ぐっちーさん「中国の恐ろしさに早く気付け」

アメリカも欧州も日本も、みんな危ない?

投資銀行家のぐっちーさんは、ビジネスの面から見ても「中国を決して信用してはならない」と警鐘を鳴らす(写真:ロイター/アフロ)

アメリカのトランプ政権には、いわゆる「MMT」と呼ばれた強力ラインが機能していました。ハーバート・マクマスター大統領補佐官、ジェームズ・マティス国防長官、レックス・ティラーソン国務長官の3人です。しかし、ドナルド・トランプ大統領のわけのわからなさのせいで、ティラーソン国務長官に続き、ついにマクマスター大統領補佐官まで更迭されました。

トランプの本質は「プロレス劇場型」だが…

まさにトランプ劇場の真骨頂と言えるような展開になりました。まあ、「どうせ続かねーだろ」、と言っていた人も多いんですが、これ、1980年代にトランプ氏と私がある事業をやっていた経験からすると、まさにデジャブー(既視感)。あの時も責任者がそれこそ1年も持たないので、ビジネスをしようと思っても、もうわけがわからない。私が「トランプ担当」を5年やった後は、私のいた会社もそのわけのわからなさに愛想をつかし、付き合うことをやめていた、とも聞きました。

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このわけのわからなさ……ニューヨークではこういう人やこうしたことをwholly smokes!と表現するのですが、彼はまさにwholly smokes!でありまして、いやはや、これに付き合うってのは得策ではありませんな。

ただ、当初からここでも書いているように、基本的に彼は「プロレス劇場型」でありまして、まず、おどかすんですが本気で技をかけてくることはありません。ただ、人の入れ替えだけはちょっと要注意で、その場所がトランプカンパニーならまだしも、ホワイトハウス、というところに一抹の不安を覚えるわけであります。マクロ経済的にはそれこそ1点の曇りもないアメリカ経済なんですが、この「ホワイトハウスリスク」、というのはちょっと予想もできないので、まあ、投資戦略となると命綱の「OTM(out of the money)オプション」は手放さない、ということなんでしょうかね。

もう一つ。これも多くの専門家が恐れていた事態が起きてしまいました。フェイスブックのデータ漏洩事件であります。

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  • 中国の上にも8年5b9707dcedb4
    中国はマクロ国家。
    多少の犠牲や細かい事ににとらわれず、全体にとって最大の利益を求める。
    少数の意見など聞かない。弱者は構わず切り捨てる。効率は高い。

    日本はミクロ国家。
    細かいところをきっちり行うが、全体の利益は限りなく怪しい。
    少数や弱者の意見に振り回され全体の方向性が決まらず迷走する。効率は低い。
    up5
    down1
    2018/3/24 07:37
  • NO NAME58b562f2ad77
    珍しくぐっちーさんと意見があってしまった。
    中国には国防動員法があるので、このような個人の資産でも用意に中国政府が接収できます。まして有事になればそこがアジトになり、テロ活動の拠点になりうるのです。「長野 五星紅旗」で検索すれば何が起きるのか容易に想像できます。
    いま世界の各所で中国の高速鉄道の売り込みが激しいですが、これだって中国政府がその気になればシステムを掌握するのは容易い事です。動員法発令で兵士と化した中国人が国内を大量に移動することが可能になる事を意識しておくべきでしょう。
    NHK局内にも中国中央電視台の支局があるので、すでに監視または情報の収集をされているかもしれません。
    反日デモや尖閣問題で引き締めたり、経済的に緩めたりアメとムチを使い分けて千年かけて奪いとる国ですよ。
    up6
    down2
    2018/3/24 07:28
  • NO NAME42dc5a503206
    NHKの存在のほうがよっぽど怖い。また、それを支援する総務省などの忖度お仲間集団の方が、よっぽど悪質で恐ろしい。知る権利を曲解することは権力者ゆえ可能で、その逆も、別の方法で知る権利を担保することもありえないという現実、絶望的な現実に恐怖する。外国のまえに、NHKと忖度集団の恐ろしさに気がつくべき。
    up3
    down6
    2018/3/24 06:32
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