(「市原幹也氏のセクハラについて(3/4)」より) 6.感想と今後どうすべきか
(1)市原幹也氏のセクハラ告発の状況
知乃さんはよくぞ告発されたと思うし、そのあともわたしの知る限り数人の方が告発されたことを高く評価する。
(2)市原幹也氏の謝罪についての問題点
市原幹也氏の謝罪については、次のような問題点がある。 ・自発的な謝罪ではなくて告発されてからの謝罪であり、ほんとうに謝罪の気持ちがあるのか疑わしい。 ・被害者への明確な謝罪の言葉がない。 ・“過去に何人かの女性に対して”という書き方は、事件を矮小化する意図がある。被害者は“何人か”というレベルではない。 ・“当世の流れや皆様からのご指摘からも学び”とあるが、指摘・忠告はこれまでも受けてきているのに反省していないのだから、いま本気で反省しているとは考えにくい。 ・“自分で心当たりを確認し”というのは、明らかに、意図的なセクハラだと認識した上でセクハラを行った-ということを示している。こういう性向が本人の反省だけで矯正できるとはとても思えない。 (3)平田オリザ氏の発言
「バンコクシアターフェスティバル最優秀作品賞受賞」で述べられている内容は、「市原幹也氏のセクハラ問題について」で「被害者の受けた心の傷は長く癒えることはなく、またセクハラは再犯性が強いので、市原氏には二度と演劇界には関わって欲しくないと個人的には思います。」というところに反発したSuzukiReiji氏や落雅季子氏のツイートを受けての発言だと思われる。 わたしは、SuzukiReiji氏や落雅季子氏が市原幹也氏が完全に更生できることを前提にしているが、市原幹也氏の謝罪文は必ずしも誠実とはいえないこともあって完全に更生できるとは信じられない。復帰についてはいま議論すべき話ではない。
2つの平田オリザ氏の発言がなければ、市原幹也氏を非難する意見よりも擁護する意見の方が多いという状況になった可能性がある。そういう状況は誰も益さない。
(4)報道
市原幹也氏のセクハラが、全国ニュースで大きな扱いなのにビックリしたが、当然といえば当然だ。“「市原幹也さん」クラスだからこそ明らかになった”(落雅季子氏の発言)としても、市原幹也氏をかばう理由にはならない。 (5)契約解除
横浜市以外の契約解除の動きがないのがなぜか、わからない。 (6)小劇場演劇関係者の反応
SuzukiReiji氏や落雅季子氏の発言のことはすでに触れた。積極的なこういう意見をもっともっと出すべきだ。全体的には反応なさ過ぎだ。 (7)演劇センターF
市原幹也氏を芸術監督とした演劇センターFの責任はそれなりにあるが、メンバーはまともな対応をしていない。 藤原ちから氏はそのツイートからは被害者意識だけしかなくて、市原幹也氏のセクハラの被害者への配慮もセクハラを止められなかったことに対する反省も微塵もない。こんな状況を放置するのではなくて、早く考えをまとめて発表すべきだ。 野村政之氏もまだ意見表明していないので、これも早くやるべきだ。他のメンバーも演劇センターF全体としても、早急に見解を示すべきだ。 (2017.12.30追記:野村政之氏は2017年12月28日に自身のホームページに見解を発表された。詳細は(3/4)参照)
(8)九州の演劇人
九州の演劇人はみな黙り込んでいて、意見を述べている人はとても少ない。そんななかで平嶋恵璃香氏がちゃんとした見解を示していることは貴重だ。
谷瀬未紀氏のFacebookへの書き込みからもわかるように、市原幹也氏のセクハラ(訂正:セクハラ→パワハラ 谷瀬未紀氏からご指摘をいただきましたので、訂正します2017.12.29)は演劇人のあいだでは早い時期から知られていた。それがずっと放置されてきた。市原幹也氏を排除できずに市原幹也氏のセクハラを全国に広げてしまった九州の演劇人の責任は大きい。 (9)高崎大志氏のパワハラ再考
高崎大志氏は“先日、ちょっとショックなニュースをみた。それについては、具体的には触れない。”と書いている。そのうえで、“ほんとに演劇は人民裁判に加担してほしくないし、言論弾圧にも加担してほしくない”としている。要するに、状況もわからないのに炎上に乗っかって市原幹也氏を批判するな-と言っている。 だけど、市原幹也氏はすでにセクハラを認めているのだから、批判されて当たり前だ。九州の演劇界から市原幹也氏をのような人間を出したことは、九州の演劇界の恥だろう。そのあたりもとくと考えてみる必要がある。 高崎大志氏はがなぜこんな発言をするかというと、5年半前の高崎大志氏のパワハラ事件と関係しているだろうことに気づく。
「九州演劇人サミットにおけるFPAPの高崎大志氏の行状について考える」 (のんちゃんのつれづれ) https://blogs.yahoo.co.jp/naginon/63056666.html このとき九州の演劇人は、この件について誰も高崎大志氏を非難することなく口をつぐんだ。高崎大志氏も知らぬ顔を決め込んだ。そういう高崎大志氏が九州地域演劇協議会の事務局長だ。そのあたりのおかしさは散々指摘してきた。 自らパワハラをする高崎大志氏には、市原幹也氏のセクハラを批判すれば自分に還ってくる。自分に穏便にしてほしいから彼にも穏便にしてくれ-と高崎大志氏は言っているのだ。そんな言い草を真に受けてはいけないだろう。
こんどの市原幹也氏のセクハラについても相変わらず、九州の演劇人は口をつぐんでいる。高崎大志氏の思惑どおりだ。気骨のある演劇人はいないのか。ほんとに情けなくなる。 (10)対応策を急げ
演劇関係各団体は連携して市原幹也氏のセクハラの実態調査をして、対応策を至急検討して実行するべきだ。 7.最後に
市原幹也氏のセクハラの告発からほぼ10日が経つが、すでに風化が始まっている。逃げ回りたい人間にはこれほど好都合なことはない。
それを許してしまったら小劇場界に明日はないことを、演劇人は肝に銘じておくべきだ。 【参考】
市原幹也氏のセクハラについての、けんちん・Fさんの投稿。
○あの市原幹也がセクハラ! ……って、誰? http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1964252256&owner_id=1846031 ○あなたが本当に「演劇人」なら、市原幹也を救おうとはしないはずである http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1964295122&owner_id=1846031 ○今そこにいる、一万人の市原幹也 (2017.12.31追記)
(以上)
|
この記事に
野村政之氏の見解が表明された。
https://note.mu/nomuramss/n/ncf6decc718eb
2017/12/28(木) 午後 9:25 [ - ] 返信する
「九州の演劇人」という言い方について、“九州にもいろいろな演劇人がいてひとくくりにするのはおかしい”という指摘を受けた。
そのことで不快感を感じられた方にはお詫びするが、「九州の演劇人」という文言は訂正せずにそのままにしておく。了解いただきたいと思う。
2017/12/30(土) 午前 8:49 [ - ] 返信する
>不快感を感じられた方にはお詫びするが、「九州の演劇人」という文言は訂正せずに
お詫びするが、の後には、"訂正されない理由"を述べられるべきではないでしょうか。
2018/1/3(水) 午後 5:26 [ mik*_*ak*ra00* ] 返信する