語り(本達は荒野に眠る)

私自身は歴史や変遷を語れるほど全容を把握していないので、mizunotoriさんと夏鎖さんによるラノベサイト(ラノベブログ)の今昔語りを楽しく拝読した(私にも言及されていて恐縮の極み・・・!)
ただ、私も「ラノベブログ」に対してはそれなりに思い入れがあったりする。
ラノベサイト史とは関係なく「私にとってのラノベブログ」という話なのだけど。

色々書いていたら結局自分語りになってしまったので、開き直って流行遅れのラノベ個人史の体裁をとり、私も「ラノベブログ」について語ろうと思う。

ライトノベル個人史まとめ(togetter)

なんだか無性に恥ずかしくなってきたけれど、自分だけのラノベ史を振り返るのは楽しかった。ちなみに私の思春期はゼロ年代ですよろしく。

少し長い話になります。最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

 

児童文学とミステリー

小学生から中学生にかけて、よく読んでいたのは児童文学やそれに近い作品。特にファンタジーが大好きだった。
荻原規子の「勾玉三部作」、恩田陸の「六番目の小夜子」、たつみや章の「月神の統べる森で」などを読んでいたのはだいたいこの頃。定番のハリーポッターも勿論読んだ。

 

ミステリーも好んで読んでいたジャンルだった。
よく読んでいたのは父の蔵書の横溝正史。金田一耕助シリーズを手に取ったのは金田一少年のおじいちゃんだから。
同様にコナンくんの元ネタ(のひとつ)として江戸川乱歩の少年探偵シリーズにも興味を持ち、買い揃えてもらって何度も読んだ。
ミステリーに関して言えば、「金田一少年の事件簿」と「名探偵コナン」が私に与えた影響は計り知れない。

 

また、忘れられないのは青い鳥文庫の「夢水清志郎シリーズ」で、これは小学生時代の宝物だった。
思えばキャラクター性の強い小説を好んで読むようになったのはこれが始まりだったのかも。

 

中学図書室のラノベ(第一次ラノベブーム)

中学校の図書室が私に与えた影響は絶大なものだった。
誰の趣味か知らないけれど(司書さんいたかな?)、書架にあるラノベはどれを読んでも面白いという魔境。
ファンタジー大好き小学生だった私が、ラノベ大好き中学生になるまでに時間はかからなかった。

特に思い出に残っているのは「龍と魔法使い」「フルメタル・パニック!」「Missing」「ちょー美女と野獣」「斎姫異聞」「姫神さまに願いを」「楽園の魔女たち」「有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険」「影の王国」「銀の海 金の大地」「ざ・ちぇんじ!」「なんて素敵にジャパネスク」あたり。
このうち何作かは後に自分でも購入し、今も自室の本棚に並んでいる。

 

中学時代に読んだラノベはどれも面白かったけれど、「斎姫異聞」「銀の海 金の大地」については感情や描写の生々しさにショックを受けたことをよく覚えている。嫌いな男の目の前で足の間から血がつたい、ヒロインが初潮を知るシーンとか。あったよね?(不安)

 

そして「有閑探偵コラリーとフェリックスの冒険」は永遠の性癖。
まだヤンデレという言葉を知らなかった私に衝撃を与えた病的なヒーローと、明るく元気な健全優良児ヒロインというカップルがすごく好きだった。
これが私の幼馴染萌えとヤンデレ萌えの原点。
ミステリーとしても面白いから読んで読んで。でも入手困難なんだよね(電子化まだ?)

 

そういうわけでラノベに夢中だった中学時代は、私にとって第一次ラノベブームと言えるのだろう。
ただ、私は図書室に置いてある作品だけで十分に満足していて、それ以外のラノベに手を回せるほどの金銭的・時間的な余裕はなかった。
図書室の蔵書は完結済みの古い作品も多く、私は当時どんなラノベが実際に流行していたのかを知らない。
キノやブギーポップってそんなに人気だったんだ、と後から知ったレベル。
ブギーポップは何冊か読んだけど、キノは図書館になかった気がする。

当時の私にとって図書室以外の情報源は本屋しかなかったのだけど、わざわざ自分から未知のラノベを探しに行くほどの積極性はなかった。

 

ラノベ疎遠期

中学卒業後はラノベから少しずつ遠ざかり、わずかなシリーズの続刊をぽつぽつと買う程度になる。
本屋に行っても漫画や一般文芸のコーナーにしか興味はなかった。
この時期の私にとってラノベは終わりかけの趣味であり、やはり当時の流行は分からない。
そもそも他のことに忙しくて、読書自体が月に1、2冊読めばマシな方という状態が6~8年ほど続いた。

 

