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寝殿造の中は、寒かったらしいのですが、どうやって寒さをのりっきたのでしょうか...

riezou011さん

2009/8/1921:56:05

寝殿造の中は、寒かったらしいのですが、どうやって寒さをのりっきたのでしょうか?

ぜひ教えて下さい。お願いします!

平安の貴族の暮らしです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

2009/8/1923:15:03

寝殿造の外周は壁が少なく、蔀戸(しとみど)を跳ね上げれば全く開放されて、室内外は一体化したといいます。部屋内部は現在のように各部屋ごとに仕切られておらず(奥に塗籠・ぬりごめと呼ばれる部屋を持つ場合がある)だだっ広い状態でした。また天井板もありませんでした。

蔀戸
http://blog.smatch.jp/sumai/archive/287

ゆえに移動家具である几帳(きちょう)・衝立・屏風などで囲い、板張りの床に部分的に円座(わろうだ=藁や蒲の葉を丸く組み、これを渦巻状にして縫いとじた円形の敷物)や高麗縁の畳(当時の畳はマットレスでした)おいて生活しました。寝るときは着ているものを下に敷くかたちで寝た「衣片敷き」や、上着をかけて寝ました。

几帳
http://evagenji.hp.infoseek.co.jp/kityou.htm

寝殿造には天井板がないので冬ともなれば吹きさらしで、容赦なく寒風が吹き込んできました。建物の壁といったら格子状の蔀戸であり、几帳などで囲っても到底寒さを防げる訳はなく、火鉢などはありましたが貴族たちは震え上がったでしょう。
隙間から吹き込む寒風がヒューヒューと悲鳴をあげ、棟木などがかすかに怪しげな音をたてて弾ける。寝付かれぬ貴族たちは、怨霊の気配を感じて怯えた。おそらく寒い冬はこんな状態だったのではないでしょうか。

当時の人々は、理解を超えた不可思議な現象を怨霊のせいと信じ、これを恐れて皆で寄り集まって夜に朝議を開いたといいます。

質問した人からのコメント

2009/8/20 11:22:13

降参 みなさんありがとうございました。どの回答もとてもわかりやすく、とても勉強になりました。

ベストアンサー以外の回答

1〜5件/5件中

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2009/8/2004:12:17

平安時代の貴族というのは、夏でも冬でも、むちゃくちゃに「厚着」だったそうです。
よく十二単なんて言いますが、着物を12枚も重ねて来ている更にその上から、輸入物の「毛皮」を何枚も羽織ることが流行していたそうで、中国からの使者がそれを見てびっくりしています。
当時、北朝鮮から満州の広大なエリアにまたがる「渤海」という国があって、この国から大量の毛皮が日本に輸入されており、貴族は「おしゃれ」の一貫としてこれを競って買いあさっていたそうです。


火鉢で暖をとる・・・など他回答者の指摘の通りだとは思いますが、それに加えて当時の貴族は、現代人からは想像を絶するほどの「厚着」をしていたことも考慮に入れて良いと思います。

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ID非公開さん

2009/8/2000:45:10

暖房器具は火鉢。
源氏物語には、毛皮のチョッキが出てくるので(悪趣味としてですが)
それもあったのでしょう。

2009/8/1923:14:19

梅干しと日本刀の著者の樋口先生のお話ですと、厚着して、にんにくをかじりながら四角い火鉢で頑張って耐えていたそうです。
平安貴族といっても、風呂は蒸し風呂で行水すら滅多にしませんでしたから、常に非常に臭いお方たちで、これにニンニクが加わりますので、「今日はニンニクを食って臭いので通ってこないでください。」「今日は体が痒くて眠れないので一晩中馬で走りまわっていました。」という内容の文さえ現存しているそうです。
実際平安貴族の死因の2位が疥癬(皮膚病)でした。どれだけ体が不潔だったかという証明です。
1週間に1回の入浴で寿命は延びたし体は温かく過ごせたはずです。

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marorintomyさん

2009/8/1922:36:43

枕草子の「冬はつとめて」の中に炭火を熾して女官たちがそれをいそいそと運んでいるのがよい。という意味のことがあります。

火鉢の中の炭の火で暖をとっていたのではないでしょうか。

fuji_mikasaさん

2009/8/1922:16:38

寝殿造というのは、天井がなく、建物全体が一つの部屋で仕切りの壁がなく、外壁と言えるものが基本的に存在せず、柱だけで屋根を支える建物です。質問者さんのご指摘のように、夏は快適でしょうが冬はメチャクチャに寒いと思われます。

現存する古い建築で、寝殿造そのものではないが似たような構造の建物の中に、蔵と同じように四方を土で塗り固めた部屋が設けてある例があるようです。
このような部屋は寒さを防ぐには最適ですので、冬はそのような部屋で主に生活し、寝ていたのではないでしょうか。
このことは、作家・松本清張と歴史学者・樋口清之の共著の「京都の旅」という本に書かれています。

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