クモがもらった神様からのプレゼント

皆さんこんにちは。ふしぎ先生こと真板昭夫です。
沖縄県西表島の人からは「モジャニー」とも呼ばれています。
ブログのプロフィールにも掲載されている私の似顔絵を見てもらえれば、
なぜ「モジャニー」なのかはおわかりいただけると思います?!
今日から、このブログを通して植物や動物をいっぱい紹介していきますから
楽しみにしていてくださいね。

さて、ある町を歩いていてのことです。
ふと見ると古い駅の窓に小さなクモが巣を張っていました。
一生懸命巣を修復しては餌をとっています。
ところがです。もっと遠くの大きな町のお店に入ったときのことです。
同じ種類のクモが窓にやっぱり巣を張って餌をとっていました。
ふと思ったのです。
この小さなクモはどうやってここまで仲間を移動させたのだろうかと。
足の長さはわずか数ミリ。まさか歩いてくる訳がありません。
皆さんはどうやってここまで来たと思いますか。

実はクモは神様からもらった季節限定の空飛ぶ羽を持っているのです。

FukinagashiS.jpg

ある晴れた秋の日の川辺での出来事です。
小さなクモ達は一斉にススキや葦の葉っぱの先端めがけて移動を始めました。
先端にたどり着いたクモ達はお尻を天に向けてじーっとしています。よく見ると少しずつ少しずつお尻から細いクモの糸を出しています。

やがて風にたなびきながら5から10メートル程もお尻からくもの糸をだしていました。
吹き流したクモ達に一瞬さーっと風が吹きました。
その瞬間小さなクモ達は葉っぱから手を放し風に乗る糸に引っ張られて空に舞い上がって行くではありませんか。気持ち良さそうにゆらりゆらりと天高く風に乗って飛んで行きます。

後で調べたことですが遠くは太平洋を渡ってアメリカ大陸まで飛んで行くものもあるそうです。
クモはこうして親元を離れて新しい地に移り住み仲間を増やしているのだとか。
クモは「秋の風」と友達なのです。クモと秋風が友達なんて素敵ですね。

この現象をイギリスでは「ゴッサマー」日本では「クモの吹き流し」と呼ばれ、
古くから秋の訪れを知らせるものとして知られています。

2007年10月17日 10:11 | | コメントを読む (5) | コメントを書く