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龍王と不死の巨人
龍王フェルフィヴィスロッテは、既に遠くに見えるようになったアークを始めとしたエルフ族の戦士や人族の兵士らの背中を見やり、その大きな巨体の首を持ち上げた。
《アークはんらの方はそろそろやろかねぇ?》
そんなのんびりとした言葉を呟き、波紋のような紋様が浮かぶ大きく、美しい翼を伸びをするように広げて、何度かその場で羽ばたく真似をする。
体長八十メートルもある巨体ではそんな軽い動作ですら、周囲に大きな風を巻き起こす。
そんな彼女の様子と、遠ざかって行くアークらの背中を見比べながら少し落ち着かない様子でフェルフィヴィスロッテに声を掛けたのはもう一人の龍王ウィリアースフィムだった。
《フェルフィヴィスロッテ殿、そろそろ連中の後を追わなくてはならないのでは?》
彼のその言葉を聞いたフェルフィヴィスロッテは、少し驚いたように彼に視線を向け、次いで大きな口を開けてカラカラとした笑い声を漏らした。
《あんさん、こういう事には乗り気やないと思てましたけど、なんや、えらいやる気やなぁ》
彼女のその言葉に、どこかきまりの悪い顔して視線を背け、尻尾の先で自身の首筋を掻く。
《これが終われば儂の周囲も多少は落ち着くだろうと思った次第でして、特に他意はありません》
そんなウィリアースフィムの態度に、フェルフィヴィスロッテはドラゴン特有の喉を鳴らすような笑い声を静かに漏らす。
《ほな、そろそろアークはんらの後を追うとしまひょか》
彼女はそう言って翼を広げると、一気に空へと飛び立った。
上空から見ると、一万の連合となった軍勢が小隊単位の数で大きく散らばり、それが半扇状に広がる形で聖都へと近づいている様子が見える。
そろそろ彼らが不死の巨人の攻撃の射程距離圏内に入る手前に差し掛かる頃で、丁度いい頃合いだと独りごちて、フェルフィヴィスロッテはその中からアークらの姿を探す。
人のそれより遥かに目が効く龍王の眼は、そんな数多くの兵士や戦士らに混じって移動するアークの背中を捉えると、大きく羽ばたいて加速していく。
後ろからはウィリアースフィムも彼女の後を追うようにして飛んで来る。
そうしてアーク達が進む進行方向上にフェルフィヴィスロッテが滑空するように着地すると、その横に並ぶようにしてウィリアースフィムも続いた。
「【聖光の加護】!!」
そんな二体の龍王が着地したと同時に、背後からアークが支援魔法である【聖光の加護】を発動させると、二体はたちまち薄い光の膜に覆われたような恰好になる。
それを確認したフェルフィヴィスロッテは、再び大きく翼を広げて空へと舞い上がって行く。
これで一度だけはあの不死の巨人から放たれる黒い球体を弾く事ができる。
真っ直ぐに聖都へと向かって飛ぶ二体の龍王、その眼下には聖都へと近づく程にその数を増していく不死者の群れの姿を見下ろす。
《ほな、派手にぶっ飛ばしまひょかぁ!!》
そう言って咆哮を上げるようにすると、フェルフィヴィスロッテの周囲に幾つもの光の球体が生まれ、それがまるで流れ星のように地上へと降り注ぐ。
すると、着弾した地が轟音と共に吹き飛び、辺りに一帯に土砂を振らせる。
それが数十の数となって降り注ぎ、着弾した周辺の多くの不死者を巻き込んでいく。
アークの側からそれを見れば、その光景はまさしく空爆と呼ぶような代物だ。
《ハハハハハ、気持ちのええぇ音やねぇぇぇぇ!!!》
空からの一方的な蹂躙──それを行う龍王のフェルフィヴィスロッテはまるで余興を楽しむかのように嗤うと、空中で飛びながら回転を始めた。
それと同時に彼女の身体の周りに無数の先程の光の球体よりも小ぶりの──しかし、その数は先程の比ではない数の球体が一斉に生み出されると、彼女の嬌声と共に回転の勢いのまま周辺に光の雨を降らせ始めた。
一撃の威力は先程のものより弱いが、解き放たれたそれら光の雨が降り注いだ地は地面が捲れ上がり、その影響で不死者兵や蜘蛛人などが宙へ投げ出されると、そこに容赦なく追撃の光の雨が降り注いでそれら不死者を問答無用で木端微塵にしていく。
