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下呂温泉の日帰り湯ならココ!畳風呂から無料の噴泉池まで、美肌湯めぐり3選+α!

2018.03.15

下呂温泉は、有馬温泉草津温泉と並ぶ「日本三名泉」のひとつとして古くから親しまれてきた温泉です。温泉街には様々な入浴施設がありますが、今回はその中から気軽に日帰り利用できる旅館と公衆浴場、そして無料の露天風呂をご紹介します。

▲温泉街の真ん中を流れる飛騨川の河川敷にある無料の露天風呂「噴泉池(ふんせんち)」

下呂温泉の歴史は、なんと1000年以上!

岐阜県下呂市にある下呂温泉は、平安時代に発見されたと言われ、室町時代には高僧・万里集九(ばんりしゅうく)が、江戸時代には儒学者・林羅山(はやしらざん)が、「天下の三名泉」と称した温泉です。
下呂へは名古屋から「JR特急ワイドビューひだ」で1時間半、車でも約2時間。温泉街には1時間以内無料(30分/100円・税込)の市営駐車場も2カ所あるので便利です。
下呂駅から徒歩圏内の温泉街には50以上のホテルや旅館があり、日帰り湯を楽しめる入浴施設も20以上あります。
▲源泉を管理する温泉タンクが温泉街に4カ所あります。温度の高い源泉は80度以上あるそうです
そんな下呂温泉の特徴は、11の源泉から湧出した温泉を集中管理し、泉温55度で旅館やホテルに供給している点。昔は各施設ごとに源泉を管理し、源泉の違いにより加温や加水もされていたそうですが、温泉資源保護などを目的として全国に先駆け1974(昭和49)年から温泉集中管理システムを導入。そのおかげで温泉旅館組合に加盟している旅館であればどこでも同じ泉質のお湯に入ることができます。
▲こんな噴泉塔も街中にあります。気軽に触れると結構熱いです

下呂温泉の泉質は、pH値9.2のアルカリ性単純温泉。単純温泉というのは、含有する成分の量が一定量に達していない=成分の薄い温泉のこと。つまり刺激が少ないので、子供から高齢者まで安心して入れるということです。
またアルカリ性単純温泉の特長として肌の角質除去やクレンジングなどの美肌効果が期待できるそうで、下呂温泉が「美肌の湯」と呼ばれるのもそれが理由です。
どこでも同じ泉質のお湯とはいえ、当然ですが温泉は施設や雰囲気で感じ方はずいぶん変わります。ということで今回は、温泉ソムリエの資格を持たない筆者が、入浴した体験をもとに3つの温泉施設+αをレポートします。

【1】大正15年から続く公衆浴場「白鷺の湯」

▲大正モダンを彷彿とさせる建築デザインが印象的な「白鷺の湯」

まず最初にやってきたのは、JR下呂駅から下呂大橋で飛騨川を渡り徒歩10分ほどの公衆浴場「白鷺の湯」です。
▲「白鷺の湯」を管理する下呂温泉株式会社の事務局長・服部さん。お会いして早速美肌の湯の効果を実感!

「いまの建物は、大正時代に建てられた初代のデザインを踏襲して平成2(1990)年に改築された3代目になります。お風呂のお湯は、集中管理された源泉をそのまま使用しています。観光客の方も多いですが、地元の常連さんも多くいらっしゃいます」と服部さん。
▲早速ひとつめの日帰り温泉を楽しみます!
▲まずは入ってすぐにある券売機で入場券(370円)を買い、スタッフの方に手渡します。タオルや石鹸、シャンプーなどを忘れたら、ここで購入OK
▲靴を脱いで、まずは2階へ。お風呂は1階ですが脱衣所は男女とも2階です。足の不自由な方専用の脱衣所が1階にあります
▲こちらが男性用の脱衣所。コインロッカー、体重計、洗面台、ドライヤーなどが揃っています。基本的には脱衣所も浴場も造りは男女同じだそうです。ここで服を脱いだら……
▲この階段を降りて浴場へGO!
▲浴場には、ほどよい広さの檜風呂がひとつと10人分の洗い場があります

大正15(1926)年から続く「白鷺の湯」は、湯船が檜風呂のみながら、お風呂に入りながらにして窓の外に飛騨川と山々の眺望を楽しめる公衆浴場です。取材した日はかなり寒く屋内と屋外の気温差が激しくて完全に曇っていました……。
▲この日は平日の午前中だったからか、筆者と常連のおじさんだけ。思う存分手足を伸ばして湯を楽しみました

55度の源泉と循環ろ過したお湯を合わせ42度に管理された温泉は、肌触りが驚くほど滑らかでした。自宅の風呂とは明らかに違うお湯の感覚は、ヌルヌルでもなくシャビシャビでもなく、優しく肌を撫でるようなサラサラ感!普段から熱めのお風呂好き&アトピー持ちの筆者でも気持ちよく入ることができました。
▲湯上りに寛げる休憩室もあります。毎日のように来ているという近所のおじさんとテレビを見ながら会話をして、旅気分を満喫しました!

