ご飯、うどん・・・ 炭水化物減らすダイエット 60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心
2018年03月15日
JA全中が運営する「ミノーレ」では温かいご飯を入れる弁当が好評だ(東京・大手町で)
糖質制限ダイエットは老後にしわ寄せも──。ご飯やうどんなどの炭水化物を減らした食事を長期間続けると、高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなるとの研究を東北大学大学院がまとめた。糖質制限は「内臓脂肪を効率的に減らす」と話題になっているが、マウスを使った試験では人間の年齢で60代後半からの老化が顕著だった。研究内容は名古屋市で15日から始まる日本農芸化学会で、17日に発表する。(立石寧彦)
同大学院農学研究科のグループは、食事の量を減らさず炭水化物の量を制限し、その分をタンパク質や脂質で補う「糖質制限食」について、摂取と老化の影響を分析。マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。
一般的な食事を与えたマウスは多くが平均寿命よりも長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多かった。死んだ個体は平均寿命より20~25%ほど短命だった。また、糖質制限の個体は見た目も同齢の一般食の個体と比べて背骨の曲がりや脱毛などがひどく、老化の進度が30%速かった。
同科の都築毅准教授によると、現時点で詳しいメカニズムははっきりしていないが、「糖質制限食の個体は、血液中に多く存在するとがんや糖尿病の発症が早くなる可能性が高まる物質が多くなっていた」と、食事による違いを指摘する。
さらに、若い時期は影響が目立たないために健康そうに見えるが、加齢が進んで人間の年齢換算で60代後半になると、外見的な老化が進行し、皮膚の状態の悪さがはっきりしてくるという。
同グループは「長期の糖質制限はマウスの皮膚や見た目の老化を促進し、寿命を短くする」と結論付けた。都築准教授は「極端な食事スタイルは健康維持に有益ではないと発信し、誤った食生活を見直すきっかけにしてほしい」と期待する。
そもそも、炭水化物は太る原因なのか──。糖質制限が話題となる一方で、米飯を中心とした健康づくり活動も活発だ。
JA全農は、スポーツクラブを運営するルネサンスと「おにぎりダイエットプログラム」を共同開発。おにぎり中心の食事とトレーニングを組み合わせて、無理なく体重を減らせるため「米はダイエットの敵ではない」として、2016年から成果を広めている。
プログラムでは、年代や性別などから1日の消費カロリーを計算し、食べるおにぎりの個数を決定。筋力トレーニングやランニングと組み合わせた結果、16年の調査では1カ月で7割が500グラム以上減量。17年は1カ月で7割が腹囲を1センチ以上減らせた。
おにぎりはパンや麺類などの他の炭水化物と違い、コレステロールを含まないため、同量ならばご飯の方がカロリーは低いという。東京・大手町のJAビルでJA全中が運営する「ミノーレ」では、炊き立てのご飯を入れて提供する弁当が人気だ。売り上げは09年のオープン当時の1日250個から、550個と倍以上に増えている。大盛りを頼む人も多いという。
東北大大学院が報告
同大学院農学研究科のグループは、食事の量を減らさず炭水化物の量を制限し、その分をタンパク質や脂質で補う「糖質制限食」について、摂取と老化の影響を分析。マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。
一般的な食事を与えたマウスは多くが平均寿命よりも長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多かった。死んだ個体は平均寿命より20~25%ほど短命だった。また、糖質制限の個体は見た目も同齢の一般食の個体と比べて背骨の曲がりや脱毛などがひどく、老化の進度が30%速かった。