それに続くようにしてウィリアースフィムも自身の周囲に巨大な竜巻を発生させて、不死者兵らが群れる平野部の上空を飛びながら、眼下の不死者らをその竜巻で無慈悲に天高く巻き上げていく。
遥か上空に吹き飛ばされたそれら殆どの不死者は空中で分解するか、地上に落ちて原形を止めないような潰れ方をして大地へと還っている。
そんな規格外の能力を見せる二体の龍王は、聖都周辺に群れる無数の不死者の大軍をまるで芝刈り機で芝を刈るようにして、真っ直ぐに道を作っていく。
しかしそんな二体の快進撃も、聖都の中央部から次々と飛来してくる黒い球体──撒き散らされる死の穢れの攻撃によって中断を余儀なくされた。
その攻撃を放ってくるのは勿論、聖都の中央部に立つ二体の不死の巨人だ。
まるで感情の無い木の洞のような目で迫り来る二体の龍王を捉えると、それらを叩き落とそうと黒い球体を吐き出す口部分の穴の仰角を上げて、放物線を描くようにして射程距離の長くした攻撃を仕掛けて来る。
黒い球体が着弾した地は黒いナニかに侵食されておぞましい風景へと変わるが、本来であれば仲間である筈の他の無数の不死者に着弾して吹き飛んでもお構いなしだ。
それらの巨人からの攻撃を二体は余裕で躱すと、互いに左右に分かれて聖都の中心部へと飛ぶ。
やがて聖都の街壁が迫って来ると、フェルフィヴィスロッテが大きな光の球体を口許に蓄え始め、大きく膨れ上がったそれを街壁へと向けて放った。
一瞬の閃光と轟音が共に炸裂し、聖都フェールビオ・アルサスの街壁大きく吹き飛び、壁に開いた大穴が周囲の壁の自重を支える事が出来ずに崩壊していく。
まるで瓦礫の雪崩のように街壁が崩壊していく中、その壁の大穴を突っ切り、フェルフィヴィスロッテの後続を飛んでいたウィリアースフィムが聖都内へと入ると、上空から黒い球体が幾つも振ってきて、それを彼女の以上の機敏さで躱して上空へと飛び出す。
その瞬間を捉えていた不死の巨人だったが、横から飛んで来たフェルフィヴィスロッテの光球に吹き飛ばされて狙いが逸れる。
先程の一撃で片方の不死の巨人の右腕が千切れそうになるが、すぐにそれらを繋ぎ合わせるように肉が盛り上がって再び腕が元の位置に戻っていた。
《ほんまに鬱陶しい身体してはりますわぁ、死んで逝く事も出来ず、ほんま悪趣味やわ!》
不快げな咆哮を上げるフェルフィヴィスロッテはその場で巨体を捻ると、自身の長い尻尾の先に付いた水晶の剣──それが光り輝いて、横薙ぎに不死の巨人の頭の半分を斬り飛ばす。
『~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!』
その瞬間、不死の巨人の身体全体が震え、巨人の身体から無数の悲鳴や慟哭が漏れ出し、それと同時に巨人の肉体の周りをどす黒いものが漂い出す。
頭を半分失った不死の巨人はそのまま黒い霞を纏った姿で、失った頭の半分を探すように動き始めるが、それに先回りする形でフェルフィヴィスロッテが街中に落ちていた頭の残骸の下へと飛んで、上空から無数の光弾を降らせて残っていた頭を木端微塵に吹き飛ばした。
頭の残骸の顛末を見届けようと上空で羽ばたいていたフェルフィヴィスロッテに、頭を斬り飛ばされた不死の巨人が次々に黒い球体を浴びせかけてくるのを、彼女は手近にあった建物を盾にする形で躱し、再び上空へと飛んで逃れる。
土煙が晴れて先程まで転がっていた巨人の頭部の一部が跡形もなく消えている事を確認したフェルフィヴィスロッテは、再び飛来した黒い球体を躱して一旦距離をとった。
《ほんまにぃ、面倒臭い穢れの塊やわぁ。これを延々とやらなあかんのかいな》
彼女はそんな愚痴を零しながらも、再び無数の光弾を巨人に向けて放つと、着弾と同時に轟音が轟いて肉体の一部が抉れ、巨人の姿勢が大きく崩れる。
それをフェルフィヴィスロッテは飛びながら擦れ違い様に、再び力を込めた水晶の剣を振るって今度は右腕を斬り飛ばし、体勢を捻って尻尾を返してさらに左腕をも斬り飛ばす。
