
『スプラトゥーン2』:米国コミュニティの努力
海の向こうのインクリングたちが任天堂の力を借りながらesports化を目指している。
長年に渡る『スマブラ』シーンの地道な活動が証明している通り、任天堂のesportsへの取り組みの規模は苛立たしいほど僅かだ。しかし、2016年にNintendo Switchの存在が明らかになった時、第1弾トレーラーで意外なシーンが確認できた。
『スプラトゥーン2』のプレイヤーたちがバックステージで準備を進め、壮大なナワバリバトルを展開すべく、大観衆が待つアリーナへと向かうシーンが盛り込まれていたのだ。
これは、任天堂がこれまでに示したハイレベルなesportsイベントへの興味の中で最大のものだったが、『スマブラ』シリーズのファンにとっては、悔しさを感じさせるものだった。
もちろん、これはただのトレーラーのワンシーンに過ぎず、同じレベルの『スプラトゥーン2』のイベントは2018年3月1日現在まだ確認できていない。
しかし、『スプラトゥーン2』のリリースから約7ヶ月が経過した今、Wii Uでリリースされた前作『スプラトゥーン』の諸々の制限に苦しんだコミュニティは、最新作と共に新たな興奮と独自のトーナメントシーンを生み出しており、LANイベントやオンライントーナメントが次々と開催されるようになっている。
そして、任天堂もただ傍観者を決めこんでいるわけではない。
トーナメントプレイへの対応
前回我々が『スプラトゥーン』のトーナメントシーンについて取り上げた2016年11月の時点で、このユニークなナワバリバトルに関する世間の興味がすでに大きく高まっていたのは明らかだった。しかし、『スプラトゥーン』自体の売上本数が数百万本を数えたにも関わらず、Wii U本体の人気は他の任天堂のゲーム機と比較するとかなり劣っていたことが障害になっていた。
よって、Nintendo Switchがどんなゲーム機になるかまだ分からない状況ではあったが、トレーラーで確認できた『スプラトゥーン2』は、このタイトルのトーナメントシーンを盛り上げようとしているプレイヤーにとっては希望の光となった。
そして幸運なことに、Nintendo Switchは世界的なヒットとなり、リリースからたった10ヶ月後の2017年末の段階で、全世界1,500万台を売り上げた。そして、その約3分の1が『スプラトゥーン2』を手にしていた。このタイトルは2017年内に全世界500万本弱を売り上げたのだ。
これはつまり、この大胆でカラフルなマルチプレイヤータイトルを百万単位のプレイヤーが楽しんでいることを意味している。そして、Nintendo Switchの人気が続いていることを踏まえれば、この数字のさらなる伸びが期待できる。
米国の『スプラトゥーン』と『スマブラ』シリーズのコミュニティ団体EndGame TVのイベントマネージャーを務めるA.C. Williamsは次のように話を始める。
「この『スプラトゥーン2』のトーナメントシーン創出までの道のりは、正直に言えばローラーコースターのようでしたね。とはいえ、有り難いことに、Wii Uでリリースされたオリジナルの『スプラトゥーン』のコミュニティが成長を見せていましたし、Nintendo Switchリリース直前は特に伸びました。世界中のプレイヤー同士が積極的に関わり合うようになり、定期的に開催されるLANイベントも増えていました。ですので、『スプラトゥーン』のコミュニティが消える感じはなく、ベースはできていたと思います」
「ですが、このコミュニティにはひとつ大きな問題がありました。Wii U本体の数です。ひと言にまとめれば、Wii Uは成功を収めたゲーム機ではありませんでした。ですが、Nintendo Switchは、頭打ちになる可能性が高かったWii Uのプレイヤーベースの問題を解消しています。出回っている本体の数が多く、任天堂によるトーナメントシーンへのサポートも厚みを増しているので、『スプラトゥーン2』がesportsタイトルとして成功を収める可能性は高いですね」
『スプラトゥーン2』のゲームプレイは前作から大きく変わったわけではない。4人編成のチーム同士がインクを撃ち合いながらマップを塗り合い、その面積の大きさを競い合うのがこのゲームの基本だ。そして、この基本に様々なアレンジを加えたモードも用意されている。『スプラトゥーン2』のブキやマップは前作から引き継がれているものが多いが、随時追加されている新しいコンテンツがゲームをフレッシュに保っている。