同科の都築毅准教授によると、現時点で詳しいメカニズムははっきりしていないが、「糖質制限食の個体は、血液中に多く存在するとがんや糖尿病の発症が早くなる可能性が高まる物質が多くなっていた」と、食事による違いを指摘する。
さらに、若い時期は影響が目立たないために健康そうに見えるが、加齢が進んで人間の年齢換算で60代後半になると、外見的な老化が進行し、皮膚の状態の悪さがはっきりしてくるという。
同グループは「長期の糖質制限はマウスの皮膚や見た目の老化を促進し、寿命を短くする」と結論付けた。都築准教授は「極端な食事スタイルは健康維持に有益ではないと発信し、誤った食生活を見直すきっかけにしてほしい」と期待する。
「同時に運動」 効果的 全農が提唱
そもそも、炭水化物は太る原因なのか──。糖質制限が話題となる一方で、米飯を中心とした健康づくり活動も活発だ。
JA全農は、スポーツクラブを運営するルネサンスと「おにぎりダイエットプログラム」を共同開発。おにぎり中心の食事とトレーニングを組み合わせて、無理なく体重を減らせるため「米はダイエットの敵ではない」として、2016年から成果を広めている。
プログラムでは、年代や性別などから1日の消費カロリーを計算し、食べるおにぎりの個数を決定。筋力トレーニングやランニングと組み合わせた結果、16年の調査では1カ月で7割が500グラム以上減量。17年は1カ月で7割が腹囲を1センチ以上減らせた。
おにぎりはパンや麺類などの他の炭水化物と違い、コレステロールを含まないため、同量ならばご飯の方がカロリーは低いという。東京・大手町のJAビルでJA全中が運営する「ミノーレ」では、炊き立てのご飯を入れて提供する弁当が人気だ。売り上げは09年のオープン当時の1日250個から、550個と倍以上に増えている。大盛りを頼む人も多いという。
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不安解消へ対策万全に 公明合同会議承認案など了承
米国を除く11カ国によるTPP11の署名を受け、公明党は14日、TPP等総合対策本部(総合本部長=石田祝稔政調会長)と内閣部会、外交部会の合同会議を開いた。政府が国会に提出するTPP11の承認案と関連法案を了承。農業者に不安の声があることを踏まえ、政府に万全の対応を求めた。
2018年03月15日
米中貿易摩擦激化 農業への飛び火に警戒
トランプ米大統領の自国第一主義が世界を揺るがす。今回の鉄鋼・アルミニウムの輸入制限で万が一、報復合戦となれば米中貿易戦争に発展しかねない。農産物貿易に飛び火する可能性も高い。日本への一層の市場開放要求につながる恐れもある。今後の行方を注視すべきだ。
トランプ氏の政治カレンダーは2020年秋の次期大統領選からの“逆算”である。これを念頭に、さまざまな政治判断で耳目を集める作戦だ。
11月6日には米国議会中間選挙がある。16年大統領選でのロシア疑惑が消えない中で、訴追手続きの主戦場となる下院の過半数割れは、大統領の弾劾裁判に道を開く。13日には、その前哨戦として鉄鋼産業が盛んなペンシルベニア州で下院補選がある。政権内の対立も目立つ。関税反対派のコーン国家経済会議委員長の辞任表明は、政権内の保護主義傾斜を一段と加速しかねない。
一方で安倍晋三首相は4月初めに訪米する。日米首脳会談の行方を注視したい。急転直下の朝鮮半島情勢も踏まえたものだが、逆に安全保障と通商交渉とを絡め譲歩を迫られないか。
8日、世界の通商問題を左右する二つの出来事があった。米国の一方的輸入制限措置と、南米チリでの米国抜きの11カ国による環太平洋連携協定(TPP)11の合意文書署名式だ。
トランプ大統領が鉄鋼とアルミニウムの輸入増が米国の安全保障を脅かしているとして鉄鋼25%、アルミニウム10%の関税を課す文書に署名した。発動は2週間後の23日。それまでに同盟国を中心に適用除外交渉を行う。標的は中国だ。いまひとつの動き。同日のTPP11署名式でチリのムニョス外相は「保護主義的な圧力に対抗する」と表明した。日本は主導的な役割を担ったが、万全の国内対策が欠かせないことは言うまでもない。
二大経済国、米中の今後の行方はどうなるのか。