「白鷺の湯」は、100年近く公衆浴場として親しまれてきただけあり、とても庶民的。銭湯感覚でフラりと立ち寄れる温泉だと感じました。建物や施設は清潔感があって、とても快適です。
ということで、シンプルにお湯だけを楽しみたいという場合や、“はしご湯”の最初のひと風呂 or 締めのひと風呂にもいいかもしれないと思いました。
ちなみに「白鷺の湯」の前には「ビーナスの足湯」という足湯があります(無料)。なぜビーナスなのかは、創業した大正時代の人のセンスだとか……。円形の造りなのでグループで楽しむには良さそうです。「ビーナスの湯」は、55度の源泉かけ流し!筆者は足を入れた瞬間「熱っ!」となりましたが、5分ほどの足湯でかなりホカホカになりました。
▲建物の脇には「日本三名泉発祥之地」と書かれた石碑がありました

【2】日本最大規模の畳風呂のある「小川屋」

次に訪れたのは、「白鷺の湯」から歩いてすぐにある旅館「小川屋」です。
▲飛騨川沿いに立つ「小川屋」は、本館以外に3つの棟がある、昭和24(1949)年創業の人気温泉旅館(写真提供:小川屋)
▲館内に入ると広がるロビー。窓の外に飛騨川を望む、のんびりとした雰囲気

「小川屋」では、ゆっくり宿泊して温泉と食事を楽しむのもオススメですが、この日の筆者は温泉をストイックに追求すべく、断腸の思いでフロントで日帰り入浴(1,000円)の受付を済ませました。

こちらで有名なのが「畳風呂」です。その名の通り、浴場の床がすべて畳なんです!
▲本館の地下1階にある畳風呂。100帖の広さは圧巻!(写真提供:小川屋)

もちろん畳は和室に敷かれているい草のものではなく、樹脂製の特殊な畳です。最初は畳と温泉の普通ではありえない組み合わせに驚かされますが、お湯に浸かっていると畳敷きの空間は想像以上に寛ぐことができて癒されます。
ちなみに畳風呂のいいところは①滑らない、②冷たくない、③柔らかいから転んでも安心が挙げられるそうです。

そして畳風呂の奥の扉から入り、階段を降りると「露天風呂」と「ホワイトイオンバス」の両方を楽しめる「美肌の湯」があります。
▲手前が「ホワイトイオンバス」、奥が「露天風呂」です(写真提供:小川屋)

「ホワイトイオンバス」が白いのは、入浴剤かと思いきや、実はマイナスイオンの細かい気泡をお湯に加えているからだそう。実際に入浴してみると、ものすごく微細な泡の刺激が肌に超気持ちいいー!美肌の湯と呼ばれる下呂温泉のお湯の効果が倍増しているような感覚です。お風呂上りには、腕や頬のしっとりツルツル感が入浴前よりあきらかにUPしていました。

さらにもうひとつ、2017年8月にオープンした浴場「汕(せん)」にも入りました。
▲コンセプトは“飛騨川を具現化した温泉スパ”だそう(写真提供:小川屋)

「汕」は浴場を石の塊で区画整理したようなデザインが特徴。パッと見は無機質に感じますが、実際に入ってみるとかなり居心地がよいお風呂です。
一般的な大浴場だと、湯船の縁に座って湯を楽しむ人が多いため真ん中に座りづらいなと筆者は思っていました。「汕」はその点、大浴場を程よい広さに区切っており、さらに石の塊が目隠しにもなるので、開放感とプライベート感を同時に感じられる画期的な造りなんです。
▲話を伺った「小川屋」の鐘谷(かねたに)さん

「当旅館は、常に新しい挑戦を続け、お客様に喜んでもらえるサービスを提供することが大事だと考えています。いまでは当旅館の代名詞でもある畳風呂もそうですし、ホワイトイオンバスや汕もそうです。次は露天風呂のリニューアルが2018年のゴールデンウィークぐらいには終わると思いますので、ぜひまたお越しください」と鐘谷さん。

旅館としての心意気がハードとサービスのクオリティを保ち続けていると感じた「小川屋」。リピートする人が多いというのも納得です。

※「小川屋」の日帰り入浴は、女性が「畳風呂」「美肌の湯」、男性が「汕」になります(2018年3月現在)。筆者は取材のため特別にすべてに入浴させていただきました。

【番外編】極私的、下呂温泉・足湯ランキングBEST5!

「小川屋」を後にして、3つめの日帰り湯に向かう前に、街歩きがてら足湯を楽しむことにしました。温泉街には先述の「ビーナスの足湯」を含めて無料の足湯が9つあります(施設内の足湯は、施設入場料が必要)。そこですべての足湯を制覇した筆者の個人的BEST5を発表!

