佐川喚問ことごとく証言拒否「刑事訴追の恐れ」30連発<上>
昭恵夫人の喚問がいよいよ必要
「捜査対象であり、訴追を受ける恐れがあるので答弁を差し控えたい」――。
大注目の証人喚問は、ド頭から“証言拒否”だった。森友学園への国有地貸与と払い下げに関する財務省の「決裁文書」改ざん問題。27日午前、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官(60)が参議院で証人として尋問を受けたが、「刑事訴追の恐れ」を連発。肝心なことは、ことごとく証言を拒否した。その数、30回近く。
「書き換えは理財局の中だけで対応した」として、首相官邸の指示はなかったとも断言。安倍首相や昭恵夫人、麻生財務相の指示についても明確に否定した。安倍が「私や妻が関わっていたら総理も国会議員も辞める」と発言した件が答弁に影響したかどうかについても、「あの首相答弁で私が答弁を変えたという意識はない」と明言した。
佐川氏は最後まで安倍夫妻を“忖度”した格好だ。森友疑惑の真相はまったく説明されず、ますます昭恵夫人の証人喚問が必要となった。