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Fitbit Versaハンズオン:Pebbleの魂を受け継いだスマートウォッチ
Image: Harrison Weber/Gizmodo US

Fitbit Versaハンズオン:Pebbleの魂を受け継いだスマートウォッチ

やっぱりPebbleの影がちらつきます。

ヘルスケアリストバンドで大きな存在感を示すFitbitが、新たなスマートウォッチ「Fitbit Versa」を発表しました。しかし多くの人が気になるのはその独自性よりも、同社が買収したスマートウォッチブランド「Pebble」の魂がどれくらい受け継がれているのか、でしょう。そんなFitbit Versaを、米GizmodoのHarrison Weber記者がハンズオンしています。


私がFitbitに求めていたのは、数日間動作して良アプリが楽しめる十分に小型な「別のPeddleを作ってくれること」でした。そして、どうやらその夢はかなったようです。

e-ink(電子ペーパー)を搭載したスマートウォッチことPebbleのビジネスが立ち行かなくなったとき、ファンは大いに悲しんだものでした。しかしFitbitがそのIPやエンジニアまでを買収したことで、将来的にPebbleの魂を受け継ぎ、Apple(アップル)製品にも張り合うような製品が復活する希望は残されていたのです。

ところが、昨年Fitbitが投入したフル機能搭載のスマートウォッチは、醜く大きくアプリも充実しておらず、Pebbleの後継ではありませんでした。そして今回、ようやくApple Watchの別の選択肢となりうるPebble後継のスマートウォッチが誕生したのです。

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なんて見た目の良いスマートウォッチだこと! Image: Harrison Weber/Gizmodo US

Fitbit Versaは「Pebble Time Steel」にも似た外観をしており、Apple Watchほどは洗練されていないものの、最安モデルの「Apple Watch Series 1」より50ドル安い200ドル(約2万1000円)で販売されます。機能としては一日中動作する心拍数計にスマートフォンからの通知機能、それにアプリストアなど。GPSはサポートされていませんが、4日以上の連続動作が可能です。高級スマートウォッチの潮流とは違いますが、長時間駆動ができるのは十分なメリットでしょう。

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Image: Fitbit

さらに通常のスマートウォッチやフィットネストラーッカーと同様に、300曲を保存して再生したり、スマートフォン経由で音楽配信サービス「Pandora」と連携したり、標準的な心拍数計や睡眠トラッカー、そして生理のスケジュール機能も搭載しています。

生理のスケジュール機能は市販のアプリとそう機能は変わらず、その周期をカレンダーに記録して標準サイクルを見つけるというもの。ヘルスケア機能にこだわりのあるFitbitが、これまでこのような機能に取り組んでこなかったのは意外です。

本体は文字盤のサイズを抑えて多くの人が装着できるようにしつつ、さまざまなバンドカラーを取り揃えています。本体色はブラック、シルバー、ローズゴールドの3色でかっこよく、バンド素材にはミラネーゼループやウーブンナイロン、レザーなどが登場。そのスタイルは合格点といえそうです。

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アプリは現在ディベロッパーとともに開発中とのこと。 Image: Harrison Weber/Gizmodo US

好意的に見れば、Fitbit VersaはPebble Time Steelを大企業がリファインした製品といえそうです。Pebbleは利益率を高めるのに失敗し、Fitbitにはフィットネス目的だけのためにスマートウォッチをリリースできないという問題がありました。その折衷案がFitbit Versaなのです。価格はリーズナブルで駆動時間は長く、Fitbitの初代スマートウォッチよりは市場に受け入れられる製品に仕上がっています。

また、搭載されたOS「Fitbit OS」は初代モデルの「Ionic」から改善されており、Fitbitによればソフトウェアの改良と多様なアプリの提供に力を注いでいるそうです。現時点では試すことができませんでしたが、もしこれが実現されれば、Fitbit VersaはPebbleの後継スマートウォッチとなることでしょう。なお、Fitbit Versaは4月に発売される予定です。



Image: Gizmodo US, Fitbit

Harrison Weber - Gizmodo US[原文
(塚本直樹)