この頃、かろうじて読んでいたのは「伯爵と妖精」「ヴィクトリアン・ローズ・テーラー」「身代わり伯爵」「とある魔術の禁書目録」くらいだろうか。並べると意外に読んでるかな?
断続的に読んでいたので、どれをどの時期に読んだのか自分でもはっきり覚えていない。
真面目に新刊を追い続けたのは「伯爵と妖精」だけだったと思う(他は気が向いたときに続刊をまとめ買い)

 

アニメから知った「伯爵と妖精」は、妖精が存在する19世紀イギリスを舞台にした小説で、幻想的な情景描写がとても素晴らしく、当時ラノベはこれさえ読んでればいいやと思えるほど好きな作品だった。
口説き魔の偽物伯爵と真面目で勝ち気な妖精博士が妖精絡みの事件をひとつひとつ解き明かし、すれ違いを重ねながらも絆を育てる姿に何度も心を揺さぶられた。
もしも人生で1作しか読めないと言われたなら、私は迷わず「伯爵と妖精」を選ぶと思う。いや、ごめん。コラフェリと迷う。

 

第二次ラノベブームとラノベブログ巡り

最初のきっかけは何だったのか。

たしか、身代わり伯爵か伯妖の続刊を買うついでに何気なく手に取った「恋する王子」シリーズのコミカライズだったと思う。

恋する王子と受難の姫君 1 (B's-LOG COMICS)
加藤 絵理子, 小椋 春歌
KADOKAWA / エンターブレイン

 

この漫画がすごく面白くて、原作小説を読んだらもっと面白くて、恋に盲目で猪突猛進なストーカー王子と、変態怖い!とドン引きして逃げ腰なヒロインの爆走ラブコメにめちゃくちゃ笑い転げた。
ちなみにこのヒーローはかなり、かーなーり、アウトな変質者なのでフィクションにも道徳観念を求める人は読まない方がいい。ガチのやばい人だから。そういうの全然平気な人はぜひ読んでみて。

 

この「恋する王子」シリーズのおかげで、もっとラノベ(少女小説)が読みたい!という気持ちが再燃。
これが、唐突に始まり今なお続く私の第二次ラノベブームとなる。

 

他にもなにか面白い少女小説はないのかとネットを漁り始めた私は、すぐにいくつかのラノベブログに辿り着いた。
ブログといえばmixiやFacebookのような日記帳のイメージだったし、ネット文化に疎かったこともあり、「ラノベの感想に特化したブログ」を認識したのはその時が初めてだったと思う。
そもそもラノベのタイトルをネットで検索すること自体が今までなかった(わざわざ刊行予定を調べていたのはコバルト文庫のサイトだけ)

 

私は基本的に隠れオタクだ。特に隠していなかった中学時代も友だちは誰もラノベを読んでいなかったし、中学卒業後はラノベ趣味を誰かに打ち明けたことすらない。
私にとって読書とは自分の中だけで完結するものであり、誰かと共有するものではなかった。
家族も本が好きだけど趣味が違うので語り合ったことはほとんどない。
もしかしたら「私以外の誰かの感想」というものに触れたこと自体、ラノベブログが初めてだったのかもしれない(漫画や学校の読書感想文は除くけれど)

そんな背景もあって、ラノベブログ巡りはとても新鮮で楽しいものだった。
既読の作品の感想は刺激的で共感と感心の嵐だったし、管理人さんが面白いよと薦める作品は手当たり次第に読んだ。

 

こうして出会ったのが、「死神姫の再婚」「デ・コスタ家の優雅な獣」「花神遊戯伝」「シュガーアップル・フェアリーテイル」「首の姫と首なし騎士」「金星特急」などの傑作少女小説。

特に、臆病な少女が自身を賭けたゲームに挑みマフィアのドンナ(女首領の尊称)となっていく「デ・コスタ家の優雅な獣」や、謎の美女・金星の花婿候補専用特別列車に乗り込んだ少年が命懸けで世界を旅する「金星特急」は、珍しい設定と躍動感のある世界観がとても魅力的だった。
他の作品についても、今はこんな面白い作品があるのかとドハマりした。

 

 

また、「東京レイヴンズ」「薔薇のマリア」「エスケヱプ・スピヰド」もラノベブログ経由で知った作品だった。
その後2000冊近く読んだけれど、今なお私のオールタイム・ベストの上位に鎮座している。目利きは流石だ。

中でも特に思い入れがあるのは「薔薇のマリア」
この作品が描く痛々しくも共感せずにいられない心理描写はとにかく中毒性があった。
心も体も弱いまま、仲間と共に絶望的な窮地を切り抜けていくマリアローズ。苦味と緊張感に満ちたマリアの青春と冒険に魅了され、すでに20巻以上出ていたシリーズはあっという間に読破した。

 

