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 5Gの標準仕様を策定中の業界団体3GPP(Third Generation Partnership Project)は2018年3月22日、SA5議長Thomas Tovinger氏による同グループの活動報告をニュースリリースに掲載した(3GPPのニュースリリース)。SA5グループは、5G NR仕様第1弾となるネットワーク管理アーキテクチャー詳細仕様の策定を進めている。5G NR仕様は2017年12月に標準化作業が完了した。

 5Gにおいて事業者は、eMBB (enhanced Mobile Broadband、モバイルブロードバンドの高速大容量化)やURLLC (Ultra-Reliable and Low Latency Communications、超高信頼・低遅延通信)など、様々なユーザー要求に応じた移動通信ネットワークを構築したり管理したりすることになる。1つのネットワークを論理的に分割し、様々な要件に合わせてリソース配分、最適化などを行うネットワークスライシングは、5Gネットワークとそのサービスを効率よく管理するための鍵となる重要な技術だ。

 下記は、そのネットワーク・スライス・インスタンス(Network Slice Instance、NSI)を使用した通信サービスの例を示す。それぞれの通信サービスを支えるNSIの5Gコアネットワーク部やアクセスネットワーク部には、それぞれネットワーク・スライス・サブネット・インスタンス(Network Slice Subnets Instance、NSSI)という別のグループが存在し、NSIとは独立したライフサイクルで管理できる仕組みになる。

通信サービスとそのNSI、NSSIの構成例
出所:3GPP
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