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誰もが一度は聞いたことのある嘆願書ですが、一体どういった場面で提出する文書なのか、あなたは知っていますか?この記事では、嘆願書とは何かをはじめ、例文などを紹介します。ぜひ例文を参考にして、いざというとき嘆願書を書けるようにしておきましょう。
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嘆願書という言葉を聞いたことがあっても、実際にどういったものなのかを知らない人もいることでしょう。 嘆願書とは、政府や企業、会社などに、問題点を改善するよう求める際に作成する文書のことを指します。ここで使われる嘆願という言葉は、「事情を説明して、ある事柄の実現を切に願うこと」という意味をもちます。 刑事事件などでは、よく被告の減刑などを求めて嘆願書が提出されます。 この記事では、さまざまなケースにおける嘆願書の例文を紹介します。
実際に使われた例文に即して、嘆願書の書き方を解説していきます。 ここに挙げる例文はほんの一部で、実際は例文に限らず、本当にさまざまな内容の嘆願書がやりとりされています。 嘆願書を書くことになって困ってしまったときは、弁護士がいるのなら相談したり、インターネットで同じような事案の例文がないかどうか探してみることをおすすめします。
例文 ○○株式会社 代表取締役 ○○○○ 殿 セクハラの被害申告およびセクハラの即時中止に関する嘆願書 私は、貴社の○○部○○課に所属する□□(課長)から、平成○年○月ごろより下記にあげるセクシャルハラスメント行為を常習的に受け続けております。 このセクハラ行為については、本年○月から再三にわたり△△(部長)に改善策を講ずるよう求めてまいりましたが、未だに改善がみられません。 よって、直ちにセクハラ行為を止めさせるよう、また社内にてセクハラの再発防止策を講ずるよう申し入れます。 記 1 故意に近くをとおり、臀部や太ももを触ろうとしたり、胸元をのぞき込む 2 「いい尻してるね」などのセクハラ発言をする 3 その他のセクハラ行為 以上 平成○年○月○日 ○○県○○市○○町○○‐○ ○○株式会社○○部○○課 ○○○○ ㊞
上記の例文は、日常的にセクハラを受けている相手に対しての対処を求める内容の嘆願書を表しています。 パワハラやセクハラを受けていると、その相手の退社や転勤を会社に嘆願したい気持ちが湧いてしまいます。 しかしながら、嘆願書にそういったことを求める内容を書いてはいけません。あくまでも起きていることの事実と、それをやめてほしいという訴えをごく端的に書くのが理想です。上記の例文でも、起きている内容をかなり端的に文書で説明しているのがお分かりいただけるでしょう。 問題を起こしている人物の処分はあなたではなく人事が決めることなのだということを、頭に入れておきましょう。
不当な解雇通知を受けた場合は、嘆願書や通知書で解雇の撤回を申し入れます。 また、該当者を解雇することで業務に支障が出る場合は、他の従業員が会社に対して嘆願書を送るというケースもあります。 下記のサイトでは、不当な解雇処分を受けた本人が会社へ送付する通知書について詳しく解説しています。例文も記載されているので、ぜひ参考にしてみてください。
従業員が不当な異動処分を受けた際に、他の従業員が嘆願書を作成したり署名を集めるなどして、異動処分に異を唱えるというケースがあります。 逆に、何らかの事情で異動することを嘆願するというケースもあります。 下記のサイトでは、異動願いの書き方を、例文を添えて詳しく解説しています。参考にしてみてください。
例文 入学手続き延長に関する嘆願書 ○○大学○○部学長殿 私、○○は、3月10日迄に提出すべき入学手続きの書類を期日までに提出することができませんでした。大変申し訳ありませんでした。 今後このようなことがないよう気を引き締めて参りますので、なにとぞ善処していただけますようよろしくお願い申し上げます。 平成○○年○月○日 住所 東京都○○区2丁目1-9 氏名 ○○○○㊞
