FOMC:18年に4回利上げする可能性残した-市場関係者の見方

A U.S. flag flies on top of the Marriner S. Eccles Federal Reserve building in Washington.

Photographer: Andrew Harrer

米連邦公開市場委員会(FOMC)は20、21両日の定例会合で、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を1.5-1.75%のレンジに引き上げることを決定した。経済見通しの改善を理由に、2019-20年の予想金利軌道の傾斜を強めた。ただ、今年の利上げに関しては合計3回との予測を維持した。今回はパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の下で初会合となった。

  声明は「経済見通しはこの数カ月に力強さを増した」と指摘。「金融政策スタンスのさらなる漸進的な調整」を予想する文言を維持した。

  これについての市場関係者の見方は以下の通り。

◎FOMC、18年に4回利上げする可能性残した-マーケットフィールド
  FOMCの2019年金利予測の上昇は、過去1年の経済成長の改善を踏まえれば「少しもタカ派的では」ないと、マーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・シャウル氏がリポートで指摘した。

  • 「この期間に明らかに変化したのは、ドット・プロットを堅持するFOMCを市場参加者が受け入れる意欲だ」。
    • それは市場に織り込まれた18年末金利が当局の予測に沿った水準にあることに示されている。

◎FOMC金利予測、将来の政策引き締め軌道の強化を示した-フィッチ
  米金融当局は労働市場の状況の引き締まりを受け、政策正常化プロセスへの自信を得ていると、フィッチ・レーティングスのブライアン・コールトン氏がリポートで指摘した。

  • 政策当局者は「需要面の指標が最近やや軟化したことを認めた一方、2018年の成長率予想を引き上げた。
    • これは「財政政策緩和による短期的なGDP見通しへの影響を強調している」。

◎FOMC金利予測、年内にさらに上方修正の余地-JPモルガン
  金融当局首脳の一部が今、FOMC予測で今年4回の利上げと失業率の著しい下振れ、インフレのオーバーシュートを予想しており、それにはパウエルFRB議長も含まれる可能性がある中、年内にFF金利見通しのさらなる上方修正の余地がある。JPモルガン・チェースのマイケル・フェロリ氏がリポートでこう分析した。

  • 6月と9月、12月の利上げ予想を維持。
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