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 米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズ(Uber Technologies)が自動運転車の実験中に起こした歩行者の死亡事故(関連記事)――。アリゾナ州テンピ警察が車両カメラの映像をTwitterで公開した。夜間に自転車を押す歩行者が道路を横切る途中に、実験車が歩行者に衝突したことが分かる。

地元警察が公開した動画(出所:Tempe Police)

 米各社報道によると、事故は現地時間18日の午後10時ごろに起きた。映像を見ると車外と車内の様子が分かる。走行中に突然横切る歩行者に衝突した。実験車に乗っていた監視員がぶつかる直前まで気付いた様子はなかった。

 Uberの実験車は、スウェーデン・ボルボ(Volvo)の車両を基に開発したもの。映像を見ると、事故が起きたときは暗く、車載カメラや人の目で気付くのは難しそうに思える。ただし3次元赤外線センサー(LIDAR)やミリ波レーダーなどを搭載しているのであれば、暗闇だが、検知できる可能性はある。さらに、自転車を押していたことから、ミリ波レーダーが反応してもおかしくない。今後、なぜセンサーで検知できなかったのか詳しい調査があるだろう。

 Uberは警察の投稿に対して、「心が痛む映像で、遺族にお悔やみ申し上げます。全ての捜査に協力します」とのコメントした。

 なおUberの事故を受けて、トヨタ自動車は自動運転車の実験をいったん中断することを発表している。