4町村で原乳の出荷制限解除

原発事故のあと福島県内に出され、その後も続いていた原乳の出荷制限のうち、去年春に避難指示が解除された4つの町と村の地域について、安全性が確認されたとして、国は16日、制限を解除しました。

原乳の出荷制限が解除されたのは、川俣町の山木屋地区と、飯舘村、浪江町、富岡町のいずれも原発事故の帰還困難区域を除く、あわせて4つの町と村の地域です。
これらの地域では、原発事故の避難指示が去年春に解除され、このうち町内での営農再開を希望する酪農家がいた川俣町山木屋地区で、県が去年7月から原乳の安全性を確かめるための実証的な飼育を行い、原乳の放射性物質検査を続けた結果、すべて国の基準値を下回ったということです。
このため県は16日、川俣町と同じ時期に避難指示が解除された3つの町村の地域も環境は同じだとして、あわせて出荷制限の解除を国に申請し、国は16日付けで制限を解除しました。
営農再開を希望する川俣町の酪農家は、来週にも原乳の出荷を再開することにしていて、原発事故のあと、一時、避難指示が出された地域で酪農が再開されるのは、去年の楢葉町に続いて2例目になります。
一方、双葉町と大熊町の全域と、それに帰還困難区域に指定されている地域では、引き続き、原乳の出荷が制限されています。