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「ゆるキャン△」京極監督も実体験「キャンプでは他愛ない会話が大切で素敵なものに」

2018年3月22日 09時45分 ライター情報:丸本大輔
本日、ついに最終回を迎えるTVアニメ「ゆるキャン△」
各務原なでしこ、志摩リン、大垣千明、犬山あおい、斉藤恵那は、クリスマスイブに5人で初めてのキャンプを実行。朝霧高原での楽しいクリスマスの時間が過ぎていく。
原作は、あfろ(読みは「あふろ」)が『まんがタイムきららフォワード』(芳文社)で連載中。コミックスは第6巻まで発売されている

なでしこら登場人物たちが魅力的なのはもちろん、キャンプ未経験者でもアウトドアグッズをネット検索したくなるほど、キャンプの楽しさも伝わってくる本作。
京極義昭監督インタビューの後編では、キャンプ描写のこだわりや、話題になったナレーションについても話を聞いた。
(前編はこちら
京極義昭監督。初監督作品となる本作の制作に向けて、劇中と同じ秋冬シーズンに、モデルとなったキャンプ場でのロケハンを敢行。なでしこと同じくキャンプの魅力を知った

小ネタも含めて「ゆるキャン△」の面白さだと思っている


──「ゆるキャン△」では、アウトドアに関する描写も多いですが、京極監督は、元々、アウトドアに詳しかったのですか?

京極 僕もすごくインドアなので、あまり経験はなかったです。でも、この作品の監督をやるからには、とりあえずキャンプをしてみないと始まらないですから。作中に出てくるいろいろなキャンプ地でロケハンとして実際にキャンプをしました。ソロキャンプもやりましたね。キャンプをして思ったのは、時間の流れ方も普段と違う風に感じるということ。普段、生活をしていると、スマホだったり映像だったりといった情報に囲まれているんですけれど、キャンプ場に行くと……特に一人で行くと何もないんですよね。その代わり、冬の空気の冷たさや焚き火の煙の匂い、鳥の声や風でそよぐ木の音といった普段気づかないことや、感じられないものを感じられるんです。いつも視覚や聴覚の情報ばかり使っている気はしていたんですけど、実際、キャンプ場へ行くと肌感覚というか、普段使わないところが元気になってくる感覚があって。それがすごく新鮮でした。ちょっと足を伸ばすだけで、普段経験することができない感覚をこんなにも感じられることに一番驚いたんです。アニメは視覚と聴覚の情報しかないんですけれど、その感覚がちょっとでも体験できるような映像にできるといいなと思って作っています。
中1の冬、祖父からキャンプ用具を譲ってもらいキャンプを始めたリン。一人で静かに過ごすのが好きで、シーズンオフの秋冬にソロキャンプをしている

──キャンプの魅力は、第1話を観ただけでもすごく伝わってきました。第1話はご自身でコンテと演出も担当していますが、特にこだわったポイントを教えて下さい。

京極 第1話の前半のほとんどは、リンがソロキャンプをしている描写。しかも、(モノローグが多くて)ほとんど喋らないので、すごく悩みました。最終的に、特に喋らなくてもキャンプしているだけで楽しいということを観ている方にも感じて欲しくって。

ライター情報

丸本大輔

1974年生まれ。フリーライター。瀬戸内海で生まれ育ち、現在は東京の西側在住。インタビューを中心に活動。得意ジャンルは、アニメ、マンガ、サッカーなど。

URL:Twitter:@maru_working

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