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【芸能・社会】

さよなら中日劇場 52年の歴史 華やかに幕

2018年3月26日 紙面から

最終公演のフィナーレで華やかな踊りを披露する役者たち=名古屋・栄の中日劇場で(榎戸直紀撮影)

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 東海地方のファンに歌舞伎や宝塚公演、ミュージカルを届けてきた商業劇場「中日劇場」(名古屋市中区)の最終公演が25日あり、52年の歴史に幕を閉じた。御園座、名鉄ホールと並ぶ「名古屋三座」の一翼。4月1日に再開する御園座(同)が三座を引き継ぐ。夜の公演後、地元の日舞5流派の19人が手ぬぐいを客席に投げ込み、別れを告げた。

 1966年5月1日のこけら落としと同じ「中京五流舞踊特別公演」をこの日の昼夜に上演。夜の部フィナーレの「元禄花見踊(おどり)」では5流派が華やかに舞い上げた。「中日劇場最終公演」と書かれた手ぬぐいを投げ込んだ舞い手は右手に扇子を掲げ、別れのあいさつ。約1200人の拍手を浴びながら緞帳(どんちょう)が下ろされた。

 続く閉場式では、劇場が入る中日ビルの66年4月26日の完成式で日舞西川流が舞った「島の千歳(せんざい)」を西川右近総師が舞い納め。

 劇場を持つ中日新聞社の白井文吾会長は「劇場がなくなっても公演の思い出は人々の心にとどまる。私も無念の気持ちですが、中日ビルを生まれ変わらせるにはやむを得ない。中日新聞社はこれからも地域の文化振興に貢献します」とあいさつ。森茂樹支配人も「皆さまにかわいがっていただき、心からお礼申し上げます」と話し、出演者、観客らが三本締めで最後を飾った。

 52年間で2200本以上を上演し、観客2340万人が来場。劇場が入居する中日ビルの商業施設は2019年1月まで営業する。

 

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