しかし、注目すべきは、『スプラトゥーン2』はトーナメントシーンのプレイヤーとスタッフのためのテクノロジーとロジスティックが大幅にアップデートされている点だろう。LAN対応と観戦機能の追加は、イベントの運営やストリーミングの簡略化を実現している。また、プレイヤーの参加・退出もスムーズに行え、Wii Uで見られた厄介な接続障害もなくなっている。
Williamsが説明する。「Wii Uの『スプラトゥーン』を使ったLANイベントは、ひと言にまとめれば "不可能" でした。Wii Uは数多くの問題を抱えていました。その中で最も厄介だったのが、ひとつの空間に置かれているWii Uの数が増えると接続障害が起きてしまい、ひとりのプレイヤーが他人のWii Uを操作できるようになってしまうというものでした。また、Wii U Gamepadに送られる映像信号も同期されなくなってしまいます。さらに言えば、LAN対応や観戦機能も用意されていません。Wii Uでよく4回もイベントを開催できたなと自分で自分に驚きますよ。最悪でしたからね!」
インクリングとイベントの増加
プレイヤー数の増加とLAN対応に助けられる形で、『スプラトゥーン2』のトーナメントシーンは過去数ヶ月間順調な伸びを見せている。その中で、2018年1月にカリフォルニア州オークランドで開催されたGENESIS5はこのゲームの一大ショーケースとして機能した。
GENESIS5は、基本的には『スマブラ』シリーズのためのメジャートーナメントだが、『ストリートファイターV』や『ポッ拳 POKKÉN TOURNAMENT DX』のようなタイトルのサイドトーナメントも開催されており、『スプラトゥーン2』もそのひとつとして開催された。GENESIS5の『スプラトゥーン2』のトーナメントには30チームが参加し、Twitchの瞬間最多視聴者数は4,000人を記録した。
esportsタイトルとしてはかなり小規模じゃないかと思う人もいるかもしれないが、この規模はオリジナルの『スプラトゥーン』時代に開催されていたどのコミュニティイベントよりも大きく、トーナメントシーンへの興味が高まりつつあることの証だった。
また、現在の『スプラトゥーン』シーンは、『スマブラ』シリーズの力を借りなければ十分なクオリティのイベントが実施できないわけでもない。
2017年11月にマサチューセッツ州ボストンで開催された専用トーナメントSquidstorm 2017には、36チーム・144人が参加し、Williamsによれば、これは日本以外で開催された『スプラトゥーン』イベントとしては最大規模だった。そして、2017年3月にニューヨーク州ロングアイランドで開催されるBeakon 2018も、参加チーム数が上限に達すれば、賞金総額3,000ドル(約31万8,000円)規模のメジャートーナメントになることが予想されている。
このようなライブトーナメントの間を縫うように、オンライントーナメントも頻繁に開催されている。
Williamsは、重要なウィークリーオンライントーナメントのひとつとしてBleck n Spoonの名前を挙げている。毎週平均25チームが参加しているこのトーナメントは、独自のマップとブキの "バン"(Ban:使用禁止)ルールを採用することで、このゲームのメタに変化を加えている。また、月イチ開催のSquidboards Splat Seriesも人気のトーナメントで、毎回90チーム超が参加している。そして、EndGameTVが2017年に開催したトーナメントInkStorm+も国内外から60チームが参加した。
Williamsは次のように説明する。「あらゆるメジャーオンライントーナメントが新しいチームとプレイヤーを呼び込んでいます。ですが、何よりも驚きなのが、LANイベントの参加者数の増加です。『スプラトゥーン2』のLANイベントにできる限り多くの参加者を呼び込むことを目標にしている僕からは、Nintendo Switchがコミュニティの成長に大きく力を貸しているように見えます」
「米国内の新鮮な "インクリング" たちが興味を持って飛行機で移動し、自分たちの仲間を探しているんです。参加者の多くは、ベテランチームに負けても大して気にしません。彼らは単純にこのゲームが好きという理由だけで現地に向かっているんです」
