『利己的な遺伝子 40周年記念版』刊行記念
【対談】橘 玲×吉川浩満 『利己的な遺伝子』をめぐる10冊
この度の新装版刊行を機に、あらためて多くの読者が本書と出会えることを願い、橘 玲さんと吉川浩満さんの対談では、ドーキンスがもたらした新たな知の潮流のもとで登場した必読書を10冊ご紹介いただきました。
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【対談】 橘 玲×吉川浩満 『利己的な遺伝子』をめぐる10冊
◇日本の人文学の「失われた20年」
橘 吉川さんが『利己的な遺伝子』を読まれたのはおいくつの時ですか?
吉川 1992、3年でしょうか。大学2、3年生の時ですね。
橘 早いですね。私も90年代の進化論ブームで一度は手に取っているのですが、ちゃんと理解できたのは、2004年に邦訳が刊行されたスティーヴン・ピンカーの『人間の本性を考える――心は「空白の石版」か』(NHKブックス)を読んだあとなので、最初に読んでから10年以上経っています。
ピンカーの本を読むまで、社会生物学論争なんてまったく知りませんでした。リチャード・ドーキンスとスティーヴン・ジェイ・グールドがケンカをしているなんて思いもよらない。それまでの日本における『利己的な遺伝子』のイメージは、瀬名秀明さんのベストセラー『パラサイト・イヴ』(1995年、現在は新潮文庫)のようなSF的なものか、「生きものって不思議だなぁ」といったいわば「ワンダフル・ライフ」的な受容のされ方か、どちらかでした。もしくは竹内久美子さんが、男性週刊誌のコラムで「浮気は男の本能」というような連載をしていただけ。そのあいだに、欧米ではこんなに論争が行なわれていたなんて......。
吉川 いまだにそうですよね。進化心理学や人間行動生態学の研究は、日本ではあまり一般読者に広まらない。
橘 私が大学に入ったのは1978年ですが、そのころはポストモダン思想の黎明期で、知的でオタクっぽい学生は『現代思想』や『エピステーメー』などの雑誌を買ったり、フーコーやデリダを一生懸命読んだりしていました。
ドゥルーズ=ガタリの何を書いているかわからない文章に悪戦苦闘しているうちに、アメリカでは進化生物学がどんどん発展していた。感情はもちろん、意識や理性も進化の過程で作られたプログラムなわけですから、いまでは進化論をベースにしないとなにも語れなくなっている。そんな時代に、「ヘーゲルが......」とか「カントによれば......」とか言われても困ってしまいます。進化論や脳科学などの自然科学が人文科学を侵食し、吸収しようとしている。そのことを『利己的な遺伝子』によって思い知らされたわけですが、正直、「そんなの聞いてなかったぞ」と思いました。まさに「失われた20年」ですよ。
吉川 橘さんの『「読まなくてもいい本」の読書案内――知の最前線を5日間で探検する』(2015年、筑摩書房)を読んだとき、まさに人文学の「失われた20年」の空白を埋める本が出たと思いました。この本は、ニューアカデミズムの象徴となった、浅田彰『構造と力――記号論を超えて』(1983年、勁草書房)の、いわば裏面史ですよね。そして、その裏面こそがじつはグローバル・スタンダードであったという、表裏の反転が楽しい本です。
橘 日本にもいくらでも専門家がいるのに、最初は、そもそもなぜ私が書かなきゃいけないのかと思ってました。結局自分でやることにしたのは、「知のパラダイム転換」を知らず、意味のないことをひたすら勉強させられるのでは若い人がかわいそうだからです。あいかわらず日本の人文系アカデミズムの世界では、「進化論で根拠づけられていない主張には価値がない」という常識は"言ってはいけない"ことになっている。
日本で進化論について人文系の人が正面から扱った本は、吉川さんの『理不尽な進化――遺伝子と運のあいだ』(2014年、朝日出版社)くらいですよね。もちろん自然科学系の人が書くことはありますが、両者のあいだには深い溝がありそうです。
吉川 人文系の世界では進化論は、いまでも「ワンダフル・ライフ」や「センス・オブ・ワンダー」的な扱いが主流で、もちろんそれも悪くはないのですが、進化の産物としての人間にはあまり触れたがらないですね。