第5位は……
▲「鷺の足湯」です。目の前には温泉博物館があります

「ビーナスの足湯」から歩いてすぐ、温泉街で最初に造られた「鷺の足湯」は、24時間年中無休で利用できます。木製の湯船が味わい深くのんびり寛げました。

第4位は……
▲街中から少し離れたところにある旅館「水鳳園(すいほうえん)」の「下留磨(げるま)の足湯」(7:00~21:00/水鳳園休館日は休み)です

ここは配管にゲルマニウムを設置してあることから名づけられたそうで、説明書きにあった「冷え性改善」「体内の有害物質を排出」「アトピー改善」などの効能が筆者を惹きつけた要因です。筆者、お湯の効果か、発汗してきてたまらず上着を脱ぎました!

続く第3位は先述の「ビーナスの足湯」です!熱い風呂好きとして、この日一番熱いと感じたここを3位に選びました。

そして第2位は……
▲白鷺橋のたもとにある「足湯の里 ゆあみ屋」の足湯(4月~11月は9:00~21:00、12月~3月は9:00~18:30/年中無休)です

ここはショップとカフェが併設されていて、お土産やスイーツを買えるなど、足湯以外の楽しみもあるのが第2位に選んだポイントです。
▲温泉女子と温玉ソフトを食べながら世間話で旅気分を満喫!

例えば足湯の隣りの温泉では、「温泉たまご」(100円)を温めて食べられます。
▲温泉たまごをセルフで温めます

さらに同じ温泉で温められた「ほんわかプリン」(360円)や、温泉たまごを使ったソフトクリーム「温玉ソフト」(410円)を食べられたり……と、タマゴとスイーツが大好きな筆者にはパラダイス!
▲「ほんわかプリン」は下呂牛乳100%使用。コクがあって超なめらか!温かいとくどいかも?と思いましたが杞憂でした。バニラとショコラの2種類あり、冷たいプリンもあります
▲写真左手前が「褒潤美肌温玉ソフト」(460円・税込)、右手前が「ジミソース温玉ソフト」(460円・税込)、奥が「温玉ソフト」

ソフトと玄米フレークと温泉たまごをグチャグチャに混ぜて食べるとカスタードクリームのようで絶品!「褒潤美肌温玉ソフト」はコラーゲンやコエンザイムQ10などが入ったアセロラ味で、ほどよい酸味が効いてます。「ジミソース温玉ソフト」の“ジミソース”は地元の味噌を使ったソースで、混ぜるとキャラメル味になるから不思議!
そして最後に個人的な足湯第1位は……
▲JR下呂駅近く、ホテル「水明館」向かいにある「モリの足湯」(8:00~17:00/無休)。筆者の前の石からお湯が噴出しています

この日は「モリの足湯」が、他のどこの足湯よりも温泉独特の臭い(硫化水素臭)を感じられて、温泉気分が盛り上がったので取材日の1位に選びました。

【3】無料で楽しめる温泉「噴泉池」

そして最後にやってきた日帰り湯は、下呂温泉名物ともいえる飛騨川河川敷にある「噴泉池」です。ここは脱衣所も仕切りもない、無料&混浴の温泉。実は筆者、10年以上前に入ったことがあり、当時は裸で入ったのですが、現在は男女とも水着着用が義務付けられています。
▲この日は雪空だったので、途中から雪見露天を楽しめました

「噴泉池」に入浴していると、下呂大橋を渡る観光客から丸見えなので、正直恥ずかしいですが、遮るものが何もない完全オープンな開放感は格別だなと思いました。話のネタにもなりますし、体験する価値大です!筆者はこの日、昼と夜の2回入浴しました……。

入浴法は、筆者はあらかじめ水着を着て行き、帰りは体が温まり切ったところで出て、頭から被れるポンチョのような着替えを用意していきました。取材は冬の雪の日でしたが、夏なら寒さは気にせず済むのではないでしょうか。
今回の取材では3つの日帰り湯と足湯の紹介でしたが、下呂温泉には他にもたくさんの施設があるので、ぜひマイベストを探してみてください。その際には、3軒のお風呂に入浴することができる「湯めぐり手形」(1枚1,300円)という温泉パスポートを利用すればお得にはしご湯を楽しめますよ。
▲「さるぼぼ黄金足湯」(9:00~21:00/無休)は顔出しオブジェがあり、筆者的インスタ映えランキングベスト1です!
※料金・価格はすべて税込です。
澤井敏夫

澤井敏夫

愛知県・清須市在住のライター。情報誌の編集制作、音楽事務所でのマネジメント業務を経て独立。読書と落語鑑賞とヨガが趣味。

※本記事の情報は取材時点のものであり、情報の正確性を保証するものではございません。最新の情報は直接取材先へお問い合わせください。
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