現在の『スプラトゥーン』シーンはゲームへの愛に溢れている。オリジナルと同様、『スプラトゥーン2』も任天堂による新しいマップやモード、ブキなどの追加と共に毎月順調にプレイヤー数を増やしている。
2018年3月1日現在、このゲームには16種類のマップと4種類のユニークなモード(ガチマッチ)が存在し、最新のモード「ガチアサリ」は、アサリを集めて相手陣地のゴールに入れるというユニークなルールが用意されているが、このような多様性は視聴者にとっては嬉しいものだ。しかし、パーフェクトなチーム戦術を編み出そうというしているプレイヤーにとっては多少厄介と言える。
Williamsが続ける。「現状のマップ数とモード数の多さは、プレイヤーには多少厄介ですね。4種類のガチマッチと16種類のマップが用意されているので、トーナメントプレイヤーは64種類の組み合わせを考えなければならないのです。しかも、マップとモードはさらに追加される可能性があります。あらゆるマップとモードの組み合わせを完全にマスターしようとしているチームとっては大変です。ですので、トーナメントオーガナイザーの多くは、オーバーウォッチリーグで採用されているような、ローテーションやバンを採用し始めています」
優秀なインクリングたち
無料DLCが次々と追加されている現状を受けて、『スプラトゥーン2』のメタも変化を続けている。我々が取材したコミュニティメンバー全員が、プレイヤーとチームはアップデート毎に戦術やチーム編成を変えているとコメントしている。新しいブキの方が有効な可能性があるからだ。
「特定のブキが数週間から1ヶ月間メタになることもあるけれど、アップデートが行われれば、トーナメントシーンにおけるブキランキングがどうなるかは誰にも分からなくなる」と説明するのは、GENESIS5の準優勝チームLegacyに所属するFrancisco "MrChillax" Cassolopezだ。彼のチームはメタの変化にリアルタイムで対応しようとしているが、人気が高くないブキで対戦相手の裏をかく方法も模索している。
「基本的に『スプラトゥーン2』のメタは、 "スペシャルウェポンを使いながらプッシュする" プレイを中心に変化している」と語るのは、Monarchyに所属するJorge "2dos" Dosdosだ。
彼は、現時点ではハイパープレッサー、インクアーマー、バブルランチャーのようなスペシャルウェポンが強いとしており、チームはこの3種類のうち最低2種類は備えているべきと続けている。また、メインウェポンに関しては、塗り、飛距離、レートのバランスに優れているN-ZAP85とスプラッタシューターコラボが好んで選ばれているとしている。
Williamsは、対戦に最大のインパクトをもたらすメインウェポン、サブウェポン、スペシャルウェポンの組み合わせはまだゲーム内に用意されていないので、トーナメントシーンのブキの選択と戦術の "健康状態" はまだ判断できないとしている。しかし、ブキの追加によって戦術が変わり続けている中でも、『スプラトゥーン2』にはすでにトップレベルと呼べるチームが存在する。
その中の上位とされるチームのひとつがSettoDestroyXだ。早々にルーザーズに落ちながらもそこから快進撃を続けてGENESIS5を制したこのチームは、ゲーミング団体SettoDestroyXの中ではレアな存在だ。SettoDestroyXは、15種類以上のesportsタイトルにチームを用意している大規模な団体だからだ。
SettoDestroyXと契約する前、この北米出身のチームはDeadbeatというチーム名で活動しており、E3 2017で開催されたNintendo World Inkling Invitationalで優勝したことで大きな話題となった。Williamsは彼らを「これまで開催されてきたあらゆるLANイベントで圧倒的な力を見せてきた存在」と評価している。
メンバーのひとり、Austin "Penguitt" Whittは、自分のチームはメンタルが他とは違うとしており、「僕たちが好成績を残せているのは、お互いを冷静に評価して、ゲームプレイに活かせているからだよ」とコメントしている。
Silver Sanctionが一時的にスポンサーについていたSaikaiも北米のトップチームのひとつで、Williamsは「日本以外のオンラインチームの中では最強」と評価しており、ライバルチームとの差はしばらく縮まらないだろうと続けている。
