育毛剤リゾゲインはピッコロ方式?その効果を口コミから考察!

育毛剤リゾゲインはピッコロ方式?その効果を口コミから考察!

ボトルがオシャレな育毛剤ランキング

というものがあったら、上位に食い込む可能性が高い育毛剤がリゾゲインだ。銀のアルミボトルに黒のラベル、そして縦に1本カラーのラインが入った近未来的なデザインだ。洗面所に置いてあってもオシャレな感じがする。2本セットになっているので、並べて置いておけば統一感も出る。

え?リゾゲインで髪の毛が生えるかって?

それを言うのは野暮でしょう…。

リゾゲインの無意味な5つの特徴

育毛ライター・毛髪診断士のサトルです。

公式サイトの一番上には「育毛剤だけで生えるわけない!」という文字が書かれているので、思わず「そうそう、そのとおりだ!」と思って詳しく見てみると、結局効果のない育毛剤のひとつだったという事が分かるリゾゲイン。公式サイトで紹介されている5つの特徴をひとつずつ見てみよう。

業界初のWケア

このWケアとは、「ヘアエッセンス」「スカルプブースター」という2種類のボトルを使用して育毛ケアを行うというものだ。販売区分を見てみると、ヘアエッセンスは医薬部外品、スカルプブースターは化粧品である。

混ぜて1本にすりゃいいじゃんと、どうしても思ってしまう。これは、ドラゴンボールでピッコロが大魔王と神様に分かれてしまったようなもので、合体した方がいいに決まっている。もともとは1人だったわけだし。ただ、結局はあんまり活躍しないんだけどね。合体したピッコロも。

確かにこのような方法で販売している育毛剤は他になかった。ただ、「2本に分けたから何がどのように良いのか」という具体的な内容は、公式サイトには一切書かれていない。これは単に「見せ方を変えて売る手法」ともいえる。パッケージを変えただけで売り上げが31%伸びたキャットフードがあるが、似たようなものだろう。

頭皮老化を抑制

老化によって頭皮が固くなると、発毛力が低下し、育毛剤の浸透も妨げられるという理由で、頭皮の老化を防ぐ成分とされるセイヨウオオバコエキスや、シャクヤク根エキス、ドクダミエキス、ダイズエキスという4種類の植物エキスが配合されている。しかし、そもそも男性型脱毛症の原因は頭皮の老化ではない。薄毛の理由の9割以上は男性型脱毛症なので、この項目は9割以上の薄毛に効果がないということになる。しかも、それらの成分が老化を抑制するのかどうかははっきりとした根拠がない。Wで勘違いした特徴だといえるだろう。

注目の先進成分

リゾゲインには「クロクスクリサンツス根エキス」という謎の先進育毛成分が配合されている。これは育毛業界初の配合のようで、注目されているが、ほとんど効果がない。というのも、クロクスクリサンツス根エキスは、コラーゲンを作り出す働きがあるとされているが、毛髪の成長に大きな影響を与えるコラーゲンは17型コラーゲンといって、外部から吸収することができないタイプのコラーゲンだからだ。いくらこの名前の長いエキスをつけたところで、コラーゲンは増えない。というか、なぜ入っているのかよく分からないレベルだ。

脱毛原因を抑制

薄毛の原因となる悪玉ホルモン「ジヒドロテストステロン」を作り出す5αリダクターゼという酵素がある。この酵素の働きを抑制するために、ジオウエキス、オウレンエキス、オウゴンエキスという3種類の成分が配合されている。しかし、これらの植物エキスに5αリダクターゼの抑制効果があるかどうかは全く根拠がない。医薬品で、5αリダクターゼの働きを止める成分「フィナステリド」は内服薬だ。フィナステリドを外用薬として使用して効果が出たというデータはないし、もし効果があるならとっくに商品化されているだろう。要は、塗る育毛剤じゃジヒドロテストステロンは抑制できないということだ。

驚きの低価格

2本セットで58,80円という価格は、ほかの育毛剤と比較すればだいぶ安い。しかし、あくまでも他の育毛剤と比較した場合安いというだけであり、普通にAGA治療という観点で考えれば、個人輸入の代理店サイトを利用したほうがずっと安い。詐欺のような育毛剤の中では安いかもしれないが、「詐欺の価格が安い」って、言い換えれば「被害額が少ない」というだけで、あんまり意味がないといえるだろう。

 

POINT

・2種類のボトルで1セットになっている

・先進育毛成分には育毛の根拠なし

・価格は安いが、「騙された時の被害額が少ない」ともいえる

販売会社の株式会社メディカルサイエンスラボが怪しすぎる

リゾゲインは、販売会社が「株式会社メディカルサイエンスラボ」という会社だ。どんな会社なのか調べてみたところ、白黒1ページだけのサイトが出てきた。これがメインのホームページのようだ。「新たな価値を創造する」と書かれており、その他の情報は少ない。資本金も、従業員数も分からない。

ちなみにグーグルマップのストリートビューで住所を調べてみると、このビルのようだ。

看板などはなく、中も見えない。

さらに驚くべきことに、設立は2017年の9月19日である。つい最近だ。このリゾゲインは2017年9月より過去から販売されており、そのときは「株式会社ユニットベース」が販売していた。ここはホームページもしっかりしているブランディングの会社だ。

そしてこの2つの会社には共通点がある。

過去にリゾゲインを販売していた「株式会社ユニットベース」の代表取締役の名前は「上村正敏」

現在リゾゲインを販売している「株式会社メディカルサイエンスラボ」の代表取締役の名前は「上村正幸」

これって兄弟なんでしょうか?

