「VTuberとVRChatは両輪」というのが持論です。
■何故なのか?
例えば「コラボしましょう」という企画は誰でも思いつくし言えると思います。
しかし、Vtuberの場合は「技術的に実現可能」という前提のもとに「企画」が成り立ちます。
つまり「エンジニアリング」と「企画(コンテンツ)」がセットというのが、生身のYoutuberとは事情が異なるわけです。「企画」の話だけがあっても何の役にも立たないというのが実際。
これは、2017年の7月にみゅみゅさんとニコ生で「コラボ」した時の動画です。
みゅみゅさんが自作したVR内でライブするソフトウェアをDLして、自宅から接続してVR空間内でコラボしてました。
みゅみゅさんは事前に私のモデルを組み込んで、非常にニッチなボイスチェンジャーの環境(十数万)を起動しながら、ニコ生の枠をとってキャプチャーの設定して、コメビュ起動して、HMDを被りながら進行して…という事を個人の持ち出しで1人でやっていました。
つまり「Vtuberでコラボする」という事は、みゅみゅさんの技術レベルを再現するという事です。実際には、そこまでやるのは難しいからこそ、こういった絵が撮れるコラボ企画が少ないというのが現状です。
「コラボ(企画)しましょう」
私はスタジオに行くですか?コラボ用クライアントを使って自宅からネットワークで接続するんですか?環境はviveですか?Oculusですか?通話だけなんですか?ビデオ通話ですか?エンジニアリングコストはどっちが払うんですか?
という、話を詰めなければ、企画は成立しようもないというのがVtuberです。
企画をする人はある程度Unityができて3DCGが分かってないといけない。必須。
■どうすればいいのか。
だからこそ「素直に巨人の上に乗りましょう」という事でVRChatを推してるわけです。
VRChatを使うメリット
・エンジニアリングのリスクが最小限。
(スタッフが運用できればよい、納期・開発費がない)
=結果的に動画の内容を練る事ができる。企画に集中できる。
・企業も個人も関係なくすぐに1つのフレームにおさまったコラボができる。
・スクリプトこそ使えないが、unityの基本コンポートでできる事はできる。
・自社開発したクライアントが流出するので弊社のスタジオに来ていただかないと~云々というクソ面倒な事を考えなくてよい。
・大人数を使った企画の場合、参加者の分だけPCとトラッキング環境(ViveないしNEURON)が必要だけど、企画者側が1人で集める必要もない。(機材は各自持ち)
・ネットワークなので場所の制約が緩い(企画者側がスタジオのスペースを確保する必要がない)
・「VRChatならみんな知ってる」という状態にしておけば、規格や実装の部分を共有できるのでとにかく楽。
・コンテンツをプレイヤーが供給してるので、VRChatの運営側がアップデートしなくても常に新しい物が生まれ続けているプラットフォーム。なので、飽きない。
もちろん、何も3DCGのキャラクターが動き回る事だけがコラボでない事は分かります。
通話+静止画でも十分面白い配信は企画できますし、行われてると思います。
しかし、それはみゅみゅさんのような放送が一般化してないからこその意見だと思います。
そして、みゅみゅさんみたいな放送はエンジニアを集められた企業だけが独占していて、個人には降りてこない…という状況でVtuberというコンテンツ全体が盛り上がるでしょうか?
無料のunityとBlenderとOBSとAviutl。
買えない事もない15万クラスのPCと5万のオキュラス。
あとFinalIK突っ込めば「なんちゃってVtuberが個人でもできるよ!」というのがVtuberブームのきっかけならば、これが持続するキッカケも「企画」の土壌を支える「エンジニアリング」が個人にも降りてる事なんじゃないでしょうか。
コラボしたければ全員UNETの闇と戦うのか、photonを使うのかなんて、流行るわけないじゃないですかー!