また、Williamsはファンに人気のチームとして、ヨーロッパのチーム、Team Oliveの名前を挙げている。このチームは表彰台に上る回数こそ少ないが、コンテンツ制作とTwitchのストリーミング、YouTube映像でコミュニティを引っ張っている。
Williamsがたびたび触れているように、『スプラトゥーン』シーンを牽引しているのは日本だ。Williamsは、特にトッププレイヤー4人で構成されているLibalent Calamariに注目しているとしている。しかし、日本と世界のスキル差は縮まっているようだ。
Williamsは「『スプラトゥーン2』の日本と世界のスキル差は、『スプラトゥーン』時代に比べるとかなり縮まっています。SettoDestroyXのような欧米のチームが日本のトーナメントで3位以内に入る回数も増えています。これは、前作では見られなかった傾向です」
任天堂の関わり方
前作からの違いをもうひとつ紹介しておこう。
任天堂からのサポートだ。Nintendo Switchの発表トレーラーのあと、任天堂はE3 2017で『スプラトゥーン2』のトーナメント(World Inkling Invitational)を開催し、先ほども軽く触れたが、Deadbeat(現SettoDestroyX)が日本のチーム、ダイナめうに勝利して優勝した。Williamsは、任天堂のサポートはこのプロモーションイベントのあとも続いているとし、次のように続ける。
「任天堂からのサポートこそ、僕が『スプラトゥーン2』の未来は明るいと確信できている理由です。E3 2017のWorld Inkling Invitationalを皮切りに、任天堂はトーナメントシーンの観客を増やす努力を僕たちと一緒に続けてくれています。任天堂の活動の中で特に興味深いのは、彼らはNintendo Switchリリース前から存在している伝統的なesportsシーンから距離を取っているという点です。2017年にTwitterアカウント@NintendoVS(北米アカウント。英国アカウントも存在する)を立ち上げて、専門チームも用意しています。任天堂はesportsのイメージアップを狙っているのでしょう」
しかし、任天堂はまだ自分たちの手でハンドルを握っていない。『スプラトゥーン2』のトーナメントシーンの成長に向けて車を走らせているのはコミュニティだ。
任天堂の役割は裏方に近く、トーナメントのハイライトや結果、最新情報などを@Nintendo VSのアカウントでシェアしながら(フォロワー数は5万人強)、GENESIS5のようなトーナメントのスポンサーと機材提供を担当しているだけだ。
しかし、ハンドルを握るつもりがあるかないかは別として、任天堂の『スプラトゥーン2』へのサポートは『スマブラ』シーンがこれまで受け取ってきたサポートより遥かに厚い。また、どのesportsタイトルにとっても、公式サポートは正しい方向に進むために必要なステップだ。
LegacyのMrChillaxは次のように語る。「任天堂がこのゲームとシーンの成長に手を貸してくれていることについて、僕たち全員が感謝しているんだ。トーナメントのハイライトシーンをシェアしてくれるだけでも本当に有り難い。なぜなら、『スプラトゥーン』シリーズを良く知らない層にもアピールできるからね。このゲームが面白いということが伝われば、プレイヤー数はもっと増えるはずさ」
任天堂もトーナメント開催から完全に手を引いたわけではない。
彼らの手で『スプラトゥーン2』をesportsタイトルとして展開していくのかどうかはまだ分からないが、先日、任天堂は3月31日にスイスで開催されるコンベンション、PolymangaでSplatoon European Championshipを開催することを発表した。現地ではテンタクルズのライブも開催される。
任天堂が『スプラトゥーン2』の公式リーグをスタートさせる日はまだ遠いかも知れないが、このようなサポートが見られることから、Williamsはトーナメントシーンを支えるコミュニティの努力が認められているように感じているとし、次のように続ける。
「無料DLCが定期的に追加されていることを踏まえると、任天堂のサポートが薄くなることはないと思います。言うまでもなく、開発チームはこのゲームの対戦機能を重視していますし、更新データの詳細などもリリースしています。これらは『スマブラ』シリーズでは見られませんでした。彼らが次にどんな展開を用意しているのかが楽しみですよ!」