橘 人間を含むすべての生き物は遺伝子のヴィークル(乗り物)で、社会も人のこころも遺伝子の生存戦略に支配されているという、ドーキンスが喝破したことが認められないんでしょうね。一方で、アカデミズムからバッシングされた竹内久美子さんは、たしかにわきが甘い部分もあると思いますが、書いているものはピンカーなどの進化心理学と繋がっています。彼女が監訳したロバート・ライト『モラル・アニマル』(1995年、講談社)も興味深く読みました。
吉川 竹内さんはピーター・シンガーの『現実的な左翼に進化する』(2003年、新潮社)も訳していますよね。
橘 目のつけどころは鋭いし、先見性があると思います。むしろ早すぎたのかな......。アカデミズムの外部にいる読書人層へのドーキンスの普及において、竹内さんの功績は大きいのではないでしょうか。背後には現代の進化論の膨大な蓄積があるのに、媒体が週刊誌だからか、「面白おかしく書いてるだけ」と思われたのは残念です。
吉川 アカデミズムは、少数の例外を除いて、歯牙にもかけないという状況だったのでしょうね。しかし、彼女の主張を真正面から批判しようと思ったらなかなか大変だと思います。竹内さんがソースとしている論文自体は学問的な精査を受けたものばかりですし。批判できるとすれば、週刊誌の読者にウケそうな主張──女性差別や身分制度の肯定など──ばかりを選択的に、しかも宿命的なものとして正当化しようとする点でしょうか。これでは、たとえば橘さんがたびたび論じられているような、「自由」「平等」「共同体」の観念も進化的な基盤をもつということや、功利主義の社会思想は進化的な基盤をもたないことでかえって効力を発揮するということなどが、すべて理解不能になってしまいます。論争の泥沼に入ることになったかもしれませんが、あえて入るべきだったかもしれません。
やはり、まともなリベラルの感覚を持っている人からすると、進化論でわかったことは"ヤバい"ところを含むんです。だから蓋をしておきたい。「竹内久美子はトンデモだ」と批判して安心しておきたい。でも本当は蓋を開けるしかないし、すでにもう開いている。
橘 蓋を閉じて見て見ぬふりを続けてきたアカデミズムに問題があるのでしょうね。実際はアカデミズムにもいろいろあったのでしょうけれど、世間には少なくともそう映る。ただ、いまはユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史――文明の構造と人類の幸福』(2016年、河出書房新社)が日本でもビジネス書大賞を受賞して何十万部も売れる時代ですから、逆にビジネスパーソンの方がタコツボ化したアカデミズムより先行していると思います。ああいう本を読んじゃうと、もう日本の文系知識人が書いた、エヴィデンスのない感想文みたいなものは読めないんじゃないでしょうか、時間の無駄だから。
◇ドーキンスから生まれた知の流れ
吉川 さて、『利己的な遺伝子』にはいったいなにが書かれているのか。簡単にお話しできればと思います。
人間は謎めいた存在です。自分のことを制御できないし、内なるデーモンのようなものが存在する。これが従来の人間理解の根っこにあったわけです。しかし、ドーキンスはこれまでロマン的にしか語れなかった人間の「なぜ」にエヴィデンスがあることを示しました。
フロイトが言うには、「人間は3回自尊心を傷つけられた」。1回目はコペルニクスの地動説によって地球が中心でないことがわかった。2回目がダーウィンの進化論で人間が中心でないことがわかった。3回目がフロイトの無意識の発見で、意識が中心じゃないことがわかったと。でも、それらの業績にドーキンスは匹敵します。まずダーウィンの理論を完成させた。
橘 さらに、フロイトの業績も内包してしまったんですよね。脳を解析すると、意識は無意識の上に乗っかっていることがわかる。フロイトの精神分析も現代の進化論によって大きく書き換えらえています。
吉川 先日「猫町倶楽部」という読書会で『利己的な遺伝子』を課題図書として読んだのですが、ほとんどの人が「はじめて読む」と言っていました。有名な本ですが、実際に読んでいる人は少ないのでしょう。参加された方々は、かなり感銘を受けている様子でした。発売から40年も経っているのに、こんなふうに読まれる本はなかなかないですよね。