中国は現在、20日までの日程で国会に当たる全国人民代表大会(全人代)を開催中だ。11日には国家主席の任期制限を撤廃する憲法改正案を採択した。一層の強権政治が可能となる習近平政権が、トランプ氏の一方的な通商対応にどう言及するのか。習主席自ら旗を振る通商戦略「一帯一路」は、TPPへの対抗も兼ねインフラ投資と一体で中国の政治、経済的な影響力を増す。米国は、膨張主義を強める中国けん制へ最強空母をベトナムに寄港させた。
注視すべきは、報復が報復を呼ぶ貿易戦争の懸念と、その悪影響だ。中国は、今回の輸入制限措置で、世界貿易機関(WTO)提訴の他、米国からの主要輸入品目である農産物への対抗措置も示唆。米国産大豆への輸入検疫も強化した。今は日米経済対話のさなかである。中国市場が制限されれば、再び日本への市場開放圧力が強まることもあり得る。鉄鋼だけでなく、農業分野への飛び火に警戒が必要だ。
2018年03月13日
トルコ産鶏肉初輸入 インバウンド需要狙う 住友商事
住友商事(東京都中央区)は、今月からトルコ産鶏肉を国内商社で初めて輸入することに合わせ、小売りや外食バイヤー向けのPRイベントを東京都内で開いた。昨年9月の同国産の輸入解禁を受け、モモ肉を中心に冷凍品を日本市場に売り込む。ハラール対応工場で加工処理し、国内のインバウンド(訪日外国人)需要を狙う。初年度は6000トンの輸入を計画する。
輸入はグループ会社の住商フーズ(東京都千代田区)が行う。同国産モモ肉は身が締まり、解凍時に肉汁が出にくい凍結方法を取るため、他国産よりうま味成分のアミノ酸含有率が高いという。小売価格は、輸入量が最多のブラジル産より高く、国産より安い位置付け。外食では4月から試験利用が始まる。
ハラール対応の工場で処理していることをアピールし、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人の需要もにらむ。今後、同社だけで年間3万トンの輸入を目指す。同社は「現地の輸出余力は十分にある」(食材販売グループ)という。
農水省によると、同国の鶏肉生産量は189万トン(14年)。2割が輸出向けで、中東地域に出回る。日本は、鳥インフルエンザなどの影響で輸入を禁止していたが、17年9月に解禁した。日本の鶏肉生鮮品の17年の輸入量は57万トン。ブラジル産42万トン、タイ産13万トン、米国産2万トンだった。
2018年03月15日
シイタケ粉入りで発売 手軽に栄養摂取 大分県「麦の穂」パンケーキミックス
大分県杵築市にある農事組合法人「新庄農地利用組合」の加工グループ「麦の穂」は、シイタケ粉末入りのパンケーキミックスを発売した。ビタミンDが豊富な天日干しシイタケを使い、手軽においしく栄養を取れるのが売りだ。規格外品を用いており、農閑期の生産者には新たな収益源になる。粉末は同市と東京農業大学が共同開発した。「産官学」が連携し、特産を生かした名物として育てる考えだ。
商品名は「しいたけパウダー入りパンケーキミックス」。バターやジャムと合わせておやつに食べるだけでなく、甘さ控えめなので主食でも楽しめる。サラダやハム、ベーコンとも相性が良い。
東農大によると、機械乾燥した同量のシイタケに比べ、天日干しはビタミンDが100倍多いという。うま味も増す。シイタケが苦手な人でも苦なく食べられる。
販売が本格化すれば、原料シイタケは1キロ当たり1000円で農家から加工を担う業者などが買い取る予定だ。1日干す作業が農家の手間にはなるが、農閑期に対応できるため負担は少ない。
「麦の穂」は1月半ば、消費者のパンケーキミックスに対する反応を確かめるため、東農大と協力して試食販売を実施した。購入を希望する人から取り扱う店について質問を受けるなど、結果は軒並み好評だった。
「麦の穂」の工藤笑子代表は「同大と共に素晴らしい商品が開発できた。試食では特に子育て世代の人から反響があった。健康づくりに役立ててほしい」と話す。
市内の3店舗で販売している。今後は、農産物直売所、東京・世田谷区の東農大の生協などで扱う予定だ。1袋(139グラム)360円。
2018年03月12日
きんこ 三重・JA鳥羽志摩
