もはや米国では、Amazonのない生活は想像できなくなりました。同社はオンラインショッピングはもちろん、オーディオブックからAIスピーカーまで、あらゆるものを驚きの安さで提供しています。でもAmazonは、あなたが同意していない色々なことをしているのをご存知でしょうか。

同社は現在、TVストリーミングプラットフォームからNRATV（全米ライフル協会のチャンネル）追放のプレッシャーにさらされています。また、極右のニュースサイトBreitbartの広告を現在も放送し続けています。さらに、そのアグレッシブな商慣行と発送センターの悲劇的な状況にも批判が殺到しています。Amazonがあなたの街に店舗を出すとしたら、果たして家賃を払ってもらえるのかすらわかりません。

あなたが身を粉にして得たお金、Amazonにびた一文払いたくなければ、やれることがあります。この記事を参考に、Amazonにはきっぱり別れを告げて、2度と振り返らないようにしましょう。

Amazon Primeを解約する

これは明確です。これ以上Amazonを使わないと決めたのですから、送料無料、オンラインストリーミング、その他サービスのために年間99ドル（日本は3900円）を払う必要はありません。

Primeの解約はとてもかんたんです。こちらのページから、「End Membership]ボタンを押すだけ。Primeサービスを一度も利用したことがなければ、返金もしてもらえます。ただし、これには数日かかります。

Amazonで買い物しない

Amazonはオンラインショッピングを支配しているだけでなく、たくさんのリアル店舗を閉店に追い込んでいます。もしそのやり方が気に食わないなら、WalmartやJetを利用するという選択肢があります。ただし、その2社も問題を抱えています。Walmartは銃と弾薬で儲けています（先日、銃購入の最低年齢を21歳に引き上げましたが）し、JetはそのWalmartが所有しています。

その点、銃と弾薬を販売していないTargetがベストな選択かもしれません。Amazonに負けず劣らず安く買えるうえに、Targetのクレジットカードやデビットカードに入れば無料配送もしてくれます。これで、Amazonのオンラインストアがなくても何とかやっていけるでしょう。

Amazon Prime NowをやめてGoogle Express（またはPostmates）に入る

Amazon PrimeにはPrime Nowという、数時間で商品を届けてくれるサービスがあります。それが本当に必要かどうかはさておき、Prime Nowに依存している人のために、代替のオプションを紹介しましょう。

Google Express（日本未対応）は同様のサービスで、24時間以内に一部の商品を届けてくれます。ただ、Googleも現在、Breitbartの広告を出していることで非難されています。もう1つ、アプリベースの運送サービスPostmatesも便利なので、もしあなたのエリアで利用可能であれば試してみる価値はあります。

Amazon Echoを別のスマートスピーカーに置き換える

私はAmazon Echo（モデルによって50ドルから230ドル）を愛用していますが、Amazonの商品を使いたくないと決めた人は、競合他社から同様のスピーカーがたくさん出ているので、買い替えを検討しましょう。Google Home（49ドルから399ドル）が優れていますが、Googleだって過去が潔白なわけではありません。

その点、AppleのHomePod（349ドル）なら安全です。ただ、機能面では少し劣るところがあるので、そこは倫理の名のもとに諦めなければなりません（それに、Apple TVもまだNRATVを支持しています）。MicrosoftからはInvoke（現在130ドル）というスマートスピーカーが出ています。同社のAI「Cortana」に、一か八か賭ける気があるなら試してみてください。

Amazon Fire TVをやめてゲーム機でストリーミングTVを見る

NRA（全米ライフル協会）が嫌いな人にとって、倫理的に健全なストリーミング用セットトップボックスを選ぶのはなかなか困難です。NRATVはいまだにAmazon Fire TV、Apple TV、Roku、Google Chromecastで見ることができる状態です。

私の知る限り、SonyのPlayStationとMicrosoftのXboxなら、NRATVは映りません。どちらのプラットフォームも、Netflix、Hul、HBO、YouTubeなどの主要なストリーミングサービス向けのアプリを提供しています（この件については両社に問合せ中です。回答が得られ次第アップデートします）。どちらかを持っているなら、今すぐAmazonをやめて、ゲーム機でのストリーミングTVをはじめてみてはいかがでしょう。

Amazon Prime VideoをやめてNetflix、Huluなどのアプリを使う

Amazon Prime Videoはすばらしいサービスですが、Amazonオリジナルのプログラムに未練がなければ、ほかにもTVや映画を見られる手段はいくらでもあります。

