みずほ銀元行員 脱税で在宅起訴
みずほ銀行で、海外の機関投資家などが保有する株式の管理を担当していた元行員が、投資家宛に送られてきた大量の株主優待券を着服して換金し、1億2000万円あまりを脱税していたとして、東京地検特捜部から所得税法違反などの罪で在宅起訴されました。
在宅起訴されたのは、みずほ銀行決済営業部の元行員、堀田尚被告(50)です。
関係者によりますと堀田元行員は、海外の機関投資家などが国内で保有している株式の管理を代行する業務を担当していましたが、おととしから去年にかけて投資家宛に送られてきた大量の株主優待券を着服し、換金して不正な利益を得ていたということです。
東京地検特捜部は元行員が不正に得た資金など2億7500万円の所得を隠し、1億2100万円を脱税していたとして、所得税法違反と盗みの罪で在宅起訴しました。
大手銀行などは海外の機関投資家が保有する株式などを管理し、決済や配当金の受け取りなどを代行する「カストディ」と呼ばれるサービスを提供しています。
管理する株式などの残高が数十兆円規模に上る銀行もあるということですが、海外の機関投資家にとって日本国内の企業の株主優待券は利用価値が低く手続きも煩雑なため、銀行側が廃棄するよう契約に盛り込まれているケースがあるということです。
関係者によりますと、堀田元行員は着服したおよそ2万9000枚の株主優待券を金券ショップなどで換金していたということで、すでに懲戒解雇されているということです。