三重県JA鳥羽志摩が販売する干し芋。管内の農家が丹精して育てたサツマイモ「隼人いも」を加工して作る。釜で炊き上げて、10日から2週間天日干しにすることで、美しいオレンジ色のきんこが出来上がる。
きんこは、干したナマコ(きんこ)に形が似ていることが名前の由来といわれる。そのまま食べてもよいが、ストーブなどであぶるとサツマイモの甘さが増す。海女や漁師のおやつとして昔から親しまれている。
JAホームページから民間の通信販売サイト「バルーミー」のバナーを経由し、購入できる。3袋(1袋200グラム)3800円(送料込み)。問い合わせはJA経済部経済課、(電)0599(43)5889。
2018年03月15日
経済の新着記事
オリジナル「誕生花」カレンダー 贈り物に向く花で366日 名花協
誕生日にはこの花を――。東海地域の生花店約600店舗が加盟する名古屋生花小売商業協同組合(名花協)は、オリジナルの「誕生花」カレンダーをまとめた。全国に普及している従来の誕生花カレンダーには、生花店で手に入りにくい山野草などが含まれるため、全面的に選び直した。東海に大産地がある菊やカーネーションを多く当てるなど地域色も出し、生花店で買える贈り物に向く花を、うるう日も含めた366日分選んだ。
名花協オリジナルの誕生花では、切り花を中心に、旬のものなど誕生日に生花店で買える品目を選んだ。花言葉が「虚栄心」であるピンクのユリなど、印象の良くない花は避けた。例えば2月13日は一般的なマンサクではなくバラ(ラベンダー色)、10月26日は一般的なボタンヅルではなくトルコギキョウ(紫覆輪)にした。
自分の誕生花を聞いた女子高生の反応がきっかけで作成を始めた。2016年のイベントで名花協の運営ブースに、誕生花を聞きに女子高生が訪れた。調べると「ガマ」。茶色の穂が写る画像を見た女子高生は戸惑いながら去ったという。名花協の桑原夕佳さんは「ガマが悪いわけではないが、若い人が誕生日にもらう花には向かない。複雑な表情が忘れられない」と話す。
3カ月かけてリスト化し、昨年には仮の写真と花言葉を掲載したパネルを作成。現在、パネルの写真を全て名花協撮影のオリジナル画像に差し替えており、今秋の完成を目指す。完成版は生花店が活用しやすいよう、カレンダーや冊子にすることを検討している。従来はガマだった6月30日には、ピンクのヤグルマギクを当てている。
桑原さんは「花を買うきっかけになる。これを参考に親子や友達同士で贈り合い、花に親しんでほしい」と話す。
2018年03月16日
貨客混載へ技術実験 IoT活用 直売所出荷負担減へ 京都府与謝野町
農家の農産物直売所への出荷の負担を減らそうと、京都府与謝野町などは、IoT(モノのインターネット)を活用し、町内の農家が日常的に車を利用している経路を割り出す実験に乗り出した。将来は、農家の利用頻度が高い経路に町営バスを走らせ、直売所の出荷物をバスに混載することで、農家の出荷負担を減らす計画だ。町は「2021年をめどに形にしたい」(農林課)と意気込む。
2018年03月16日
ご飯、うどん・・・ 炭水化物減らすダイエット 60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心
糖質制限ダイエットは老後にしわ寄せも──。ご飯やうどんなどの炭水化物を減らした食事を長期間続けると、高齢になってから老化が早く進み、寿命も短くなるとの研究を東北大学大学院がまとめた。糖質制限は「内臓脂肪を効率的に減らす」と話題になっているが、マウスを使った試験では人間の年齢で60代後半からの老化が顕著だった。研究内容は名古屋市で15日から始まる日本農芸化学会で、17日に発表する。(立石寧彦)
東北大大学院が報告
同大学院農学研究科のグループは、食事の量を減らさず炭水化物の量を制限し、その分をタンパク質や脂質で補う「糖質制限食」について、摂取と老化の影響を分析。マウスに日本人の一般的な食事に相当する餌を与えた場合と、糖質制限食を与えた場合を比較した。ビタミンやミネラルは同じ量を与えた。
