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【社会】

「なぜ前川氏?」繰り返す 文科省、天下り 出会い系強調

文科省から名古屋市教委に送られた質問状

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 名古屋市立八王子中学校が前川喜平・前文部科学次官を招いた授業の内容について、文科省が学校側に報告を求めた問題で、市教育委員会は十六日、文科省と市教委がやり取りしたメールを公開した。文科省は、前川氏が天下り問題で引責辞任したことや「出会い系バー」を利用していたとの報道に触れ、前川氏を招いた理由を問いただし、「具体的かつ詳細に」報告するよう求めていた。 

 文科省と市教委側は二回ずつメールを送り、市教委側は学校長がほとんど回答した。

 文科省は一日付のメールで、前川氏について「教育行政の事務の最高責任者としての立場にいましたが、いわゆる国家公務員の天下り問題で辞職し、停職相当とされた経緯があります」と説明。さらに「報道などにより次官在任中にいわゆる出会い系バーの店を利用し、女性と食事をしたり、時に金銭を供与したりしたことが公になっています」として、前川氏を招いた理由をただした。

 市教委側は五日付の返信で「天下り問題は、文科省ひいては国家公務員全体の問題」と答え、出会い系バーの出入りも「良心的な目的であったことが報道されています。いずれも講演依頼の障害になるとは考えませんでした」と回答した。

 文科省は六日付のメールで再び、「前川氏は天下り問題に直接関与したことが認められ、停職相当とされた」とし、「このような責任を問われた方が、道徳教育を行う学校で授業を行ったことについて見解をご教示ください」と聞いた。出会い系バーの出入りも「疑われるような行動は取るべきではないといった報道も見られます」と記した。

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 市教委側は七日付の返信で「私(校長)が前川さんにお願いしたのは、私がじかにお会いしてお聞きしたお話や、私が感じた前川さんの人となりから判断したもの」と応じた。

 前川氏は、学校法人「加計(かけ)学園」が新設する獣医学部の経緯が不透明と指摘し、会見で「公正、公平であるべき行政のあり方がゆがめられた」と発言。国会にも参考人招致されている。

 

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