以前、塾講師として働いていた頃、生徒に相談されたことがあります。
「進路希望表に何も書けない」
漠然とでもいいので、何かやりたいこと(将来の夢)があれば、そこに向けて進路が決まる、だから将来の夢を決めよう。塾側は生徒にそのようなアドバイスをしていました。
それでも生徒は「やりたいことなんて何もない」の1点張りです。
「いやいや、なんでもいいんだぜ~、女の子とさ~」なんて口が裂けても言えません。
僕が幼稚園生の頃、
卒園前にアルバムに将来の夢を書きました。当時の僕が書いた内容はケーキ屋さんです。今でもハッキリ覚えています。
僕 「ケーキ屋さんになるんだ。」
先生「ふるちん君はケーキが大好きなんだね☆」
僕 「う~ん……(好きではないなぁ…)」
”将来の夢といったら何かお仕事を書かなきゃ駄目”と認識していたのは良いものの、ケーキ屋さん以外のお仕事が思い浮かばなかったんですよね笑
一方で、
友達「ポケモンマスターになりたい」
友達「リザードンになりたい」
僕は「そんなのアリ?!」と驚愕しました。僕は少し大人びていたのかもしれません。僕って視野が狭いな!と、ショックというか恥ずかしかった覚えがあります。
(当時は視野が狭いという表現を勿論知りませんが、そのようなことを感じてました)
僕がケーキ屋さんしか思い浮かばなかったように、やりたいことを聞かれても、どういった仕事があるのか分からないために茫然としてしまう子っていると思うんですよね。
そのような生徒のために、僕がお勧めしていた本があります!
それは、新 13歳のハローワークと日本の給料&職業図鑑です!
13歳のハローワークは、学校の教科ごとに章立てされていて、
”国語が好きな子”には、このような職業があるよ!
”音楽が好きな子”には、このような職業があるよ!
というように、好きな教科のページを広げると、それぞれの教科に関係した職業について教えてくれる仕組みなってます。
小学生~中学生向けで、暇なときにパラパラ読める易しい内容になってます。
”休み時間が好きな子”、”何もやりたいことが無い子”のための章もあり、「好きな教科なんて無いよ~」とか言っちゃう子ども達の逃げ場はありません。
日本の給料&職業図巻は男の子達にウケが良さそうな今風のデザインを採用。表紙を見てもらえばわかりますが、料理人が剣を持ってます笑
職業ごとに恰好いいイラストが描かれ、それぞれの仕事内容を教えてくれます。
この本の大きな特徴は、なんといっても平均給料が記載されているところ!
消防士さんはいくら貰えて~、おでん屋さんはいくら貰えて~なんて書いちゃってます(おでん屋さんって……めっちゃマニアック)。
お金のデータというイヤラしさとデザインのお陰もあってか、先ほどの本に比べて、子ども達が興味を持ちやすかった本です。
子ども達がこの本を読むと、「こいつ、全然稼げねぇじゃ~~~ん」と、思ったことをズバズバ言ってきます笑
なお、女の子用の給料&職業図巻も発売されたようです。このシリーズ、人気のようですね!
一つでも楽しそうな職業を見つけてしまうと、あれもいいな、これもいいなと欲張りなってくるものです。
「パティシエもいいけど、消防士も恰好いいんだよなぁ、どうしようかなー」と、ちょっぴり偉そうに悩んでいる小学生が可愛かったです笑
夢は無限大
素敵なお嫁さんになる、平凡な生活を送る、これらも立派な夢なので、職業に就くこと=夢と決め与えてしまうのは勿論良くないことだと思います。
しかし、”将来の夢”という漠然とした大きなテーマを与えられて茫然としてしまう子ども達に、"職業"をきっかけに夢を見つけてもらうのは、有効な手段だと思います。
何か一つでも面白そうなものを見つけてもらったら、そこから夢は広がっていきますからね。
「将来の夢が何もない」なんて言っちゃう子が居たら、上記の本を勧めてみてください!きっと役に立つ思います☆