Monarchyの2dosは、任天堂のサポートはesportsタイトルとしての『スプラトゥーン』シリーズの未来には不可欠な要素として捉えている。「開発側のesportsコミュニティへのサポートはゲームに信頼性を与える。その信頼性がトーナメントシーンを支えることになるんだ。信頼性はesportsタイトルとして成功を収めるためには欠かせないね」
発展を支えるコミュニティ
それでも、前作の問題を愛情という名の下に我慢し続け、『スプラトゥーン2』のリリースと同時にシーンを盛り上げてきたのはコミュニティのメンバーたちだということに変わりはない。
彼らは今もイベントを数多く開催することで『スプラトゥーン2』の地位を確立させようと努力している。現時点ではまだ比較的小さいシーンだが、ゲームと本体のセールスが好調であることと任天堂からのプッシュ、そしてこれまでの成長スピードを踏まえると、トーナメントシーンはこれからも新たな高みへ向けて成長を続けるはずだ。
2dosが続ける。「僕は『スプラトゥーン2』の未来は明るいと思っているけれど、esportsタイトルとしてちゃんと成立するまでの道のりはまだ長い。『スマブラDX』のシーンだって一朝一夕で今の規模に成長したわけじゃないよね。でも、『スプラトゥーン2』のコミュニティは、オンラインとLANのトーナメントの成長をベースにしながら正しい方向に向かっていると思うし、新規プレイヤーを呼び込む努力もしている」
また、『スプラトゥーン2』は、esportsタイトルとして独自の地位を築ける特徴も備えている。
カラフルでカートゥーンなスタイルは『オーバーウォッチ』にも見られるものかもしれないが、『オーバーウォッチ』ではローラーやバケツ(スロッシャー)が武器として登場しない。また、博物館やスケートパーク、音楽堂にインクを塗りまくることもない。そして、このような一風変わった方向性を打ち出しているにも関わらず、ハイレベルなバトルで相手チームを押し込み、ナワバリを広げて勝利するためには、本格的なチームワークが求められる。
SettoDestroyXのPenguittは、『スプラトゥーン2』の高速でダイナミックなバトルと豊富なブキの種類は、視聴者に新しい魅力を提供していると信じており、「優れたチーム同士の対戦では、一瞬で戦況が変わる可能性があるから、視聴者は目が離せないんだ」と説明している。
また、Penguittは、トッププレイヤーがストリーミングを積極的に行っており、地域内のライバル関係も生まれてきていることから、時間経過と共にファンがより積極的に観戦するようになるとも考えている。
2dosが先ほど触れたように、コミュニティは『スプラトゥーン2』をesportsタイトルにするべく努力を続けているが、このコミュニティのメンバー全員がesportsのハードコアファンやシリアスなトーナメントプレイヤーというわけではない。この特徴も、長期的な視野に立てば大きなアドバンテージになる可能性がある。
「私が『スプラトゥーン2』の未来が明るいと思えるもうひとつの理由は、このコミュニティです」と語るWilliamsは、LANイベントの参加者がイベント参加後に溢れんばかりの称賛のコメントを送ってくれているので、努力が報われているように感じられているとし、次のように続ける。
「このコミュニティには成長させるだけの価値があります。成功を収めると思いますよ。なぜなら、様々な人にポジティブな影響を与えているからです。『スプラトゥーン2』を通じてビデオゲームのトーナメントシーンを知ったという人はかなり多いんです。なぜなら、Nintendo Switchが売れていて、様々な層を引きつけているからです。たとえば、『スプラトゥーン2』のコミュニティは、他のesportsタイトルより女性が多いんですよ」
「スポンサーが増え続けているのは、そしてプレイヤーがトーナメントプレイを続けているのは、多様なコミュニティがあるからです。僕たちのコミュニティがさらに幅広く広がっていけば、『スプラトゥーン2』は最高の新規esportsタイトルになると思います。GENESIS5はコミュニティを成長させるビッグチャンスになりましたが、十分ではありませんでした。メインステージで開催する回数が増えていけば、『スプラトゥーン2』の人気はさらに高まると思います」
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