橘 ニュートンの法則が何年たっても変わらないように、ドーキンスの議論も色あせない。細部には異論があるかもしれませんが、原理的な主張をしているから、何十年たっても読む人に新しい発見をもたらすのだと思います。
進化論を一新した血縁淘汰などの「革命」が始まったのは1960年代ですが、一般の人はうまく理解することができませんでした。それをはじめて大衆が理解できるように、『利己的な遺伝子』というインパクトのあるタイトルで"プレゼン"したのがドーキンスのイノベーションです。『利己的な遺伝子』の「第2版へのまえがき」に書いてあるように、ジョージ・ウィリアムズやジョン・メイナード=スミス、ウィリアム・ハミルトン、ロバート・トリヴァースら、ドーキンスの周りにいた生物学者たちの画期的なアイデアを総合して一般向けに解説したところに功績があります。
吉川 ドーキンスは科学者としては変わった経歴ですよね。もともとは動物行動学を専攻していたのですが、一般向けに書いた初めての本『利己的な遺伝子』がいきなりベストセラーになる。『好奇心の赴くままに――ドーキンス自伝1 私が科学者になるまで』(2014年、早川書房)を読むと、良家の知的な両親のもとで生まれて、みんなから愛されて、賢くて、おまけにハンサムで、あまつさえ才能を開花させてそれが認められて......とまあ、嫉妬する気も失せます(笑)。
『利己的な遺伝子』が発売されてから一番大きく変わった点は、「エンジニアリング」の考え方が拡張されたことでしょうね。生命科学の革命が、人間、社会にも適用されていきました。
橘 DNAが4つの記号の組み合わせなのだから、理論的には、生命の秘密はコンピュータで工学的に解き明かすことができるはずです。実際にゲーム理論を使って、昆虫や鳥、爬虫類の行動が数学的に解明されていきます。
そうなると、その知見を人間の心理や行動にも拡張しようとする研究者が出てくる。これは生物学だけでなく、人間は合理的な選択をすると仮定してゲーム理論で分析していたミクロ経済学でも、不合理なバイアスを組み込んだ行動経済学が大きく発展しています。
吉川 ご存じの通り、2017年のノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラーは行動経済学の権威です。彼が提唱するナッジ理論では、「ひじで軽くつつく(Nudge)」ように人間の行動を変えます。たとえば、スーパーマーケットの動線を変え、人間のバイアスに訴えかけることで野菜を多く買ってもらうような設計にする。結果として人々の健康増進が達成される。
橘 いくら複雑な方程式をつくってもリーマンショックのような出来事をまったく予想できないとしてマクロ経済学を見捨てたひとたちは、膨大なビッグデータをコンピュータに全部突っ込んで、AI(人工知能)を使って解析しようとしています。グーグルをはじめとして、シリコンバレー系の人たちはいまやみんなこの考え方でしょう。
さらにドーキンスは、これまでの議論をまとめただけではなく、「ミーム」の概念を生み出す挑戦もしています。ここから、遺伝と文化が共進化するという文化進化論が生まれました。
吉川 ドーキンスの思想がハブとなって、さまざまな分野に枝分かれしていった40年と言えるでしょうね。
橘 その基本を押さえておかないと、今なにが起きているのかわからない。これからはテクノロジーを使って社会を最適設計すればいいという功利主義が政治思想の中心になっていくでしょうが、そのなかでも"右派"は個人のモチベーションを重視したナッジを、"左派"は平等主義に基づいたベーシックインカムを追求するでしょう。両者とも現代の進化論をベースにしていますから、ドーキンスから生まれた知の流れです。
ただ、シリコンバレーの最先端にいるような人たちは、源流であるドーキンスの本は読んでいないのではないかと思います。物理学を勉強するのにニュートンの『プリンピキア』から始めなくてもいいように、もはや現代の知の基盤になっている。
吉川 ここで私たちが挙げる10冊が一見バラバラにみえたとしても、じつはすべて『利己的な遺伝子』の流れを汲んでいるものなんですよね。
◇それでも虹は美しいのか?