今は背中に人を乗せていない上に、もう一体の不死の巨人の相手をウィリアースフィムが担っているので、随分と立ち回りに余裕ができており、相手を翻弄する程だ。
姿勢を崩し、膝を突いていた不死の巨人は斬り飛ばされた自身の腕を求めて再び動き出す。
しかし、フェルフィヴィスロッテは先に片方の腕を頭同様に、木端微塵にしてから、もう一つの腕の下へと飛んで同じように処理する。
頭以上に体積があった為か、処理をするのに時間を要したが、これで相手の体積はかなり減った。
《無駄に大きぃて、嫌になるわぁ》
放たれた黒い球体を躱して、また距離を取りながら巨人の動向を見守るようにして、フェルフィヴィスロッテは残っている不死者の巨人の体積を見て頭を振る。
もう一方のウィリアースフィムが受け持った不死の巨人はどうなっているかと視線を向けると、
彼は不死の巨人に向かって幾本もの竜巻を発生させ、巨人を取り囲むようにして配置された竜巻の様子から、風の牢獄に囚われた囚人の様相を呈していた。
竜巻から生み出される無数の風の刃──それらが複数本集まって不死の巨人の身体に接触すると、まるで研磨機に削られる氷のようにその巨体を擦り減らしていく。
擦り減らされた肉体はまた肉が盛り上がって修復しているが、削られた体積自体は減っているのか、フェルフィヴィスロッテが相手をしている巨人よりやや背が低くなっていた。
ウィリアースフィムのその技は、相手に絶えず傷を負わしながら肉体を徐々に破壊するという、一撃の威力ではフェルフィヴィスロッテに及ばないが、継続して攻撃できるそれは、こういった強い再生能力を持った相手には特に有効だ。
フェルフィヴィスロッテは一撃の威力は高いが単発で、こういった高い再生能力を持つ敵には一撃で破壊できない場面になると、なかなかに不利のようだった。
一方のウィリアースフィムは器用なのか、不死の巨人が風の牢獄内から黒い球体を吐きかけて攻撃を中断させようとするも、魔法を常時発動させたまま、それらの攻撃をひらりと躱していく。
『~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!』
不死の巨人の肉体を構成する亡者の嘆きが木霊するが、それ以上に竜巻が起こす風の音がそれを掻き消して、淡々と巨人の肉体を粉微塵へと変えていた。
あちらはじきに不死の巨人が跡形もなく消えるだろう、そう判断してフェルフィヴィスロッテは自身が相手していた巨人の方に視線を向けると、その巨人がいつの間にかウィリアースフィムの方へと移動を始めていた。
《あかん、うちとした事が!》
それを見て彼女は慌ててその後を追うように翼を羽ばたかせる。
両腕を失くした不死の巨人は、真っ直ぐにウィリアースフィムに向けて突っ込んで行くと、黒い球体を幾つも生み出しては、それを竜巻の制御をしていたウィリアースフィムに撃ち込み始めた。
それに呼応するように風の牢獄に囚われていた不死の巨人も中からウィリアースフィムに向かって黒い球体を放ち始めて、二体からの攻撃から逃れる為に魔法への集中が切れる。
すると竜巻の威力が落ちて風の刃が収まると、不死の巨人は竜巻に体当たりをするように風の牢獄を打ち破って外へと出て来てしまう。
フェルフィヴィスロッテは自身の一瞬の油断に歯噛みしながら、まずは確実に一体を仕留めようと両腕の無い不死の巨人を背中から襲い掛かった。
しかし、突如としてその不死の巨人の背中に大きな穴が開いたかと思うと、そこから黒い球体が生成されて、向かって来ていたフェルフィヴィスロッテに解き放った。
《なっ!?》
巨人が放った黒い球体──“死の穢れ”の攻撃をまともに正面から浴びたフェルフィヴィスロッテは咄嗟に避けようとした体勢のまま、街中の建物へと激突してしまう。
その一撃の影響で開戦前にアークから付与された魔法の効果が消し飛んでいた。
さらに追撃で黒い球体を放ってきた巨人の足元に、自身の長い尻尾を振り抜きざまに突き刺し、巨人の歩みが止まった一瞬の隙を突いて、再び翼を羽ばたかせて空へと舞い上がる。
《はぁ、ほんまアークはんの魔法無かったらエライ目に遭うとこやったわぁ。それにしても、顔はあくまで飾りなんかいな……油断したわぁ》