HuluとNetflixはどちらも、たくさんのテレビ番組や映画を提供しています。HBO NOWは、ケーブル契約なしでもHBOのコンテンツを視聴できます。Amazonの豊富な映画レンタルが恋しくなったら、iTunes、Google Play、YouTubeでも見つけることは可能ですよ。

Audibleは忘れて、ほかのオーディオブックを利用する

Amazonは2008年にAudibleを買収しました。それ以来、オーディオブックの代名詞となるほど成長したAudibleですが、同様のサービスは他にもたくさんあります。たとえば近所の図書館で、いろいろなオーディオブックを無料で借りられます。それで欲しいものが見つけられなければ、他社サービスも検討してみましょう。

Scribdは、わずか8.99ドルで電子書籍とオーディオブックを「無制限」に読み聞きできます。とはいえ、あまりに度が過ぎるとサービスを制限されるようです。それでも、月額14.95ドルで毎月オーディオブック1本無料のAudibleよりはかなりお得です。Barnes & Noblesのオーディオブックは、月額の契約ではありませんが、1本約3ドルからの価格帯で購入することができます。

KindleをKoboまたはNookに置き換える

本といえば、Amazonを本当に見切るつもりなら、愛すべきKindleとその膨大な商品まで手放さなければなりません。代替としては、Barnes & Noblesが今でもNookを作っていて、最新機種はそれほど悪くないようです。電子書籍リーダーの競争で遅れを取っているKoboを応援するのもいいでしょう。

残念ながら、Kindleを切るには余計なお金がかかるようです。Amazonの電子書籍リーダーは59ドルからですが、KoboやBarnes & Noblesは119ドルからです。ただ、防水モデルをお探しなら、KoboのAura H2Oは179ドルと、Kindle Oasisの249ドルより割安です。

Ring以外のスマートドアベルを探す

Amazonは先日、スマートドアベルのスタートアップRingの買収計画を発表しました。買収額は10億ドルと報じられています。ということで、Ringの既存ユーザーは、交換を検討しましょう。これからスマートドアベルを買う人は、Ringを検討リストから削除したほうがよさそうです。

Googleは、Nestを通じてスマートドアベルを作っています。Nest Helloのプレオーダーはこちらからできます。Googleも避けたいなら、無名なブランドにトライしてみましょう。こちらの記事を参考に、検討してみてください（価格帯は80ドルから250ドルです）。

その前に1つだけ。そもそも玄関にビデオカメラ、必要ですか？

Whole Foodsでは買わない

忘れている人のために補足を。Amazonは昨年、Whole Foodsを買収しました。ですから、Amazon切りを徹底するには、スーパーマーケットも変えなければなりません。もっと地元に根差した小さな食料品店で買い物をするいいきっかけかもしれませんね。それでは不便という人は、Trader Joe’sに行きましょう。

Amazon Webサービスを諦める

オンラインビジネス経営者の多くは、AmazonWebサービスを利用しています。これを変えたければ、Google（やはり問題がありますが）やMicrosoftが、オンラインコンピューティング、ストレージ、ネットワークなど、同様のサービスを提供しています。

この3社はしのぎを削っているため、料金がしょっちゅう変わります。2017年末ではMicrosoft Azureがいちばん安い価格を提示していましたが、正確な費用は何が必要かによって変わってきます。詳細については、こちらの記事をどうぞ。各サービスの詳細を説明しています。

Amazon Prime MusicとAmazon Music Unlimitedをやめる

Amazonは2つの音楽ストリーミングサービスを提供していますが、両者の区別は非常に複雑です。Prime MusicはPrime会員に無料で付いてきますが、選べる曲が限定されます。Music Unlimitedは有料（Prime会員は月額7.99ドル、そうでなければ9.99ドル）で、SpotifyやApple Music（どちらも9.99ドル）とほぼ同じ内容です。

Prime Musicは、Primeをキャンセルすると自動的に使えなくなります。Amazon Music Unlimitedの解約は、メニューのかなり深いところにあります（こちらのガイドを参照のこと）。解約が済んだら、Apple MusicかSpotifyを契約しましょう。

これで全部？

この記事を最後まで読んで、Amazonを完全に切るのは無理だと思ったあなたに罪はありません。それだけAmazonは私たちの生活に浸透しており、完全に抜け出すことは容易ではないのです。

それでもAmazonの倫理が許せないなら、時間と労力をかけてでも同社から離れる必要があります。時がたつほど、すなわちAmazonが大きくなればなるほど、逃れにくくなるのは目に見えています。

Image: Chelsea Beck/Lifehacker US, Amazon, Pexel, Ring,

Source: Amazon（1, 2）, Lifewire, Computer World

Jacob Kleinman - Lifehacker US［原文］