YouTube が WebRTC 配信に対応した

YouTube が WebRTC を利用した配信に対応した。つまり今まで YouTube で配信するには何かしらのツールが必要だったが、WebRTC を利用した配信機能を使うことでブラウザとウェブカメラだけあれば配信ができるようになる。

そう、つまり pixiv Sketch Live が実現したあの手軽な配信が YouTube でも可能になった。ただ、まだ画面共有に関してはまだできなさそうだ。

配信者はブラウザから配信して、あとは YouTube が HLS や MPEG-DASH に変換してくれるので、スケーラビリティを気にする必要はない。もちろん iOS でも問題なく見れる。

まとめると YouTube は WebRTC to HLS/MPEG-DASH の提供を開始した。

この機能提供は「ブラウザから音声や映像を配信する技術は WebRTC しか当面提供しませんよ」と明示的に言っているように感じる。

Flash が 2020 年に終わり、ブラウザからの配信は WebRTC しか選択肢がなくなるのが現実のようだ。

ただ、 WebRTC はあくまでリアルタイム配信であり、大規模なストリーミング配信には向いていない。そのため必ず WebRTC to HLS/MPEG-DASH という仕組みが必要になる。

最大手が採用してきた以上、現時点での選択肢としては最良な手段になるだろう。今後多くの企業が追従していくのだと思う。

追従する体力がない会社は ImageFlux Live (仮) のリリースをまとう。WebRTC to HLS をサービスとして提供してくれる予定だ。


さっそく記事になっていた TechCrhunch では「エンコーダー不要」をタイトルに入れているのが興味深い。

実際エンコーダ周りの問題はかなりめんどくさい。配信に詳しい人ならいいが、気軽に配信するだけであれば、正直ブラウザが全部やってくれるのは気楽だろう。


WebRTC 配信が出てきたということは、YouTube が複数人での Co-Streaming にも手を出せる可能性が出てきたことも見逃せない。

Co-Streaming があるとコラボ配信なども気軽にできるようになる。ここに踏み込んでこないことはないと思っている。