懐かしの電子ゲームがブラウザ上で復活。Internet Archiveがライブラリー公開
電子ゲーム版『平安京エイリアン』も当時のまま動いてます
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懐かしの電子ゲームがブラウザ上で復活。Internet Archiveがライブラリー公開
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インターネットやマルチメディアの資料を収集・保存して公開する団体Internet Archiveが、70年代末から90年代にかけて発売された液晶ゲームやVFD(蛍光表示管)ゲームなど、いわゆる電子ゲームのアーカイブを公開しました。
いずれもWebブラウザ上でMAMEエミュレータにより再現されており、『パックマン』や『ドンキーコング』、『平安京エイリアン』といった懐かしのゲームが無料で遊べるようになっています。
Internet Archiveが家庭用コンピュータ創世記からの重要なソフトウェアを集めた「Historical Software Collection」を公開し、ブラウザ上でのエミュレーション提供に踏み切ってから、約4年が経過しました。2016年3月にはAppleⅡ用ソフト約500本が公開されましたが、その後も水面下で作業は続いていたようです。
Internet Archiveのアーキビスト(公共性や文化的な価値が高い資料を記録・保存する専門職)Jason Scott氏は、MAME開発チームとの協力により実現したと明かした上で、これらが「リメイク」ではなくオリジナルの回路を再現したものだと述べています。
Scott氏によれば、ほとんどのエミュレーションの場合は回路基板のチップおよび接続された記憶媒体を非破壊的に読み取ることができるものの、電子ゲームの場合は分解した上で全ての部品をスキャンし、ベクトル化した上で、ソフトウェアに変換する必要があるとのこと。
電子ゲームは画面そのものにハード的な仕掛けがあり、たとえば任天堂の「ゲーム&ウォッチ」では液晶の前面に別のスクリーンを重ねて背景やオブジェを置いているものもありました(つまり電源を切っても『ドンキーコング』の鉄骨などは消えない)。
さらに後年の「Nightmare Before Christmas」(1993年、映画公開当時に発売)などは液晶の上に透明な液晶ディスプレイを重ねて樹木などを表示しており、全てのパターン表示を「オン」にすると、凄まじい書き込みがされていることが分かります。
今回公開された分が全てではなく、まだ慎重に作業を進めており、大きなバグ取りをしているとのこと。
確かにゲームの著作権的には大きな疑問はあるものの、電子ゲームはアーケードゲーム以上にハードウェアに密着した製品であり、物理的な破損や「子供はおもちゃを大切に扱わない」根本的な問題もあって、可動する実機は減る一方です。
Internet Archiveが液晶や蛍光表示管の構造込みで"動態保存"する努力は、100年単位で見れば人類の文化保存に貢献しているのかもしれません。