吉川 私が『利己的な遺伝子』をそれなりにスムーズに理解できたのは、1993年に真木悠介さんが刊行された『自我の起原』(1993年、現在は岩波現代文庫)を同時期に読んだからかもしれません。運がよかったと思います。この本は、利己的な遺伝子の理論をベースにすると人間の自我や社会はどう捉えられるのかということを理論的に考察しています。
橘 私はこの本だけは読んだことがないのですが、真木さんは慧眼ですね。
吉川 彼自身、危機感があったのでしょうね。これがなかったら、私も「生き物は不思議だなぁ」と思うだけだったかもしれません。橘さんが衝撃を受けたというスティーヴン・ピンカー『人間の本性を考える』の邦訳は2004年刊行ですが、日本でも潮目が変わった頃ですよね。
橘 進化論が人間にも適用できることを教えてくれたエポックメーキングな本です。でも言われてみれば当たり前で、私たちの感情だって進化の過程でなんらかの理由があって作られたものです。それでも、私にとっては目から鱗のような体験で、ドーキンスはこんなことを言ってたんだ、というのはこの本を読んで初めてわかりました。
吉川 この本は売れましたよね。朝日新聞の書評で絶賛した山形浩生さんや、『虐殺器官』(2007年、現在はハヤカワ文庫)を書いて早逝した伊藤計劃さんの影響も大きかったと思います。このSF小説には、ピンカーやダニエル・デネットらの進化心理学的知見が盛り込まれています。
橘 デネット『ダーウィンの危険な思想――生命の意味と進化』(1995年、青土社)の功績もあるでしょうね。この本、あまりに厚かったので読むのに苦労しましたが......。
吉川 タイトルがすべてを言い切っている本ですよね。
橘 デネットは、意識についても進化論を無視しては語れないとして、『利己的な遺伝子』が哲学への挑戦であることに気づいた最初の哲学者です。最近の著者だと、ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0――政治・経済・生活を正気に戻すために』(2014年、NTT出版)が挙げられます。人間は不合理なものだと前提にしたうえで、リベラルなデモクラシーを守るためにどうすればいいかを一生懸命考えています。
古典的な経済学の「合理的経済人」に疑問を投げかけたのはダニエル・カーネマン『ファスト&スロー――あなたの意思はどのように決まるか?』(2012年、現在はハヤカワ文庫NF)で、そこから行動経済学が大きく発展し、セイラーの『行動経済学の逆襲』(2016年、早川書房)のように政策に応用する流れが出てきました。合理的経済人で現実を説明できないのは人間の選択に進化のバイアスがかかっているからですが、ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学』(2014年、紀伊國屋書店)も日本でもっと評価されていい本だと思います。これは政治思想の対立を進化論的に解き明かした本です。
吉川 ケヴィン・ケリー『テクニウム――テクノロジーはどこへ向かうのか?』(2014年、みすず書房)も、ドーキンスから霊感を得ている本ですよね。テクノロジーを生態系のように捉え、進化するものだと考えている。生物は遺伝子の乗り物であるのと同様に、テクノロジーもスティーブ・ジョブズなどの天才を乗り物にして進化すると考えています。
橘 そして売れに売れている『サピエンス全史』。すごく新しいことが書かれているわけではありませんが、現代の進化論の成果を見事に歴史に適用しています。本当にヤバい「人種」の問題をスルーするところなども賢いと思います。
吉川 進化論的視点を人文学の中心地である歴史叙述に取り入れた本ですよね。ジュディス・リッチ・ハリス『子育ての大誤解――重要なのは親じゃない』(2000年、現在はハヤカワ文庫NF)は、アメリカではピンカーが絶賛して売れましたが、日本では橘さんが『言ってはいけない』(新潮新書、2016)で取り上げられてから注目されましたよね。橘さんは文庫版の解説も書かれています。
