USB Type-CポートをMagSafe風にする変換アダプタを買ってみた

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ちょっと話題になっていたので買ってみました。

買ったモノ

私が購入したのは上記のものですが、コレとかコレとかコレも出品者が違うだけで実物は同じだと思います。

買った理由

なぜこの見るからにヤバそうな変換アダプタを買ったかというと、上記の記事を見かけたからです。詳細は分かりませんが、変換アダプタの使用によりMacBook ProのUSB Type-Cポートの1つが壊れた(可能性が高い)ということらしいです。

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実際の製品

写真


レセプタクル側(メス)は全てのピンが配置されているのに対して、プラグ側(オス)の方はUSB 2.0相当分しかピンが配置されていないことが分かります。

導通テスト

USB 2.0のType-Cケーブルとして動作するためには最低でも『Vbus』『GND』『D+』『D-』『CC1』『CC2』の6種のピンが配線されている必要がありますが、この変換アダプタのマグネット部には5つしかピンがなく、数が一致しません。なので、その5つのピンがどれに配線されているか導通テストで確認しました。

その結果、5つのピンはそれぞれ

  • Vbus
  • Vbus
  • GND
  • CC1
  • CC2

に配線されていました。

Vbusに2ピン割り当てられているのは、最大で20V/5Aもの電気が流れることを見越しての設計と思われます。また、D+とD-が配線されていないためデータ通信は出来ません。

その他

どちらか片方のCCが5.1kΩでプルダウンされていたりといった細工がされているか確認しましたが、そういったことは確認できませんでした。恐らくはただの延長コード的な構造になっていると思われます。

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結論

件の記事でなぜMacBook Proが壊れたのか分かりません。構造的にはデータ通信の出来ない延長コードと同等であると思われるため、正しく脱着が行われている限りではいきなり故障等を引き起こす可能性は低いはずです。

懸念点を挙げるとすれば、変換アダプタの磁力が気に掛かります。半径2~3cmであれば普通に引っ付くぐらいには磁力が強力であるため、その変換アダプタの磁力がマザーボード上のチップやケーブルのeMarkerなどに何らかの悪さをした可能性は捨てきれません。(MagSafe時代ならともかく、USB Type-Cに移行したMacBookが磁力を考慮して設計されているとは考えにくい)

あとはありきたりですが、脱着の際にピンが瞬間的にショートした可能性なども考えられます。

何はともあれ原因が分からないので良いとも悪いとも断言できませんが、Amazonだけでも壊れた系のレビューが複数投稿されているため、10万円超の機器をぶっ壊されるリスクを抱えてでもMagSafe時代の利便性を取り戻したい富豪向けの商品であるのは間違いないでしょう。

ちなみに、言うまでもありませんがUSB Type-Cの規格には適合していません。(USB Type-Cにおいて延長コード系はNG)

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所感

USB Type-C関係は普通の製品でさえ混乱が見られるため、そのような状況でこういったキワモノを買うのは相当チャレンジングな行為という印象です。

MagSafeの利便性を忘れられない気持ちも分かりますが、待っていてもMagSafeは帰ってきませんし、諦めてUSB Type-Cの環境を構築したほうが幸せになれる気がします。