一般的な食事を与えたマウスは多くが平均寿命よりも長生きしたが、糖質制限食では平均寿命まで生きられなかった個体が多かった。死んだ個体は平均寿命より20~25%ほど短命だった。また、糖質制限の個体は見た目も同齢の一般食の個体と比べて背骨の曲がりや脱毛などがひどく、老化の進度が30%速かった。
同科の都築毅准教授によると、現時点で詳しいメカニズムははっきりしていないが、「糖質制限食の個体は、血液中に多く存在するとがんや糖尿病の発症が早くなる可能性が高まる物質が多くなっていた」と、食事による違いを指摘する。
さらに、若い時期は影響が目立たないために健康そうに見えるが、加齢が進んで人間の年齢換算で60代後半になると、外見的な老化が進行し、皮膚の状態の悪さがはっきりしてくるという。
同グループは「長期の糖質制限はマウスの皮膚や見た目の老化を促進し、寿命を短くする」と結論付けた。都築准教授は「極端な食事スタイルは健康維持に有益ではないと発信し、誤った食生活を見直すきっかけにしてほしい」と期待する。
「同時に運動」 効果的 全農が提唱
そもそも、炭水化物は太る原因なのか──。糖質制限が話題となる一方で、米飯を中心とした健康づくり活動も活発だ。
JA全農は、スポーツクラブを運営するルネサンスと「おにぎりダイエットプログラム」を共同開発。おにぎり中心の食事とトレーニングを組み合わせて、無理なく体重を減らせるため「米はダイエットの敵ではない」として、2016年から成果を広めている。
プログラムでは、年代や性別などから1日の消費カロリーを計算し、食べるおにぎりの個数を決定。筋力トレーニングやランニングと組み合わせた結果、16年の調査では1カ月で7割が500グラム以上減量。17年は1カ月で7割が腹囲を1センチ以上減らせた。
おにぎりはパンや麺類などの他の炭水化物と違い、コレステロールを含まないため、同量ならばご飯の方がカロリーは低いという。東京・大手町のJAビルでJA全中が運営する「ミノーレ」では、炊き立てのご飯を入れて提供する弁当が人気だ。売り上げは09年のオープン当時の1日250個から、550個と倍以上に増えている。大盛りを頼む人も多いという。
2018年03月15日
活性化へ事業提案 ワイン・ジビエ活用 地域おこし協力隊ビジネスプラン報告
総務省は14日、地域おこし協力隊ビジネスアワード事業活動報告会を東京都内で開いた。全国の協力隊員が提案した地域の課題解決に向けた事業から優れた案を選定するもので、今回が2回目。採択された4組の協力隊員らが、起業へのスケジュールや資金計画を報告。ワインやジビエ(野生鳥獣の肉)など、特産を活用したビジネスプランの報告があった。
北海道弟子屈町の協力隊員、高木浩史さん(37)は「日本最東端ワイン造り」を報告。3年後にワイナリー開設を目指し、ブドウ増産や損益収支の計画を示した。
愛媛県今治市の吉井涼さん(36)は、「イノシシの骨を使ったジビエラーメン」を発表。来月から店舗営業を開始し、「初年度の目標は年商1000万円」と力を込めた。
山梨県笛吹市の木村早希さん(25)、八木優彰さん(31)は、国産マスタード開発を報告。岡山県備前市の元協力隊員、竹田俊亮さん(30)は、備前焼ブランド化の取り組みを紹介した。
移住・交流推進機構の岩崎正敏理事は「自分の所得をしっかり確保することが重要だ」と講評。NPO法人ETIC.の宮城治男代業理事は「自由な発想でチャレンジしてほしい」と参加者に呼び掛けた。
事業案は、審査で採択されると現地での専門家のアドバイスといった支援が受けられる。報告会には、全国から協力隊員や自治体職員ら約60人が参加した。
2018年03月15日
17年度農業白書骨子案 「若手農家」規模1・5倍 直近10年 従業員雇用割合も増
農水省は14日、2017年度食料・農業・農村白書の骨子案を公表した。49歳以下の担い手や後継者がいる経営体(若手農家)について、直近10年間の動向を分析。稲作や畑作では経営規模が1・5倍に拡大していた。若手農家以外はほぼ横ばいだった。経営規模の拡大に伴い、従業員の雇用や設備投資の拡大を積極的に進める傾向も浮かび、これらの負担軽減策が今後の課題の一つになりそうだ。
食料・農業・農村政策審議会企画部会(部会長=大橋弘東京大学大学院教授)で示した。同部会は4月中旬に次回会合を開いて最終案を議論。5月下旬の閣議決定を目指す。