上記の例文は入学手続きが遅れてしまった際に嘆願書を提出したケースですが、下記のようなケースでも、嘆願書を提出する場合があります。 ・生徒が店にいたずらをするので、やめさせてほしい ・チャイムや下校音楽の音が大きすぎる、音楽を流す時間が早すぎる ・担任の先生に子供が嫌がらせを受けている 嘆願書を作成するのは簡単ですが、学校という大勢の子供がいる施設である以上、嘆願されても対処できない事柄もあります。余程迷惑していなければ、ある程度寛容な気持ちを持つことも必要です。
例文 嘆願書 ○○検察庁御中 私△△に対する傷害事件におきましては、平成○○年○月○日に示談が成立しており、〇〇から示談金を受け取っております。○○は大変反省しており、私もそれを認めています。つきましては、○○に対しての寛大な処置をお願い申し上げます。(※1) 平成○○年○月○日 住所 東京都○○区2丁目1-9 氏名 ○○㊞
上記の例文では被害者が加害者の罪を軽くするよう検察に求めていますが、刑事事件では他にも、下記のようなケースがあります。 (※1)の内容の部分を、嘆願したい内容に適した文章にするだけで、嘆願書が完成します。 ・被害者から検察官宛に嘆願書を送るケース ※上記の例文のように、被害者が加害者に対して刑事処分を望まない場合に嘆願書を送るケースです。 ・職場関係者から検察官宛 ※加害者の職場関係者から検察官宛てに、加害者がいないと仕事上大きな支障をきたすことを理由に寛大な処分を望む嘆願書を送るケースです。 ・被害者から加害者勤務先 ※被害者から加害者の勤務先へ、加害者のことはもう許したので、会社内でも寛大な処遇を求めるという内容の嘆願書を送るケースです。 他にもたくさんありますが、もし弁護士を挟んでやりとりをしているなら、嘆願書についても相談してみると良いでしょう。
例文 嘆願書 ○○地方検察庁 御中 平成○年○月○日○時頃、東京都足立区○○町1丁目の交差点で、私○○○○は□□□□が運転する車にはねられて傷害を負いました。 現在、通院治療中のため最終的な示談はできておりませんが、これまでの治療費などは□□□□が払ってくれました。また、何度もお見舞いに来てくれ、その誠意は十二分に感じています。 □□□□は、大変反省しており、また私もそれを認めています。 今後、□□□□が安全運転を心掛け、2度とこのような事故を起こさない事を願い、今事故の刑事責任については不起訴処分にしてくださるようここにお願い申し上げます。 平成○年○月○日 住所 東京都足立区○○1丁目2-3 氏名 ○○○○ ㊞
交通事故の嘆願書の基本は刑事事件で提出する嘆願書と同じで、被害者が加害者の減刑を求めて提出する場合が主です。例文でも、被害者が加害者の誠意ある行動を検察に訴えていることがわかります。 交通事故で嘆願書を提出する場合は、下記の点を含めるようにしましょう。 1.示談の内容や進行状況 2.加害者の誠意ある行動、または人格など 3.刑事罰の免除または軽減を求める文言 交通事故の嘆願書はインターネットでも例文を探しやすいので、作成する必要が出てきたときは自分の置かれている状況と似ている例文を探してみましょう。
被害者がいない交通違反についての嘆願書は、自分自身が行ってしまった違反について素直に反省する気持を表す必要があります。「嘆願書」というよりは「反省文」を作成すると考えましょう。 90日以上180日以内の免許取り消しになると、「意見の聴取通知書」が届きます。それに返信すると、公安委員会による「意見の聴聞会」に参加することが可能となります。 上記に該当する交通違反者は、この意見の聴聞会に向けて嘆願書などを作成することになります。 下記のサイトでは、交通違反で免停になってしまった場合について詳しく解説しています。参考にしてみてください。
嘆願書の書式は特に決まっていませんが、内容については下記のポイントを押さえるようにしましょう。
・宛先(検察官・検察庁か裁判官・裁判所) ・事故と加害者を特定する内容 ・示談が成立していればその旨 ・寛大な処分を望む旨 ・嘆願書の作成日、作成者の住所、署名と押印
基本的には加害者に対して寛大な処分を望むという方向性で書かれる嘆願書ですが、もし加害者に全く誠意が見られない場合は、厳罰を望む嘆願書を提出することもできます。 状況に応じて内容を書き分けましょう。
嘆願書の例文や書き方を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。 嘆願書の書き方を覚えておくと、事態を好転させることができる可能性があります。 いざというときに書けるよう、参考にしてみてください。