橘 在野の心理学者であるハリスは、行動遺伝学において、知能や性格などのほとんどが遺伝と外部の環境(非共有環境)で説明でき、子育て(共有環境)が子どもに与える影響はほぼゼロだという謎を見事に解きました。子どもは遺伝と友だち環境のなかで自分の"キャラ"をつくっていく。日本では親の子育てが子どもの将来を決めると信じられていますが、賢くていい子に育つのはたまたま運がよかったからなんですね。子育てが成功したと自負している人にとっては、アイデンティティを否定されたような気がするでしょうが。
吉川 それこそ「公正世界仮説」といって、ヒューマン・ユニヴァーサルな認知バイアスですよね。自分の努力に対しては、公正な結果が返ってきて報われるはずだと人間は思い込んでしまいがちです。逆に、たんに運がわるかっただけの人に対しても本人の努力が足りなかったのだという呪いをかけてしまう。私の本『理不尽な進化』でも、この公正世界仮説が進化論の理解をゆがめていることを書きましたので、ぜひ手に取ってみてください。
橘 進化論はものすごくシンプルな原理だから、さまざまな領域に応用できる。逆にいえば、人間や社会についてなにかを主張するなら、それが現代の進化論とどのように繋がるかを説明してくれないと評価できません。
吉川 人類が考えだしたもののなかで、これ以上に首尾一貫した説明はないですからね。デネットは、ダーウィニズムを「万能酸」と呼んでいます。この理論はあらゆる事物を侵食していく。だからこそ「危険な思想」だというわけです。
橘 あらゆるものをアルゴリズムに還元していくといったい何が起きるのか......この問題はあらためて考えないといけないでしょうね。
吉川 ドーキンスは『虹の解体――いかにして科学は驚異への扉を開いたか』(2001年、早川書房)という本を書いています。虹は美しい。この美しさがなくなるわけではないけれども、いまでは科学でそれを解析することができる、そうドーキンスは言っています。人間や社会についても「虹の解体」が進みつつあるのでしょう。
橘 すべて解明されたとき、それでもまだ虹は美しく見えるのか? 私たちはいま、この重い問いを突きつけられているのだと思います。
■橘 玲&吉川浩満《選》『利己的な遺伝子』をめぐる10冊■
⇒下巻はこちら
社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学
ジョナサン・ハイト、高橋洋 / 紀伊國屋書店
2014/04出版
ISBN : 9784314011174
価格:¥3,024(本体¥2,800)
『Wired』の創刊編集長によるテクノロジー版〈種の起源〉。
⇒下巻はこちら
橘 玲(たちばな・あきら)作家。1959年生まれ。『「読まなくてもいい本」の読書案内――知の最前線を5日間で探検する』(筑摩書房)、『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』『新版 お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方――知的人生設計のすすめ』(以上、幻冬舎文庫)、『80's―― ある80年代の物語』ほか、著作多数。『言ってはいけない――残酷すぎる真実』(新潮新書)で新書大賞2017を受賞。
吉川浩満(よしかわ・ひろみつ)文筆家。1972年生まれ。『理不尽な進化――遺伝子と運のあいだ』(朝日出版社)、責任編集『at プラス 32 特集・人間の未来』(太田出版)、山本貴光との共著に『脳がわかれば心がわかるか――脳科学リテラシー養成講座』(太田出版)、『問題がモンダイなのだ』(ちくまプリマ―新書)などがある。紀伊國屋書店のPR誌scriptaに「哲学の門前」を連載中。
リチャード・ドーキンス(著)/日髙敏隆 岸 由二 羽田節子 垂水雄二 (訳)/紀伊國屋書店
2018年2月15日発売
ISBN : 9784314011532
価格:¥2,916(本体¥2,700)
四六判上製 584頁