今回の骨子案では、今後の日本農業をけん引する若手農家がいる経営体に着目。目玉となる特集面で、農林業センサスなどの調査結果を基に、直近10年間の動向を分析した。
若手農家は14万戸(15年)で販売農家全体の1割だった。経営規模を品目別に見ると、稲作単一経営の1戸当たりの経営耕地面積は平均7・1ヘクタール。05年の4・7ヘクタールから1・5倍に増えた。非若手農家はほぼ横ばいだった。稲作以外でも05年に比べ畑作で5割、露地野菜、乳用牛、肉用牛はそれぞれ2割以上経営規模が拡大した。
経営規模拡大に伴い、従業員を雇う経営体も増えている。1年のうち7カ月以上働く従業員らを雇う経営体は10年間で約6000戸増えて1万7740戸。全ての若手農家に占める割合は7・3ポイント増え、12・6%になった。
省力化や低コスト化に向けて積極的に投資も行っている。機械や設備の投資規模を示す「農業固定資産装備率」は、水田作で2930円で、非若手農家の1・2倍。酪農は6629円で、同1・9倍だった。省力化が進み、水田作10アール当たりの労働時間は4割削減。酪農では搾乳牛1頭当たり4分の3に短縮している。
2018年03月15日
トルコ産鶏肉初輸入 インバウンド需要狙う 住友商事
住友商事(東京都中央区)は、今月からトルコ産鶏肉を国内商社で初めて輸入することに合わせ、小売りや外食バイヤー向けのPRイベントを東京都内で開いた。昨年9月の同国産の輸入解禁を受け、モモ肉を中心に冷凍品を日本市場に売り込む。ハラール対応工場で加工処理し、国内のインバウンド(訪日外国人)需要を狙う。初年度は6000トンの輸入を計画する。
輸入はグループ会社の住商フーズ(東京都千代田区)が行う。同国産モモ肉は身が締まり、解凍時に肉汁が出にくい凍結方法を取るため、他国産よりうま味成分のアミノ酸含有率が高いという。小売価格は、輸入量が最多のブラジル産より高く、国産より安い位置付け。外食では4月から試験利用が始まる。
ハラール対応の工場で処理していることをアピールし、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて訪日外国人の需要もにらむ。今後、同社だけで年間3万トンの輸入を目指す。同社は「現地の輸出余力は十分にある」(食材販売グループ)という。
農水省によると、同国の鶏肉生産量は189万トン(14年)。2割が輸出向けで、中東地域に出回る。日本は、鳥インフルエンザなどの影響で輸入を禁止していたが、17年9月に解禁した。日本の鶏肉生鮮品の17年の輸入量は57万トン。ブラジル産42万トン、タイ産13万トン、米国産2万トンだった。
2018年03月15日
農業変える 宇宙の目
宇宙から得た情報を農業生産に活用する動きが広がっている。人工衛星で水田を観測して、米の生育や食味を判断する仕組みを取り入れている青森県の新品種「青天の霹靂(へきれき)」は、米の食味ランキングで4年連続「特A」を取得。埼玉県では、梅の害虫被害を宇宙から監視し、防除に生かす実証が進む。高齢化や人手不足が深刻化する中、相次ぐ人工衛星打ち上げを利用した農業の省力・効率化が期待される。(猪塚麻紀子)
青森産米「青天の霹靂」 収穫期・食味 マップに
青森県が10年かけて開発した「青天の霹靂」。デビュー早々の2014年産から連続で「特A」を獲得できた秘訣は、宇宙からの観測データを生かした生産にある。
県は16年産から、人工衛星から地球を観測するリモートセンシング技術を導入。津軽地方3000平方キロを撮影した衛星画像を分析して「たんぱくマップ」と「収穫適期マップ」(青森県産業技術センター農林総合研究所提供)を作成、産地の水田約8000枚を1枚ごとに色分けして示すことに成功した。
タンパク質は米の食味を左右するため、同品種は厳しい出荷基準を設けている。8月中旬~9月の登熟期の葉色から含有量を判別。これを基に県、JAの営農担当者が指導を行い、次年度以降の施肥設計に活用する仕組みだ。
17年産からは、水田ごとの収穫適期をスマートフォンで知らせるアプリを農家も活用し、良食味米の生産につなげた。
