直6エンジンが今、見直されている本当の理由

ベンツが復活、マツダ次期「アテンザ」搭載か

メルセデス・ベンツが20年ぶりに復活させた直列6気筒エンジン(写真:メルセデス・ベンツ日本提供)

トヨタ自動車「クラウン」「マークⅡ(現在は絶版)」、日産自動車「セドリック/グロリア(現在は絶版)」「スカイライン」などの高級車にかつて搭載されていたのが、直列6気筒エンジンだ。その名のとおり、エンジンの中で動力を生み出す、気筒(シリンダー)が直線上に6つ並ぶエンジンである。振動が少なく、滑らかなフィールが特徴だ。

東洋経済オンライン「自動車最前線」は、自動車にまつわるホットなニュースをタイムリーに配信! 記事一覧はこちら

その直6エンジンをトヨタも日産も現在は作っていない。海外メーカーも独BMWを除いて、直6エンジンから手を引いたメーカーが大半だった。衝突安全性や搭載性の問題から、同じ6気筒エンジンでも3気筒ずつ左右に配置してコンパクトにつくれるV型6気筒エンジン(V6エンジン)に切り替えたり、直列4気筒エンジンにターボ(過給機)を付けて出力を補ったりするのが主流になった。

ところが、ここへきて新しい動きが出てきた。メルセデス・ベンツが20年ぶりに直列6気筒エンジンを復活させたのだ。3月から日本でも予約注文が始まった「S450」シリーズに搭載された。一度は時代遅れというレッテルを貼られた直6がいったいなぜ復活したのだろうか?

直6復活のストーリー

実は国内でも直6復活の情報が入っている。マツダは次期「アテンザ」にSKYACTIV-X直6ユニットを搭載する方向で進んでいるようだ。マツダ内部の関係者に「次のアテンザは直6FRですよね?」と聞くと、苦笑いしながらも「そうやって聞かれれば誰も否定しないですねぇ」と暗に認める発言をしている。SKYACTIV-Xは従来とまったく異なる技術なのでこれから書くことのすべてが合致するわけではないが、大まかにはほぼ同じストーリーで考えて問題ない。長くてややこしい直6復活のストーリーを始めよう。

次ページ法律と技術進歩の2つの要素
関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

  • NO NAME1d29b0007607
    直6のモーターの様な官能的フィールは高級車には相応しい

    振動も少なくて年数経ってもヤレない

    古の1Gエンジンですら今や素晴らしい

    up7
    down0
    2018/3/26 08:58
  • 唐沢180sx貴洋53a935a9a916
    ぼくも180sxほしいナリィ〜!
    up4
    down1
    2018/3/26 08:13
  • 直6 復活賛成。買いやすい値段で。ff6d8891fe7a
    >実感としては直6のクルマはともかく頭が重く感じて(しかも長い!)街中で運転し難かった

    直6 スカイラインにちょっとだけ乗ったことがあるが、FRでハンドリングマシンだったんで郊外では敵なしだった。街中は神経使ったね。
    今だったら、バックソナー同様、左コーナーソナーを付ければいいと思う。
    up1
    down0
    2018/3/26 09:01
  • すべてのコメントを読む
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!
トレンドウォッチAD
電力激変 脱炭素化とマネーが起爆剤

東京電力をも動かす大変革。デジタル技術と投資マネーに支えられた再生可能エネルギーの大量導入が世界で進行中。勝ち組はどこか?入札データから見た電力会社ランキングを掲載。