巨人は眼下から空に向かって黒い球体を放ってさらに攻撃してくるが、彼女は余裕の動作でそれらを躱し、お返しとばかりに幾つもの光弾を巨人の頭上に降らせる。
丁度ウィリアースフィムももう一体の巨人から距離を取りながら、牽制の魔法を放っている。
呼び出した雷雲によって辺りが暗くなり雷鳴が轟いたかと思うと、頭上から幾筋もの雷撃が不死の巨人へと降り注ぎ、その亡者の肉体の表面を焼き焦がすが、すぐに肉が盛り上がり再生していく。
《おのれ、少しは削れたが面倒な相手だ!》
ウィリアースフィムはそんな悪態を吐いて、巨人が放ってきた黒い球体の進路を巻き起こした突風で軌道を逸らせて、もう一体の両腕の無い巨人からの攻撃も飛んで躱す。
二体の不死の巨人と二体の龍王の戦闘で、聖都の中央区の街並みは壊滅級の酷い有様になっているが、今はあれを排除する事に専念しなければならず、他の事を気に回していて倒せる程甘い相手ではないという事を認識する。
フェルフィヴィスロッテとウィリアースフィムが互いに距離をとった場所から、相手の不死の巨人に向かって牽制の魔法を放ちながら隙を窺う。
しかし不死の巨人の方も互いに歩み寄りながら、二体の龍王らに向けて黒い球体を幾つも撃ち出してきており、相手側の巨人から牽制させられている気分だと、フェルフィヴィスロッテはその二体に向かって不快そうに吼える。
すると両腕を失くした巨人に、もう一体の少し背が縮んだ巨人が飛びつくと、その二体の身体を構成する亡者の肉体が互いに溶け合い融合を始めた。
《なっ!?》
《ぬぅ!?》
その巨人のいきなりの行動に、二体の龍王は驚きに声を上げる。
二体の不死の巨人は融合しながら全体が膨張するように亡者の肉体が盛り上がり、腕が四本に分かれると、その手の先からそれぞれ黒い球体を吐き出す穴が生まれ、頭からも黒い球体が生み出されて、一度に五発もの“死の穢れ”の塊を放ち始めた。
《!? まだあれ以上に大きくなる気かいな、勘弁して欲しいわぁ》
飛来する“死の穢れ”に光弾を放って相殺させ、他のものは空中で身を捻って躱しながら、その巨大になりつつある不死の巨人に悪態を吐く。
不死の巨人が上半身を持ち上げ、聖都上空を旋回して飛ぶフェルフィヴィスロッテに向かって対空砲火のように黒い球体を次々に撃ち出し攻撃するも、彼女はその全てを掻い潜りながら、不死の巨人に接近、擦れ違い様に尻尾の水晶の剣で腕の一本を斬り飛ばす。
しかし不死の巨人の対空砲火はそのままに、斬り落とされた腕を自らの足で踏みつけると、それが形を変えて足に吸収され、やがて斬り落とされた腕がまた再生を始めていた。
ウィリアースフィムは融合して大きくなった不死の巨人に向かって無数の風の刃を放つが、その亡者の肉体は傷がつけども、しりから再生してその傷を塞いでいく。
今や不死の巨人の身長はフェルフィヴィスロッテの全長を超える程の九十メートル近くもあり、ウィリアースフィムにとっては自身の倍以上の大きさという体格差の相手になかなか有効な攻撃ができていなかった。
《くっ、これ程の巨体になっても、なお再生速度が上がるのか!?》
ウィリアースフィムは振り下ろされた巨人の腕の一撃を躱し、距離を取るように飛び去る。
そうこうしている内に、不死の巨人の四本の腕がそれぞれ半分ずつに分かれて、全部で八本ものの腕に分かれ始め、それに伴って周囲に向ける攻撃回数が飛躍的に上がっていく。
フェルフィヴィスロッテもなかなか巨人の懐に飛び込めなくなり、聖都の上空で地上からの対空砲火を何とかして避けながら、時折、地上に向かって光弾を放つが、巨人の一部が弾け飛ぶだけですぐに再生してしまう。
そろそろフェルフィヴィスロッテの我慢が臨界に達し、聖都の街ごと全てを消し飛ばす算段を考え始めていた時、突如として不死の巨人の足元が眩い程の光に包まれた。
『~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!?』
不死の巨人の肉体を構成する亡者の地鳴りのような悲鳴が辺りに木霊し、まるでその地に地獄の蓋が開いたような錯覚を覚える。
