熊本駅高架化し商業施設開業 JR九州17日ダイヤ改正 新八代ホーム無人化や減便 県内利用者からは戸惑いも [熊本県]
JR九州が17日に実施するダイヤ改正に伴い、熊本駅で高架ホームや商業施設が完成するなど熊本の玄関口の姿が大きく変わる。九州新幹線新八代駅のホーム無人化や、特急「有明」の県内乗り入れ中止、普通列車の減便など利用者や地域への影響が心配される変更も行われる。
高架化するのは、鹿児島線の熊本-上熊本間など約6キロと、並行する豊肥線の約1キロ。事業開始前にあった踏切15カ所がなくなる。
熊本駅は17日、1~3番ホームが高架化。ホーム下に同日、飲食や土産物など計60店舗が入る「肥後よかモン市場」が開業する。JR九州熊本支社は26日、駅ビルから高架下へ移転。社屋は木材を重ね強度を高めたCLT(直交集成板)の平屋となる。地上の0~2番ホームは廃止され、跡地に商業ビルが建つ(2021年開業予定)。
新八代駅の新幹線ホーム無人化は、県内では2016年の新玉名駅に次ぎ2カ所目。駅員に代わって列車の車掌が発着時の安全確認をする。ダイヤ改正に伴い県内4路線(鹿児島線、豊肥線、三角線、肥薩線)で普通列車を減便する。
特急「有明」の乗り入れ最終日となった16日、利用者からは戸惑う声が聞かれた。佐賀県鳥栖市から荒尾駅に来た高校2年生の中山健人さん(17)は「熊本でのラストランを見るために来た」。荒尾市の会社員男性(65)は「40年近く、出張のたびに利用してきた。これからは久留米駅で新幹線に乗り換える必要があり本当に不便だ」と話した。
=2018/03/17付 西日本新聞朝刊=