■ はじめに
『カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで』という本を読みました。 www.shoeisha.co.jp
本書は開発の現場において、アジャイル開発のプラクティスをベースに改善していく物語と解説なのですが、私はチームビルディングの物語として読みました。 読み終わった後も、チームビルディングの物語として解釈しました。 本書で学んだことをまとめたいと思います。
■ なぜチームビルディングの物語と解釈したか
理由は第12話で出てきます。第12話では「組織の成功循環モデル」がというモデルが紹介されいます。 行動の質は、思考の質によって決まり、思考の質は関係の質によってきまる。というようなことを示すモデルです。
関係の質こそがすべての起点となり、関係の質を上げるためにチームビルディングが必要な要素だと考えました。
■ 大切にしたい3つのこと
個人的な拡大解釈も含みますが、チームビルディングにおいて大切にしたいと感じたのは以下の3つです。
- 自分から始める
- 心理的安全性を確保する
- HRT(謙虚:Humility、尊敬:Respect、信頼:Trust) を大切にする
これらを大切にすることで、本書に出てくる様々なプラクティスも活かされるのだと思います。
例えば、第1話の解説にある、他社のやり方をそのまま持ち込まず、自分たちの状況、制約の下でどうするべきか捉えなおさないといけないという件。 「自分」ではなく「自分たち」です。自分たちの状況を知るためには、周囲の人の本音を聞く必要もあります。 周囲の人が本音を話してくれるような良好な関係を保つためにはHRTの精神が必要ですし、本音を言ってもよいと安心してもらうために心理的安全性を確保する必要があります。
また、(どのページに書いてあるか失念してしまいましたが)案外他の人も改善したがっているという件。 協力者を得るためには、自分から動き、周囲の人の本音を聞く必要があります。
■ トークイベントにも参加しました
2018/03/15 ジュンク堂池袋本店で開催された刊行記念トークイベントにも参加させていただきました。 著者の市谷聡啓さん、新井剛さん、ゲストの角谷信太郎さん、及部敬雄さんがいらっしゃいました。
みなさんのアツいお話がたくさん聞けました。 市谷さんがイベントで使用された資料がありましたので掲載します。
www.slideshare.net
細かいところですが「バリューストリームマップは、(単なるアウトプットではなく)みんなで一緒にプロセスを整理するためのコミュニケーションツール」とおっしゃっていたことが印象に残っています。
■ さいごに
純粋にやってみたいと思ったプラクティスは、モブプログラミング(モブワーク)と、期待をすり合わせるドラッカー風エクササイズです。 ですが、これらをやって意味のある関係性であり続けることや、目的・理由をはっきり持ち続けることも忘れずにいたいと思います。 本書やイベントでいただいた勇気を燃料にして、私もジャーニーしたいと思います。