そして光が収まると、先程まで二本の足で立っていた不死の巨人の片方の足、その膝から下が綺麗に消滅しており、自身の体重を支えられなかった巨人の巨体が街中に向かってゆっくりと傾ぐ。
次の瞬間、地面を揺るがすような衝撃と共に倒れた先の建物が吹き飛び、倒れた巨人を中心に土煙が雪崩のように放射状に広がって、聖都の中央区は煙の霧に閉ざされてしまう。
しかしそんな絶好の機会をフェルフィヴィスロッテもウィリアースフィムも逃す筈はない。
眼下の聖都は辺り一帯に盛大な土煙がたって目の前の視界を遮っているが、龍王らにとっては標的が不死者であれば月明かりの無い夜闇の中でも見つける事ができる。
《穢れの気配いうんは、そう簡単には消せやしまへんからなぁ!》
そう言って彼女は、猛然と土煙の立ちこめる聖都へと急降下して突っ込み、そこから反転して上昇する際に不死の巨人の腕を二本斬り飛ばして土煙の中から飛び出してくる。
その斬り飛ばされた二本の腕をウィリアースフィムが自ら生み出した二つの竜巻の中に捉えて、中で風の刃を生成した風獄に閉じ込めると、あっという間にその腕を塵へと変えて見せた。
《ハハハ、勝ち筋は見えましたえぇ!》
そんな様子を見たフェルフィヴィスロッテは口元に喜色を浮かべて、さらなる追撃を行う為に再び土煙の中へと入り、次々と不死の巨人の身体を斬り刻み始める。
ウィリアースフィムはそんな彼女の戦果を着実なものにする為、連携して次々と斬り放される巨人の肉体を強力な風の魔法で創り出した竜巻で塵へと変える役に徹していた。
そうして聖都の街中には暫くの間、呵々大笑する女性の声が響き渡り、それに蹂躙される亡者たちの嘆きが木霊して、やがてその声は段々と小さくなって消えていった。
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最終掲載日:2018/03/20 12:00
望まぬ不死の冒険者
辺境で万年銅級冒険者をしていた主人公、レント。彼は運悪く、迷宮の奥で強大な魔物に出会い、敗北し、そして気づくと骨人《スケルトン》になっていた。このままで街にすら//
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ハイファンタジー〔ファンタジー〕
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連載(全394部分)
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最終掲載日:2017/12/25 18:00
転生したらスライムだった件
突然路上で通り魔に刺されて死んでしまった、37歳のナイスガイ。意識が戻って自分の身体を確かめたら、スライムになっていた!
え?…え?何でスライムなんだよ!!!な//
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ハイファンタジー〔ファンタジー〕
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完結済(全303部分)
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最終掲載日:2016/01/01 00:00
境界迷宮と異界の魔術師
主人公テオドールが異母兄弟によって水路に突き落されて目を覚ました時、唐突に前世の記憶が蘇る。しかしその前世の記憶とは日本人、霧島景久の物であり、しかも「テオド//
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ハイファンタジー〔ファンタジー〕
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連載(全1418部分)
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最終掲載日:2018/03/21 00:00