とりあえず販売元の会社の正体がよくわからんという話。

 

POINT

・販売会社は設立が2017年9月

・ホームページに情報がほとんどない

リゾゲインの成分を分析・評価してみよう

リゾゲインの配合成分を、大事な部分だけつまんで見てみよう。ちょっと驚きの部分もある。

ヘアエッセンス

赤いラインのヘアエッセンスは医薬部外品の育毛剤だ。

厚生労働省に認可されている有効成分は、センブリエキス、グリチルリチン酸ジカリウム、酢酸DL-α-トコフェロール、の3種類である。医薬部外品の育毛剤ではおなじみの3成分だ。「効果なし御三家」といってもいい成分だろう。その効果はそれぞれ

  • センブリエキス→「根拠なしの都市伝説」
  • グリチルリチン酸ジカリウム→「保湿」
  • 酢酸DL-α-トコフェロール→「保湿」

である。発毛促進の作用はまったくないし、AGAの進行を止める作用もない。

「医薬部外品」「薬用」「育毛剤」という名前を獲得するために、多くのメーカーが「育毛効果ゼロ」と分かっていて配合する成分たちである。

せめてセンブリエキスに発毛の根拠があればよいのだが、残念ながら一切ない。「センブリはヨーロッパで医薬品として使われている!」という人もいるが、それは血糖を降下させる役割で使われているだけであって育毛ではない。飲めば糖尿病には効くという成分を、なぜ頭皮に塗ろうとするのか。そして厚生労働省はなぜこの成分を認可したのか。

スカルプブースター

黄色いラインのスカルプブースターは化粧品ジャンルの商品である。実はこっちの方がブースターに比べればまだマシな配合成分といえる。

というのも、実はアセチルテトラペプチド-3と、アカツメクサ花エキスが配合されているのである。この2つはキャピキシルを構成している2つの成分だ。キャピキシルといえば、フィンジアやDeeper3D、ボストンスカルプエッセンスなど、高額な化粧品育毛剤にメイン成分として配合されている成分である。配合パーセンテージこそ不明だが、配合成分の上から4つ目と5つ目に書かれているのは驚きだ。なぜ「キャピキシル配合!」と大々的に告知しないのだろうか。というか、その他の配合成分を見ても、Deeper3Dやボストンとそこまで変わらない。もしリゾゲインのキャピキシル配合パーセンテージが5%前後なら、定期購入が5,000円台であるリゾゲインは、圧倒的にコスパが良いということになる。要は、似たようなスカルプエッセンスを半額以下で購入できてしまう上に、もう1本育毛剤がついてくるということである。ただ、キャピキシルに効果があるかどうかは眉唾もので、自社発表の実験データしかないのが残念なところだ。

POINT

・ヘアエッセンスはよくある「効果のない医薬部外品」

・ブースターは地味にキャピキシル入りだが、配合%はどの程度か分からない。

リゾゲインの口コミを見てみよう

では、リゾゲインにはどのような口コミがあるのだろうか。

「リゾゲイン 口コミ」というキーワードで検索した結果出てきた、上位のサイトを紹介する。

「リゾゲイン 口コミ」1位:チャップアップのダシに使われるリゾゲイン

「リゾゲイン 口コミ」の1位は「チャップアップの口コミ1年使った効果を大公開!」というサイトの記事だった。育毛剤を調べているとやたらと上位に出てくるチャップアップの口コミサイトである。基本的にはチャップアップの購入への誘導を行い、チャップアップを購入しない人に対してはリゾゲインのアフィリエイトリンクも踏ませるというスタイルをとっている。

記事のタイトルは

チャップアップ対リゾゲイン | 育毛剤比較(効果、口コミ、料金)

である。

リゾゲインの評価は価格だけ

このページでは、配合成分やサプリメントの有無、オプションサービスや口コミなど様々なポイントでチャップアップとリゾゲインを比較している。最終的な結論としては「リゾゲインは頭皮環境改善、チャップアップは本気で育毛したい人向け」という形で分けておすすめしている。「チャップアップが本気で育毛したい人向け」という結論は、もはや読んでいて笑うしかない。

この形に倣うならば「リゾゲインは頭皮環境改善、チャップアップも頭皮環境改善」が正しい。まあ、本気で育毛したい人は、どちらも使わないよね。

口コミの信憑性がない!捏造?