農水省によると、17年産「青天の霹靂」の1等比率は、10月末時点で98・9%と過去最高の出来。技術を開発した県産業技術センター農林総合研究所の境谷栄二生産環境部長は「人工衛星の情報を活用すれば、産地全体で品質の維持が期待できる」と話す。
埼玉の梅農園 虫害ピタリ、適切防除
埼玉県では、宇宙からの“目”が梅の害虫被害を監視する。越生町で梅の生産・加工を手掛ける山口農園は、リモートセンシング技術による適期防除の実証に取り組む。
農家の高齢化や人手不足が深刻化する中、同園は1ヘクタールの自作地に加え、地域の農家の防除を請け負っている。山口由美代表が「消毒や収穫の時期をピンポイントで見極めて作業の負担を減らしたい」と、城西大学薬学部の松本明世教授、リモート・センシング技術センター(東京都)と実証試験をスタートした。
梅の葉は、アブラムシが付くとしおれて変色する。この色の変化を上空から見極め、被害状況や発生場所を割り出す。近赤外線による観測で、人の目では見分けにくい色の違いを識別でき、高所の様子も分かるため、より効果的な防除につなげられるという。
研究を導くのは農家の声だ。山口代表が、梅の陥没症対策や収穫時期の予測など、現場が必要とする技術を提案し、研究員が実証化を探る。「知恵や力を借りることで農業の可能性が広がる」と期待する。同センターは同園での試験を基に、他の果実への応用や海外への普及も視野に入れる。
「農家の勘」数値化
人工衛星打ち上げに民間が参入するようになり、安価に活用できる環境が整ってきた。農研機構・農業環境変動研究センターによると、リモートセンシングの利点は「広く見える」「時間による変化が分かる」「人の目で見えないものも見える」ことだ。産地単位のデータを分析して、「農家の勘」を数値化することが期待できる。
2018年03月14日
お花見気分佐賀の酒PR 東京にバー登場
桜の花びらを敷き詰めたプールに浸かって佐賀県産の日本酒を楽しめる期間限定のバーが東京・表参道に登場し、話題を呼んだ。
飲み物や食材は全て同県産。アスパラガスの漬物などのつまみを提供し、ジェイエイビバレッジ佐賀のみかんジュースも用意した。来店客は、ビニール製の花びら120万枚を深さ50センチまで入った木製のプールの中で、県内の蔵元22社が造った日本酒3銘柄の飲み比べなどを楽しんだ。
店名は「サクラチルバーby佐賀ん酒」。中小企業のPRを支援する、さが県産品流通デザイン公社が初めて開いた。訪れたさいたま市の会社員、阿部香穂さん(25)は「一足早い春と佐賀の日本酒の味わいを感じた」と喜んでいた。11日まで。
2018年03月14日
書店はなくても 本が読めるよ! 石蔵カフェ盛況 加工品も販売 移住就農の窪さん夫妻 鹿児島県南さつま市
鹿児島県南さつま市にあるしょうゆ醸造会社の古い石蔵が月に1度、読書とお茶を楽しむ「ブックカフェ」に変身する。考案者は若手農家の窪壮一朗さん(35)、菜つみさん(32)夫妻だ。鹿児島市内の古書店と手を組み、過疎化で書店が消える中、本に親しむ場所をつくろうと立ち上がった。店内で九州産小麦の焼き菓子を提供したり、自家製ジャムを販売したりと農家らしい演出が好評だ。今では1カ月に70人が集まる“農村サロン”に育っている。(木原涼子)
毎月第2金曜日の午前10時。がらんとした石蔵が、暖色系の照明が照らす落ち着いたスペースに変身する。机や棚には鹿児島の文化や歴史、旅、料理の本など300冊ほどが並ぶ。写真集などを集めた「見て楽しむ本」特集など目玉コーナーも登場。客はコーヒーを飲みながら読書を楽しんだり、気に入った本を購入したりする。
かんきつ農家の2人が、地元老舗のしょうゆ醸造会社から使わなくなった石蔵を借り、テーブルと椅子を持ち込んで2017年10月から月1回開く。来店者の多くは近所の住民だ。
窪さん夫妻は7年前に神奈川県から移住し、ポンカンなどのかんきつ栽培と農産加工・販売を始めた。田舎暮らしを満喫していたが、困ったのが近くに書店がないこと。一番近い店でも車で30分ほどかかる。読書が共通の趣味だった2人。「本はインターネットでも買えるが、子どもたちが好きな本を手に取って選べる場所がない。地域にはカフェもなく、気軽に本を楽しめる場所が欲しかった」と話す。そんな危機感があった。
