by Netflix and Dalton Maag: Netflix Sans

Apple、Samsung、Google、Microsoftなどの名だたる大企業が製品の表示やロゴに独自フォントを使用しており、「テクノロジー企業は独自のフォントを使うようになったら一流」という風潮があります。そんな中、動画配信サービス大手のNetflixが「今後はNetflixの独自フォント『Netflix Sans』を使用していく」と発表しました。

It's Nice That | Netflix unveils Netflix Sans, a new custom typeface developed with Dalton Maag

https://www.itsnicethat.com/news/netflix-sans-typeface-dalton-maag-graphic-design-210318

AppleはSan Francisco、SamsungはSamsungOne、GoogleはRobotoとProduct Sans、MicrosoftはSegoeなど、製品やロゴにフォントを使用する機会の多いテクノロジー企業大手は、多くが独自のフォントを持っています。動画配信サービス大手のNetflixは、イギリスのフォント製作会社Dalton Maagと協力して「Netflix Sans」という独自フォントを製作しました。

Netflixが独自のフォントを開発するに至った背景として、「独自のフォントを使うことによるブランド力の向上」の他に、「フォントのライセンスを自社で保持することによる経費削減」が挙げられています。これまでNetflixはGothamというフォントを使用していましたが、Netflixの規模が拡大するにつれてGothamの使用に対するライセンス料が莫大なものになっていたとのこと。Netflix Sansの導入により、Netflixは年間数百万ドル (数億円)の経費削減が見込めるとしています。

Netflix Sansのフォントはこんな感じ。一見するとよくある普通のフォントにしか見えないのですが……



「小文字のtの上部分が微妙にシネマスコープな曲線を描いている」「小文字のnの曲線が太さを変化しつつカーブしている」といったこだわりがある模様。大文字はより「映画的」、小文字は「コンパクトで効率的」であることをテーマに、視覚的にうっとうしくなくてディスプレイ映えするフォントを目指したとのこと。



Netflixのロゴはこんな感じになり……



実際に作品にタイトルをいれてサムネイルを作ると、こんな感じになります。サンプルに使用されているのは、Netflixオリジナル作品の「ハウス・オブ・カード 野望の階段」です。



同じくNetflixオリジナル作品の「ストレンジャー・シングス 未知の世界」はこんな感じ。



Netflix Sansは今後Netflixの宣伝や作品のタイトルなどさまざまなシーンで使用される見込みで、目にする機会も多くなりそうです。