Rails Developers Meetup 2018 に参加して考えたこと。AMA のよさ。

最近はプロダクトマネージャーとして働いてるのでエンジニア勉強会への参加が少なかったけど、Kaizen Platform で一緒に働いている ryopeko さんが登壇するというのと、会場が比較的家から近くて参加しやすかったので、Rails Developers Meetup 2018 の Day 2 に参加したら色々とよかったので備忘録的にまとめる。

Ask Me Anything (AMA) のよさ

AMA というスピーカーへの質問とフィードバックをするためのアプリケーションがとても良い仕組みだと思った。

ここでトークへの質問と回答が行える仕組みになっていて、他の人がした質問などに対して Like もできるようになっている。トーク後の FAQ でもこの Like 数の多い順に質問されるようになっているので、限られた時間の中で、聞いてる人が聞きたい質問に時間を割くことができるし、大人数の前で質問しにくい人も質問しやすい仕組みになっている。

AMA でスピーカーの Ryopeko 氏が質問に回答している様子

O’Reilly 社の主催する Velocity Conference などでも、トーク紹介のページにスピーカーへの質問コーナーがあるが、特にセッション内で言及されたりしないし、1:1 のコミュニケーションになっているけど、1:N で質問やフィードバックできる仕組みはよい。

ちょうど社内で、全社だったり部署向けだったり、ちょっと大きめの聴衆で発信スキル高めたり、そこでの情報共有の効率を高められる仕組みというのを考えていたので、参考にしてみたいと思う。

セッション

Observability, Service Meshes and Microservices

クックパッド社における Service Mesh の事例の話。最近はこの手の話をあまり追いかけてないのだけど、2 年くらい前に前職で SRE やっていた時は Nginx と Consul-Template 組みあわせて色々と苦労していたことを思い出して、ある程度の標準的な仕組みが出来てきてよさそうに思えた。

Polyglot な環境では Microservices-ready にするための仕組みをライブラリでやってることをプロセス外に追い出す Out Of Process モデルにしていくのは自然な流れでよい。Netflix が以前は JVM ベースのアプリだけだったのはそうした仕組みをライブラリとして提供してからではなかったりするのではないかなと思ったけど、どうなんだろう。

冴えてるRailsエンジニアの育て方

Aiming 社におけるエンジニアの採用と育成のお話。プロダクトマネージャーとして働いてると言ったけど、去年の 10 月からはエンジニアリングマネージャーとしても働いていて、採用と育成というところへの関心が高まっているので参考になる話が多かった。(といっても、弊社のエンジニアは優秀なので自分が育成してあげなきゃみたいな思いは全然ないのだけど)

最近、Kaizen Platform 開発者ブログ というのをはじめたのだけど、まさに同じようなことを思っていて、絶対的な正解が必ずしもない課題もあるし、そうした課題にどのように工夫して立ち向かい、結果として何が分かったのかというのは尊いものであるので、どんどん発信していくべきなのかなと。

で、人に情報発信していこうという立場の人間が自分はやってないというのはマズいので、まずは自分のアウトプットを増やしていくことをここに宣言しておく。

その他、面接でこんな課題を出しているとか、こんな質問をしているというのも地味に参考になりました。ちなみに自分も仕事でテンションが上がった瞬間は?という質問はよく使っている。

正しく失敗しつつ進むプロダクト開発

中の人なので発表資料のような感じでやっていますというところではあるけど、自分が入社してからもうすぐ 1 年くらいで、随分と色々なことが変わってきて、その中でたくさん失敗もしてるわけだけど、組織としてもプロダクトとしてもちょっとづつ前に進めてる感覚はある。

kamipo さんが「常に一番最新のコミットが会心のコミットなんで。今日の自分が最高」といったことを言ってたけど、組織としての Kaizen Platform も、プロダクトとしての Kaizen Platform も、今日の Kaizen Platform を過去最高 を維持するためにするために明日からも頑張っていこうと改めて思ったのでした。

FintechとRailsとgRPCと

お金のデザインにおいて、安定性と法令遵守を維持する必要がある Fintech という分野で、よいプロダクトを作るためにしている工夫などを紹介するなかで、gRPC や protobuf などを紹介したセッション。

ちょっと前までは自分も SRE をやっていたわけだけど、Fintech の SRE って面白そうだと素直に思ったので、身体が 2 つあったらやってみたいと思いました。

あとは、自分は gRPC + protobuf よさそうに思ってるので、Rails でも gRPC やっていきの今後にとても期待。

社内ツール作成サークル活動記録

ドリコムで社内ツール作成サークルを結成して、色々な便利ツールを作っているという話。社内 Atend / 社内 Qiita / 社内 Name.ly みたいなものを色々と作っているとのこと。

社内ツールって作ってもメンテされなくなったり、メンテしてる人が次第にツラくなる印象があるけど、そのあたりを文化と仕組みでうまく解決していてすごくよかった。

裁量労働制といっても労働時間には制限があり、マネージャーがそうした法律に無頓着なのもアレだなと思い、やりたいことを泣く泣く取捨選択しながら働いてるわけだけど、サークルとして業務外活動として活動できるとそうした制約から逃れることができないのかなとなんとなく思いました。(実際に可能なスキームなのか未検証)

以前にこういうツイートをしてたけど、目的意識としては同じ。あと、エンジニアだと副業したいと思ってる人も多いわけだけど、貴重なエンジニアリングリソースというものを他社でなく、自社の何か貢献できる形にできるとよいなと。(これも気をつけないと名ばかり管理職みたいに働かせ放題プランになる危険はあるけど)

まとめ

そういえば Rails (Ruby) 関連の勉強会に参加するのも初めてだった気がするけど、YAPC::Asia みたく必ずしも Rails の話だけをしているわけではないので、初参加でも色々と楽しめるよいイベントでした。運営の皆様、esa 弁当を提供いただいた esa の皆様、スピーカーの皆様、参加者の皆様、ありがとうございました!