多くの人に楽しんでもらう秘訣(ひけつ)が、古書店と組んだ本の品ぞろえと、農家だからできる「おもてなし」だ。コーヒーのお供は、菜つみさんお手製の焼き菓子。九州産の小麦を使う。次は、特産の「知覧茶」や蔵に関連付けてしょうゆを使ったメニュー開発が目標だ。自園のキンカンを使ったジャムなど、加工品も販売する。本は、鹿児島市で古書店「つばめ文庫」を営む友人が、お薦めの作品を毎回、持ち込む。
開始当初は数えるほどだった来店者も今では口コミで増え、約70人以上が来店。JA南さつまの広報誌にも登場し、地域内での知名度も上がってきた。壮一朗さんは「小さな町で喫茶店もない。本がきっかけで地域の人たちとも共通の話題が生まれ、交流できる場所が一つ増えた」と手応えを実感する。次回は4月13日午前10時~午後8時。
ネットに押され・・・小規模店 続々と撤退 ここ10年2割減少
書店数は全国的に減っている。日本出版インフラセンター(JPO)の調査によると、全国の書店数(16年度)は1万4098店と9年連続で減少。10年間で2割の店が消えた。郊外のショッピングモールなどに大型店が増える一方、経営力で劣る小規模店が廃業している。JPOは「特に100坪(約330平方メートル)未満の小規模店の消滅が顕著だ」と言う。
残る書店も、接客にかかる手間や人件費を抑えるため、売り場を持たず小売りをしないケースが多い。学校など特定の相手に本を卸す方法で息をつないでいる。
出版取り次ぎ大手のトーハンによると、全国の書店のうち、売り場がない店が2割。香川県を除く46都道府県のうち、420の自治体に広がっている。JPOによると、青森県八戸市では自治体が書店を経営する例もあるという。
2018年03月13日
野菜相場が急落 好天気温上昇 葉茎菜類の生育回復
高騰が続いた野菜相場が下げてきた。野菜全体の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は3月に入って急落し、上旬は1キロ187円と、ピークだった1月上旬の24%安。好天や気温上昇で生育遅れが回復し、葉茎菜類を中心に入荷が潤沢となっている。価格は現時点で過去5年平均(平年)をやや上回るが、市場関係者は「全般に増量が見込まれ、月末にかけて平年を割り込む可能性もある」と指摘する。
野菜相場は、台風被害が発生した昨年秋から高騰。冬場の低温や水不足で生育不良が長引き、品薄が続いた。3月に入ると一転し、天候の安定により生育が回復。上旬の大手7卸の販売量は2万9705トンと、平年を1割近く上回った。
特に葉茎菜類の急落が目立つ。東京都中央卸売市場大田市場では12日、愛知産のキャベツが1ケース(10キロ・8玉・高値)1620円と、1週間前の4割安で取引された。それ以外にも、愛知産のブロッコリーが1ケース(5キロ・秀12玉・高値)2160円で2割安、茨城産のホウレンソウが1袋(200グラム・高値)108円で2割安となった。
卸売会社は「年末からの高値続きで消費が伸び悩んでいる。スーパーは葉茎菜類の売り込みを控え、増量に対応できていない」と分析する。
トマトなどの果菜類は、3月上旬の日農平均価格が1キロ349円で、平年の1割安と軟調な取引が続く。産地が加温に力を入れ、作柄は良好だ。
一方、ダイコンなどの根菜類は1キロ162円で8割高と、春作の遅れが回復していない。
相場の急落に合わせて売価を下げ、特売を仕掛ける動きも出てきた。東京都内の青果店は、愛知産のキャベツを1個250円、群馬産のホウレンソウを2袋100円で並べ、「この1週間で半値近くに下げた」。値頃感が強まり、「遠ざかっていた客足が戻ってきた」と受け止める。
今後も葉茎菜類や果菜類を中心に、まとまった入荷が続きそう。JA全農いばらきは「ここ数週間は天候が安定し、レタスや水菜などは順調な出荷見込み」と話す。JAあいち経済連も「キャベツの出荷量は平年並みまで回復してきた。肥大も良い」と説明。卸売会社は「サラダ商材を中心に野菜の売り込みが増える」と話し、取引も活発になると見込む。
2018年03月13日