大本萌景さん(撮影:志和浩司)

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 愛媛県松山市を拠点に、農作業もする農業アイドルとして活動してきた「愛の葉Girls(えのはがーるず)」の人気メンバー、大本萌景(おおもと・ほのか)さんが21日に16歳の若さで亡くなりました。

 2月に来社し、取材してから1カ月ほどしか経っていません。大本さんは、公式ツイッターやブログを通し、記事が掲載された喜びを伝えていました。お会いしたとき受けた印象は、天真爛漫な少女。明るい笑顔で、そばにいるだけで癒やされる素敵なお嬢さんでした。ももクロやAKB48にあこがれてアイドルを目指し愛の葉Girlsに入ったそうですが、活動しているうちに、最初は興味のなかった農作業も楽しくなったと、目を輝かせていました。

 そんな大本さんですが、詳しい内容については控えますが、このところ悩みを抱えていたようです。お母様によると、亡くなる前日、仲の良い友人らの助けと励ましもあり、自分なりの方向性がついたばかりだったとのことで、早すぎる死が悔やまれます。大本さんは、周囲を常に明るくさせる、小さな太陽のような子だったと思います。お会いしたときにもそう感じましたし、ファンの方々のネット上の声などを見ても、人を元気づける才能に富んだ素敵なアイドルだったことがうかがえます。

 愛の葉Girls事務局は23日付で公式サイトを通じ、「関係者の皆様、日頃応援頂いておりますファンの皆様にはご心配・ご迷惑をお掛けし、大変申し訳ございません」と謝罪するとともに、「諸事情により、しばらく愛の葉Girlsの活動を自粛させて頂きます。大変恐縮ではございますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」と、グループの活動自粛を発表しました。残念な形になりましたが、受けとめるしかありません。

大本さんが10年後の収穫を楽しみに育てていたアボカド

 大本さんは、愛の葉Girlsのビニールハウスで、アボカドを育て始めていました。松山産はメキシコ産の3倍ぐらいの大きさがあって、森のバターと呼ばれるぐらいクリーミーなのだそうです。でもそれを育てるのは難しいらしく、大本さんは「熊本産が一種、愛媛産が二種、育てています。私はこの3つはもう恋人と子どもとお母さんのようなつもりで、名前をつけて育てています。なので10年後に、ぜひ食べにきてください。アボカド、育てるのに10年かかるんです」と、笑って話してくれました。

 

 育ての主を失ったアボカドは、どうなってしまうのでしょうか。

 いまとなっては、ファンの方々がツイッターなどにアップする大本さんの写真の中の笑顔だけが救いです。

(文・写真:志和浩司)