はじめに

概要

この記事ではPythonをつかって↓こんなのをつくります
molecular_like_pdt.gif

GraphVizによる決定木描画の不満点

機械学習が流行の今、pyhtonにおいてはscikit-learnを使う方が多いですよね。
その第一歩として、sklearnのDecisionTreeClassifierでIrisやTitanicを決定木分析するかと思います。
(ぼくはそうでした)
sklearnのDecisionTreeClassifierでは、学習した決定木をDOT言語を介してGraphVizで可視化することができます。
↓こんなふうに。
image.png
 

 
 
ダサい

勿論、分析に必要な情報は揃っていてわかりやすい秀逸な図だと思います。でもダサさが溢れ出てますね。
Tableauとかオサレなツールが登場している時代に、この古臭さ。
これではインスタグラムに投稿できないです。
もっとフォトジェニックに描画できないものでしょうか。
そこで本記事では、plotlyの3-D scatterをつかって決定木を描画しました。

結果1: 分子構造みたいなの

※マウス操作で拡大縮小、回転いろいろできます。
https://nekoumei.github.io/photogenic_decision_tree/Photogenic_DecisionTree_molecular.html
スクリーンショット 2018-03-17 23.06.18.png

結果2: 各情報を可視化した木構造

https://nekoumei.github.io/photogenic_decision_tree/Photogenic_DecisionTree_tree.html
スクリーンショット 2018-03-17 23.06.33.png

解説

詳細はGithubのJupyterNotebookを参照ください。
下記でおおまかな流れを解説します。

①ふつうにsklearnでDecisionTreeClassifierする

Titanicデータで決定木をつくります。データはKaggleのtrain.csvをつかいます。
https://www.kaggle.com/c/titanic/data
※TitanicはKaggleのチュートリアルとして非常に有名な問題で、Titanicの乗客の生死を予測する問題です。

train = pd.read_csv('../data/titanic.csv')
train = train.dropna().reset_index(drop=True)
train.drop(['PassengerId','Name','Ticket'],axis=1,inplace=True)
train['Cabin'] = train.Cabin.apply(lambda x: x[0])
train = pd.get_dummies(train,drop_first=True)

X = train.drop('Survived',axis=1)
y = train.Survived
clf = tree.DecisionTreeClassifier(max_depth=5)
clf.fit(X, y)

前処理をぶっ飛ばしてとりあえず決定木のモデルができました。
これを素直にGraphVizで描画すると、冒頭のダサい決定木が描けます。
image.png

②iGraphのグラフオブジェクトを作って、plotlyで描画する

iGraphはGraphVizやNetworkX同様、有名なグラフ図を描画してくれるパッケージです。
iGraphに決定木のノードのつながりを渡して、ノードとエッジの座標を作ってもらい、それをplotlyの3-Dscatterで描画する、という流れです。
そのために必要な情報は、さきほど作ったモデルから取得することができます。
↓各ノードが左側および右側でつながるノードを取得したり(今回の場合左がTrue、生存ですね)

    children_left = clf.tree_.children_left
    children_right = clf.tree_.children_right

↓各ノードのsamplesもとったりできる。

    samples = clf.tree_.n_node_samples

上記結果①はそれで描画した結果になります。
この場合、各ノードの配置、エッジの距離はiGraphがいいかんじに配置してくれるので、座標に意味はありません。
ちなみに、ノードの色が生存or死亡の2値を表しています。
決定木の頂点だけ色を変えてみましたが、ちょうどそのノードを中心に分子構造みたいな形になりました。
なかなかフォトジェニックだしグリグリ動くインタラクティブでナイスな図ですが、GraphVizの決定木と比べて情報量が少なすぎますね。

③座標を自分で指定してplotlyで描画する

そこで、せっかく3軸あるので各座標に意味をもたせたのが上記結果②です。
X軸は各ノードのSamples、Y軸はジニ係数、Z軸は決定木内の深さにしました。

        Xn = samples
        Yn = impurities
        Zn = calc_nodes_height(node_count, clf.max_depth, links)

実はSamplesはノード自体の大きさを(MinMaxスケーリングして)渡しているので、情報が重複していますが、まあ今回はこれで妥協します。。
結果①ではTrue, Falseのエッジが分かりませんでしたが、今回は自分で色分けすることで分かるようになりました。
更にsamplesとジニ係数をX軸、Y軸にしているので、X方向が大きく、かつY軸が0に近いノードが良さげなやつだと可視化できました。
ノードのつながりを目で追うのはGraphVizの方が圧倒的に見やすいですが・・・
ともかく、無事インスタ映えする決定木を描くことができました。

参考

終わりに

見栄えがよくてグリグリ動く決定木がかけるようになりましたが、いちいちグリグリ動かすのはめんどくさいので普段はGraphVizのダサい図を使います。

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