ただ「VRの配信プラットフォームを印象付けてしまう」動きという都合…ストレートに乗っかれない企業様が居るのは察します。
しかし、数億円の資金と数百万人の会員を持つVRソーシャルという殆ど経験してる人が居ないノウハウを持ってるVRChatの状況を今から覆すのは相当厳しいと思います。
スマホや配信の文化性に合わせるなどのアプローチはあると思いますが、まずはVRChatの運用をできるようにするというのがスタートラインな気がします。
(VRChatを運用する事によって、見えてくる欠点などあると思いますので(差別化する方法はあると思います))
■実装はできなくていいので、何ができるのかは知っておいてほしい。
そして、VRChatに乗っかるにしたって「SDKで何ができるのか?」「VRChatの仕様はどうなのか?」「こういうアセットはあるのかないのか」という事ぐらいは企画するにあたって把握できてる必要があります。
例えば「お絵かき」という企画を実行する為に「ペン」が必要ですがVRChatではそのペンはあるのかないのか?これを把握してるかしてないかという差は非常に大きい。
VRChatをやっていれば「プレゼンテーションルームに行けばいいだけじゃん」という事になるのですが、それを知らなければそもそもVRChatではなく他のVRのペイントソフトを選択肢に入れたり、複雑なエンジニアリングに気を取られ企画の中身が練れない…という展開にもなりえるわけです。
実際は、VRChatでは箒に乗ってレースしたり、VR空間内でスイッチングとか可能なスタジオのワールドがあったり、Youtubeで360度配信が可能であったり、人狼ゲームができるワールドがあったり、すごい綺麗な花見ができるワールドがあったり、DJのワールドがあったり…とするわけです。
それらの情報にアクセスできてますか?と思う事が多いです。
■まとめ
こういう状況を内々に秘めておいて、VRCのオイシイ情報を外に出さないようにしよう!という事をして、競合を減らしつつ自分だけ面白いコンテンツを先に出す!という事は可能だと思います。
しかし、それをせずにぶっちゃけるのは、みんなで盛り上がって欲しいからです。そしてVRChatの重要性を共通意識として持っておいた方が結果的にみんなの利益になると強く感じるからです。
みんなVRChatに集まってワイワイやって、面白いものを見せてゆくべきだと思います。
■参考URL
#11【VR人狼】VTuberだらけの人狼ゲーム・初戦
「Vtuberで人狼~」というのは既に実装&実現済みです。
VRChat BDドライブ テスト飛行
Vtuberでレースしましょう!なんてのも可能
「VRChat 箒」で検索すると乗り物が出てくる出てくる。戦車もあります。
「おうち de VTuber」紹介動画 (第1回 VTuberハッカソン成果作品)
これはハッカソンで発表されていた事もあって有名かとおもいますが、その後も開発を続けられてVR内で完結するビデオミキサーまで作られています。
Japan Shrine
rootgentleさんは3Dデザイナーさんで、すごい綺麗なワールドをVRChatの中にもってきています。最近では夜桜も追加されました。
スポイト機能のあるお絵描きワールド
ツイートの中では触れられてませんが、スポイト機能があります。
VRChat内バーチャルライブ近日実施!SHARPNLSOUND制作VRChatワールド(VR会議室・VR MOGRA(風)クラブ)をデスクトップモードで体験する方法
シャープネルさんが作ったDJのワールド。しっかりとリアルのプレイまで同期するのが目標らしいです。
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文字で「VRCは○○ができる!すごい!」っていうことを伝えようとしても説得力がないです。お忙しいとは思いますが、ぜひYoutubeの動画で「VRCはこんなことができる」っていう動画を見せてほしいです、ねこますさんがtwitterで色々な動画を上げてもTLは流れてしまうし、ブロマガまで読んでくれる人はもっと少ないです。ぜひあなたの動画がみたい、それも「動画が遅くて申し訳ない」みたいな謝罪動画ではなくねこますさんが本当にすごいと思うものをねこますさんご自身で紹介してほしいです。