他に自分でも新作を探したり、少年向けラノベの世界に更に深く引っ張りこまれたりして、気づけばラノベ大好き中学生だった頃よりも何倍もラノベを読んでいる大人の私ができあがっていた。自分でもびっくりだ。

 

あの頃に訪問したブログは数あれど、特に好んで参考にしていたのはこのあたり。

今日もだらだら、読書日記。
・少女向けライトノベルの感想ブログ(いつの間にか閉鎖されてる・・・)
なまくらどもの記録
はなのみ亭
本読み隊
屋根裏物置
みりおんぐらむ

gurimoeの内輪ネタ日記(準備中)
・SIDE ONE・
この世の全てはこともなし
にじみゅ〜増刊号
まだまだペンキぬりたて
ラノベ365日
木彫のラノベチラ裏日記
好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!!

今なお更新が続いているブログもあれば、休止・閉鎖されたブログもある。
さみしいけれどブログは時間を取られる趣味だから仕方ないのかもしれない。

このうちいくつかのブログと相互リンクになったり、Twitterで相互フォローになっているのだけど、そんな自分が少し不思議だったり。

 

ブログ開設

面白い本を知り人の感想を読んでいるうちに、なにか自分も書きたくなってブログ開設を決意したのが2013年7月。
ブログの開設自体は2012年なのだけど、これは当初ただの日記だったものを改題して流用したからだったりする。

「みかこの読書日記」というタイトルで始めた感想ブログはFC2ブログからlivedoorブログに移り、「晴れたら読書を」と名前を変えてWordPressにて再スタートした。

このWordPressだが、無料ブログに比べると死ぬほど面倒くさい。
今のブログに愛着があるから結果オーライだと言いたいが、やっぱり死ぬほど面倒くさい。

とはいえ、ブログを書くのは楽しかった。
作品への想いを心ゆくまでブログにぶつければスッキリするし、後で自分の感想を詳しく読み返せるのは色々と便利だ(記憶力がダメダメだから)
また、自分の記事をきっかけに誰かが興味を持ってくれることもあって、そのときは不思議な達成感と喜びを感じた。

めちゃくちゃ面倒くさいけど、やっぱり読書とブログを紐付けるスタイルは自分に合っているんだと思う。

 

電子書籍導入と読書メーター登録

ブログ開設とほぼ同時期に、電子書籍を導入した。
田舎の人間だからネット上のオススメ作品を読みたくてもAmazon頼みが大半で、そのタイムラグがどうしても我慢できなかった。
当時流行り始めていた電子書籍ならすぐに読めると気づき、物は試しに1冊だけ買ってみたのがきっかけ。まさかこんなに活用するとは思ってもみなかった。

そして電子書籍の安さと手軽さに釣られて読書量と共に積読が急増。
現在の電子蔵書は4000冊に迫っている。誰が読むんだろう、こんなに。
これは管理できないと思って読書メーターに登録したのもこの頃だった。結果、面白い作品を知る機会が増え、積読はもっと増えた。

思えば2013年7月は私のラノベ趣味における大変革期と言えるのかもしれない。
今の生活サイクルに欠かせないブログ、電子書籍、読書メーターは全てこの時期に始めているから。

一方、Twitterには2013年12月に登録していた。
ブログや読メの開始からそんなに間があいていたのか。
最初は元リア垢を流用していて、後で趣味用にアカを作り直した記憶もあるけれど、もう確認しようがないなあ。

 

最後に

ブログの話なのだし、どうせだからブログの数字も記録として残しておこうか。誰かの参考になるかもしれないし。
2018年3月現在の数字がこれ。

気づけば2000記事を超え、累計100万PVに到達していた(wordpress以前の数字はもう分からない)
他のブログの実情は知らないけれど、こんな小さな個人ブログには勿体ないPV数だと私は思っている。
現状で月間3~4万PVくらいのアクセス数なので、コツコツ増えていった感じかな。何だかんだ言って数字はモチベにも繋がるのでとてもありがたい。
せっかく書いたのに誰にも見てもらえないのは寂しいもんな・・・・・・(無料ブログ時代のトラウマを思い出す)

 

とは言え、誰かに感想を読まれることは今も少しだけ気恥ずかしい。
それでも、自分がラノベブログのおかげで多くの名作に出会えたように、私も誰かの出会いに少しでも貢献したい。
それ以上に面白いラノベへの愛を叫びたい。

ちなみに直近のイチオシは「錆喰いビスコ」「マグナ・キヴィタス」です。どうぞよろしく。

 

 

世間的に見ればブログはオワコンなのかもしれないけれど、少しでも見てくれる誰かがいる間はブログの更新を続けていきたいと思う。

想定以上に長くなってしまいました。それでは(。・ω・)ノ゙

 

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