このサイトでは、チャップアップとリゾゲインそれぞれ、良い口コミと悪い口コミを分けて代表的なものが紹介されている。しかし、いったいどこからその口コミを取ってきたのかという引用元が一切書かれていない。数の上では合計390もの口コミ回答の中から代表的なものを抽出しているようだが、これだけの数の口コミの出典が不明というのは、どう考えてもおかしい。

口コミの選び方に悪意が!これは情報操作だ

これはチャップアップとリゾゲインそれぞれの「悪い口コミ」を並べたものだ。内容をちょっと比較して欲しい。

チャップアップの悪い口コミは

  • 2週間で効果なし。返金保証が全額返金ではない
  • 2ヶ月で効果なし
  • 経済的に無理

という3つが並べられている。

リゾゲインの悪い口コミは

  • 5~6ヶ月で効果なし
  • 頭皮に塗ると1時間痒みが続き、掻き毟って炎症になった。解約する
  • 数ヶ月使用で効果なし。他の口コミもみんな効果ないって書いてある

という3つが並べられている。これ、どう考えてもリゾゲイン不利やろ!ちなみに分母とされている口コミの数は

  • チャップアップ→70
  • リゾゲイン→70

同じだ。70分の3を選ぶ際にこれだけ差をつけて出すって悪意ないか?

※それ以前に販売数が圧倒的に多いチャップアップと、マイナー育毛剤のリゾゲインの口コミが同数になる時点でおかしいのだが。まあ、たぶん捏造だから気にしても意味ないか。

「リゾゲイン口コミ」2位:だいぶ客観的な口コミに見えるが…

「リゾゲイン 口コミ」の検索結果2位は、「育毛剤NAVI」だ。オリジナルイラスト入りで、しかもある程度は本当の事を書いているようだ。どこまでがステマかは読んだあなた次第…。

ページのタイトルは

リゾゲインの評判|育毛剤の口コミは疑わしいので徹底検証してみた

である。

リゾゲインを低く評価?

このサイトでは、はじめリゾゲインを低く評価している。販売元が信用できない、楽天ランキングは意味がない、進行した薄毛には効果がないなど、ある程度客観的な評価をしている。

それでもリゾゲインをおすすめするのはなぜ?

スキンケア大学で評価が高いということや、頭皮の老化を防ぐという観点から「将来的な薄毛が気になる人にはおすすめ」としている。これはあまりにもおすすめするには根拠がなさすぎるだろう。

「スキンケア大学」というサイトは、専門家が監修していることを売りにしているようだが、監修といっても「医師が一度目を通している」というだけで、結局記事を書いているのは外部のライターなので内容に信憑性はない。一部の文章はコピペだったり、あのWELQ以上のトンデモ記事があるという意見もあったりする。

頭皮の老化についても、脱毛症の原因とするには問題がある。基本的に薄毛で悩んでいる男性というのは男性型脱毛症(AGA)で悩んでいるわけで、それに頭皮の老化は関係ない。

「リゾゲイン 口コミ」3位:1回使っただけで評価しちゃうの?

「リゾゲイン 口コミ」の検索結果3位は、育毛剤の口コミ系サイト「育毛課長」だ。なぜ部長でも係長でもなく課長なのかは誰にも分からない。これは訪問者を騙す悪質なアフィリエイトサイトのひとつなので要注意だ。

記事のタイトルは

リゾゲイン育毛剤の口コミを実際に使って検証

である。

効果がまったく証明されないリゾゲインの口コミ

記事の構成としては、過去に書いたリゾゲインの口コミ記事2記事をまとめて紹介する短い記事だ。コンテンツの実質的な中身はそこで紹介されている記事の方であろう。

そのため、さらにひとつ深い階層となるが、別記事を読んでみた。

すると、管理人が実際にリゾゲインを購入し、使用するところが写真入りで紹介されている。ただ、これって「届いた日に1回使っただけ」であって、長期的に使用して効果を検証したものではない。薄毛で深刻な悩みを抱えている人にとってはクソどうでもいい内容がつらつらと書かれていた。こうした様々な育毛剤を紹介するサイトはどうしてもこうなる。僕は「育毛サイトのジレンマ」と呼んでいるが、「生えた」時点で管理人は他の育毛剤の口コミが書けなくなってしまう。なぜなら髪の毛が生えているからだ。しかし、「生えてない」状態ではその人が売る育毛剤に信憑性がない。だから「お試しで1回だけ使った口コミ」が増えるのである。

情報が古い

リゾゲインの販売開始年は2014年である。この年に広告が多く出され、アフィリエイトもされたのだろう。記事のまとめの言葉には「2014年の注目の育毛剤」と書かれている。3年以上前の記事がいまだに検索結果の2位に表示されてるっていうのは凄いことかもしれないけど、それだけ口コミが少ない・アフィリエイトしている人も少ないって事なのかもしれない。

とりあえずボトルはオシャレ

キャピキシルが地味に入っているということが驚きの育毛剤リゾゲイン。生えるかどうかは神のみぞ知るというところか。本気で育毛するならミノフィナ使っとけばいいと思う。「定期コースが安い」と評価されてるけど、ミノフィナ個人輸入の方が安い。

確実に評価できる部分といえば、やはりボトルがオシャレという事に尽きるだろう。そんな育毛剤、使いますか?

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